Google広告を外に任せるかは、社内の人材、運用に割ける時間、広告費の規模で決まります。任せる場合は、依頼先の型と契約条件で月の総額も成果の出方も変わります。社内に専任で運用できる人がいない、マーケターが少なく採用もしにくい、という理由で外部のプロに頼る会社は少なくありません。この記事では、代行に任せられる業務の範囲、費用の相場と自社の総額の出し方、自社運用を続けるかの分かれ目、依頼先の型ごとの向き不向き、契約前に確かめる広告アカウントと解約の条件、任せたのに成果が出ない型と防ぎ方を順に整理します。読み終えたときに、任せるか、任せるなら誰にどの条件で相談するかを決められる状態を目指します。
Google広告の運用代行で任せられる業務の範囲

運用代行に任せられるのは、戦略の設計から分析と報告までの一連の業務です。一方で、何を目標にするか、どの提案を採るかを決める役割は社内に残ります。任せる範囲と残す役割を先に分けておくと、見積もりの比較も契約後のやり取りもぶれにくくなります。
代行に任せられる5つの業務
代行に任せられる業務は、大きく5つに分かれます。どれを任せるかで見積もりの中身が変わるため、依頼前に一覧で確かめておくと比較しやすくなります。
| 業務 | 中身 |
|---|---|
| 戦略設計 | 目標とするCV(問い合わせや資料請求などの成果)、狙う検索語、予算配分を決める |
| アカウント構築 | キャンペーンと広告グループの設計、計測タグの設定 |
| クリエイティブ制作 | 広告文、バナー、動画の作成 |
| 入札と予算管理 | 入札単価と日々の予算の調整 |
| 分析と報告 | 数値の振り返りと次の打ち手の提案 |
もう一つ、最初に決めておきたいのが配信面です。Google広告には検索広告、ディスプレイ広告、YouTube広告、P-MAX(複数の配信面をまとめて自動で配信する形式)などがあり、どこまでを任せるかで必要な作業量が変わります。BtoBの問い合わせ獲得なら、検索広告から始めて広げるかを後で決める進め方が組み立てやすいです。
手数料に含まれる業務と別料金になりやすい業務
月々の手数料に含まれやすいのは、入札と予算の調整、分析とレポートの作成です。バナー、動画、LP(広告をクリックした人が最初に見るページ)の制作は、別料金になりやすい業務です。見積もりを見るときは、手数料の率や金額より先に、この境目がどこに引かれているかを確かめてください。
別料金の制作が毎月のように発生すると、手数料が安く見えても総額は膨らみます。「広告文の差し替えは月何本まで含まれますか」「バナーを追加するといくらかかりますか」と聞いておくと、後から費用が増える場面を減らせます。
業務委託で個人のプロに頼む場合は、戦略から実行、クリエイティブ制作まで一人で担える人もいます。ただし全員がそうではなく、制作を担えるかどうかと、月々の報酬にその作業が含まれるかどうかは別の話です。依頼する前に、頼みたい作業を並べて一つずつ範囲に入るかを確かめておくと、行き違いを防げます。
外に任せても社内に残る役割
運用を任せると、社内の担当者は手を動かす側から判断する側に回ります。入札や広告文の調整に使っていた時間を、営業との連携や他の施策に振り向けられるようになるのが、外に出したあとの変化としてよく見られる姿です。
判断する役を社内に残さないと、逆のことが起きます。マーケティングの担当者が1人で全領域を兼任して手が回らず、代理店の提案をそのまま受け入れる状態になっていた、という相談は実際に寄せられています。どの提案を採るか、何を成果とみなすかを決める人を社内に1人は置いてください。
Google広告の運用代行にかかる費用の相場

運用代行の費用は、料金の型、初期費用、制作費、最低契約期間などの最低条件の4つの組み合わせで決まります。手数料の率だけで比べると、初期費用や制作費を含めた総額で逆転することがあります。4つをそろえて見積もりを並べるのが、比較の出発点です。
手数料率型と定額型と成果報酬型の違い
料金の型は3つあり、最も多いのは広告費に一定の率を掛ける手数料率型です。率は広告費の20%前後が多く、15〜25%程度の幅に収まります。この率には、入札と予算の調整、分析とレポートが含まれ、制作費と初期費用は別になるのが一般的です。
料金の型ごとの費用の決まり方
| 料金の型 | 費用の決まり方 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 手数料率型 | 広告費×20%前後(15〜25%程度) | 広告費が月ごとに増減する |
| 定額型 | 毎月決まった金額。一例として月20万〜50万円程度の設定がある | 広告費が大きく、率だと割高になる |
| 成果報酬型 | 獲得した成果の件数や売上に応じて支払う | 扱う依頼先が少なく、選択肢は限られる |
手数料率型は広告費が増えるほど手数料も増えるため、広告費が大きい会社ほど定額型と見積もりを並べる意味があります。率だけを見て決めず、次の総額の計算まで進めてください。

初期費用と制作費と最低条件の目安
制作費は、バナー、動画、LPの種類と本数で大きく変わるため、見積もりの段階で「何を何本作るといくらか」を確かめてください。
最低契約期間は3〜6か月が多いです。広告は配信してデータがたまるまで改善の判断がしにくいため、依頼先が一定の期間を求めるのには理由があります。
最低出稿額(依頼を受ける条件としての月の広告費の下限)は、依頼先ごとに設定の有無も金額も割れています。相場の値で判断せず、「月いくらの広告費から受けていますか」と契約前に確かめる項目にしてください。
自社の広告費から総額を出す計算手順
月の総額は「広告費+手数料+初期費用の月割り+制作費」で出します。手数料率型なら、手数料は広告費×率です。自社の月の広告費を当てはめると、依頼先ごとの総額を同じ物差しで並べられます。
業務委託で個人のプロに頼む場合は、頼む範囲と稼働時間で金額が決まり、広告運用ならおおむね月15〜30万円、週10〜20時間の稼働が目安です(人によってばらつきが大きい)。
手数料率型と業務委託の分かれ目
率が20%なら、手数料が月15万円になるのは広告費が月75万円(15÷0.2)、30万円になるのは月150万円(30÷0.2)のときです。広告費が月75〜150万円を超えるあたりから、率で払う手数料が業務委託の月額の幅を上回ります。
自社運用を続けるか外に任せるかの分かれ目

分かれ目は、社内の人材、運用に割ける時間、広告費の規模、LPと計測を直せる体制の4つです。判断できる人と時間がそろっていれば自社運用を続ける意味があり、どちらかが欠けているなら外に任せる検討に進んでよい段階です。
外に任せたほうがよい会社の条件
次の項目に2つ以上当てはまるなら、外に任せる検討を始めてよい段階です。1つだけなら社内の手当てで補えることもありますが、2つ重なると運用そのものが止まりやすいためです。
- 配信の結果を見て、次に何を変えるかを判断できる人が社内にいない
- 担当者が他の業務と兼務で、運用に週数時間も割けていない
- 広告費を増やしたいが、増やした分を管理できる人がいない
- 計測の設定やLPの改善に手が回らず、数字の良し悪しが分からない
自社運用を続けたほうがよい会社の条件
次の項目がそろっているなら、自社運用を続けるほうが合っています。
- 数字を見て改善の判断を回せる担当者が社内にいる
- その担当者が運用に継続して時間を割ける
- 広告費がまだ小さく、どの検索語で受注につながるかを試している段階にある
- LPや計測の修正を社内ですぐに反映できる
検証段階なら自社運用が向く理由は、広告費が小さいうちは手数料の負担が相対的に重く、試行錯誤の結果が社内に直接残るからです。検索語と受注の関係が見えて広告費を増やす段階に来たら、あらためて外に任せるかを検討してください。どちらも決めきれないなら、社内の運用はそのまま続けつつ、外部のプロに月1回の点検だけを頼む方法もあります。
広告費が少額の場合の考え方
広告費が少額でも外に頼むことはできますが、頼み方によっては引き受けてもらいにくくなります。業務委託の個人に頼む場合、引き受けてもらいにくいのは次の3つの条件です。
| 引き受けてもらいにくい条件 | 依頼前に直せること |
|---|---|
| 稼働が細切れ過ぎる(週数時間なのに毎日の対応を求める) | 対応の頻度をまとめ、確認日を週1回などに決める |
| 専門外まで幅広く求める | 最初はGoogle広告の運用に範囲を絞る |
| 報酬が稼働時間に見合わない | 求める作業量を減らすか、稼働時間に合わせて予算を組み直す |
決まるかどうかは、稼働時間の希望と求めるスキルの幅が現実的に合っているか、予算が稼働時間に見合っているかで分かれやすくなります。見込み客がほとんど集まっていない段階から広告運用を頼まれている例もあり、集客がゼロであることは頼めない理由になりません。少額かどうかより、頼む範囲と予算の釣り合いを先に整えてください。
依頼先の型ごとの向き不向き

依頼先は、広告代理店、業務委託の個人のプロ、スキルマーケットの出品者、自社運用の継続の4つの型に分けて考えると選びやすくなります。どの型にも強みと弱みがあり、自社の広告費と社内の体制に合うものを選ぶのが基本です。
依頼先の型を同じ軸で比べた一覧
4つの型を同じ軸で並べます。
| 型 | 費用の決まり方 | 稼働と体制 | 担当者との距離 | 引き継ぎやすさ | 弱み |
|---|---|---|---|---|---|
| 広告代理店 | 手数料率型か定額型 | チームで対応し、担当交代に備えやすい | 営業と運用の担当が分かれることがある | アカウントの名義次第 | 担当者によって力量に差がある |
| 業務委託の個人のプロ | 頼む範囲と稼働時間 | 1人で対応し、稼働時間に上限がある | 運用する本人と直接話せる | 自社名義のアカウントなら引き継ぎやすい | 稼働時間と得意分野が人によって違う |
| スキルマーケットの出品者 | 作業ごとの固定価格が多い | 単発の作業に向く | 出品者と直接やり取りする | 作業単位で完結する | 継続の運用や戦略の相談には向きにくい |
| 自社運用の継続 | 広告費と担当者の人件費 | 社内の担当者の時間に左右される | 社内で完結する | 手元にすべて残る | 担当者の異動や退職で止まる |
自社に合う型の判定の目安
判定の目安は次のとおりです。広告費が大きく複数媒体をまとめて任せたいなら広告代理店、判断できる人が社内にいて手を動かす人が足りないなら業務委託の個人のプロ、バナー制作など単発の作業だけならスキルマーケット、判断と運用の両方が社内で回るなら自社運用の継続が合います。どれにも当てはまらず予算も決まらないなら、依頼は見送り、社内で目標と予算を決めることから始めてください。
広告代理店が向く会社
広告代理店が向くのは、広告費が大きい会社、検索広告に加えてYouTube広告やSNS広告など複数の媒体をまとめて任せたい会社、担当者の休みや交代があっても運用を止めたくない会社です。チームで対応する体制の厚さは、個人にはない強みです。
同じ代理店でも、担当者によって提案の質や対応の速さに差が出ます。会社の規模や実績の数だけで決めず、実際に運用する担当者と契約前に話し、何社を並行して見ているかを確かめてください。
業務委託の個人のプロが向く会社
業務委託の個人のプロが向くのは、何を目標にするかを判断できる人は社内にいて、手を動かす人が足りない会社です。運用する本人と直接話せるため、提案の意図や数字の読み方を社内に残しやすくなります。
個人のプロの経歴には、広告代理店や制作会社の出身で独立した人、事業会社でマーケティングや営業を経験して複業を始めた人、複数の会社を並行して支援する人などがいます。本業を別に持つ人に限りません。
個人のプロに頼むときの弱みと契約条件
弱みは、複数の会社を並行して見る人が多く、稼働時間も人によって差が大きいことです。大きな案件を1人で抱えきれない場合もあるため、週に何時間見てもらえるかを最初に決めてください。
仲介を通すときの契約条件の一例として、マーケター等の複業人財を業務委託で企業にマッチングするSOKKIN MATCHの場合を挙げます。契約は最低3か月から、解約には1か月前の予告が必要で、最低期間の途中でやめると残りの期間の分がかかります。頼む業務の範囲は事前に決め、範囲外を頼むときは事務局を通します。依頼先を比べるときは、こうした条件を同じ項目で並べてください。
依頼先を選ぶときの確認点

依頼先は、会社の看板より、実際に運用する担当者と報告の中身で選んでください。同じ会社でも担当者が変われば成果も変わり、報告の質が低ければ改善の判断ができないからです。
同業種の実績と担当者の見極め方
同業種の実績は、BtoBの問い合わせ獲得やリードの質の見方に慣れているかを測る材料になります。ただ、実績は会社としての数字で、自社を担当する人の経験とは限りません。実績に加えて、担当者本人について次のように聞いてください。
- 「実際に運用を担当する方と、契約前に話せますか」
- 「担当の方は週に何時間、弊社のアカウントを見てもらえますか」
- 「担当の方は今、何社を並行して見ていますか」
- 「BtoBで、問い合わせの質まで追った運用の経験はありますか」
- 「担当が代わるときは、どう引き継がれますか」
Googleの認定パートナーの位置づけ
Googleの認定パートナーは、依頼先を選ぶ判断材料の一つで、必須の条件ではありません。認定は会社として一定の条件を満たしていることを示すもので、自社を担当する人の力量や、BtoBの問い合わせ獲得に強いかまでは示さないからです。
認定を持つ依頼先には、「どの条件を満たして認定されていますか」「その条件に、担当者の経験は含まれますか」と聞いてください。認定を持たない依頼先や業務委託の個人のプロでも、運用の経験が豊富な人はいます。認定の有無で候補を絞り込む前に、担当者の経験と、次の確認点である報告の中身で比べてください。
レポートと改善提案とLP改善の範囲
レポートでは、数値が並んでいるだけか、次に何を変えるかまで提案されているかを確かめてください。数字の報告だけでは、社内の担当者が改善の判断を一から考えることになり、任せた意味が薄れます。
契約前には、次の3つを聞いておくと差が見えます。
- 「レポートのサンプルを見せてもらえますか。改善提案はどの欄に書かれますか」
- 「報告の頻度と、打ち合わせの有無を教えてください」
- 「LPや計測の設定の改善は、どこまで対応してもらえますか」
LPの改善を頼めない依頼先に任せる場合は、LPを社内で直す担当を先に決めてください。広告の改善だけでは成果が伸びない場面で、手が止まるのを防げます。
契約前に確かめる広告アカウントと契約条件

契約で揉めやすいのは、広告アカウントの扱いと解約の条件です。どちらも契約後に変えるのは難しく、解約するときに初めて問題に気づくことが多いため、契約書を交わす前に確かめてください。
広告アカウントの名義と閲覧権限
最初に確かめるのは、誰の名義のアカウントで運用するかです。自社名義のアカウントで運用してもらうか、依頼先が持つアカウントで運用するかで、あとの引き継ぎのしやすさが変わります。
契約前に確かめる項目は次のとおりです。
- 運用するアカウントは自社名義か、依頼先の名義か
- 自社の担当者が、配信の状況をいつでも見られる権限をもらえるか
- 広告費の請求は自社に直接来るか、依頼先を経由するか
解約時のアカウントとデータの引き継ぎ
解約したときに、アカウントを譲り受けられるか、過去の配信データを出力して受け取れるかを、契約前に確認項目にしてください。引き継げないと、どの検索語で成果が出たか、どの広告文が効いたかといった過去の運用データが手元に残らず、次の依頼先でも一から試し直すことになります。
確かめる項目は次のとおりです。
- 解約後に、運用していたアカウントを自社に移してもらえるか
- 移せない場合、配信データや設定の一覧を出力して渡してもらえるか
- 引き継ぎにかかる期間と費用の有無
この3つは、口頭の約束で済ませず契約書か見積書に書いてもらうと、解約のときに揉めにくくなります。
最低契約期間と中途解約の条件
依頼元とパートナーの間で揉めやすい契約項目として挙がるのが、中途解約の条件です。最低契約期間は3〜6か月が多いものの、途中でやめたときの扱いは依頼先ごとに異なります。
契約前には次の点を確かめてください。
- 最低契約期間の途中で解約した場合、残りの期間の費用はどうなるか
- 解約の予告は何か月前までに必要か
- 最低契約期間が終わったあとは、自動で更新されるか
任せたのに成果が出ない典型の型と防ぎ方

マッチングの現場で見てきた中では、任せても成果が止まる原因は、依頼先の腕より、任せる前の設計と社内の体制にあることが多いと言えます。依頼先を替えても同じ型を繰り返さないために、止まり方の型を先に知っておいてください。
広告費を増やしても受注が増えない型
よくあるのは、広告予算を2倍にしたのに受注が増えなかった、という型です。原因は広告の運用ではなく、集めた見込み客を育てて商談につなげる仕組みが無かったことにあります。問い合わせや資料請求が増えても、その後の連絡や情報提供の流れが無ければ、受注には届きません。
防ぎ方は、契約前に受注までの導線を依頼先と一緒に整理しておくことです。広告で集めた人が、資料請求のあと誰から何日後にどんな連絡を受けるのかを書き出してみてください。流れが途中で切れているなら、広告費を増やす前にそこを整えるほうが先です。依頼先には「CVのあと、受注までの流れも一緒に見てもらえますか」と聞いておくと、広告だけに閉じた運用を避けやすくなります。
社内の確認が滞って施策が止まる型
Google広告に限らず、外注全般で起きるのが、社内の確認が滞って施策が止まる型です。実行は依頼先に任せたものの、社内の意思決定者が忙しく、広告文やLPの修正案への返事が遅れて、施策が動かなくなります。
防ぎ方は、依頼の前に社内の確認の流れと窓口を決めておくことです。窓口は1人に絞り、どの内容なら窓口だけで決めてよいか、どの内容なら上長の確認が要るかを分けておきます。
たとえば、広告文の小さな修正は窓口の判断で進め、月の予算の変更だけは上長に上げる、といった線引きです。確認の返事を何営業日以内に返すかも依頼先と決めておくと、施策の止まりを防ぎやすくなります。
今の代理店から乗り換える前の判断材料
代理店から業務委託に切り替えた会社が挙げる理由には、担当者の質とコストの削減があります。どちらも代理店という型の問題ではなく、今の担当者と料金の組み方が自社に合っているかの問題です。乗り換える前に、今の依頼先に担当者の変更や料金の見直しを相談できるかを確かめてください。

依頼前の準備と運用開始までの流れ

依頼の前に社内で準備をしておくと、相談から運用開始までが速く進みます。依頼先が最初に求めるものは多くの場合共通しているため、声をかける前にそろえておいてください。
依頼前に社内で用意しておくもの
先に用意しておくと着手が速くなるのは、次の3つです。
- 広告アカウントや、計測ツール、LPを編集するためのCMS(ホームページの管理画面)の権限
- 社内の窓口を1人決めておくこと
- 過去の実績データ(広告のレポートやアクセス解析の数字)
これに加えて、受注までの導線を書き出しておいてください。広告で集めた問い合わせが、誰の手でどう商談になり、何割くらいが受注に至っているのかが分かると、依頼先はどの数字を目標に置くかを最初から決められます。数字がそろっていなくても、分かる範囲の流れを1枚にまとめておくだけで、最初の打ち合わせの質が変わります。
相談から運用開始までの流れ
流れは、依頼先の型によって段の数が変わります。仲介を通して業務委託の個人に頼む場合と、広告代理店に頼む場合を並べます。
| 段 | 仲介を通して個人に頼む場合 | 広告代理店に頼む場合 |
|---|---|---|
| 1 | ヒアリング | 問い合わせとヒアリング |
| 2 | 候補者の選定 | 提案と見積もり |
| 3 | 依頼元、候補者、仲介の三者面談 | 契約 |
| 4 | 契約 | アカウントの構築と計測の設定 |
| 5 | 稼働後のフォロー | 配信開始と定例の報告 |
成果の兆候が見え始める時期の目安
広告運用は、一つの目安として、おおむね1か月程度で成果の兆候が見え始めることが多いです。ここでいう兆候は、成果が出たという意味ではなく、改善の方向が見え始めたという意味です。
最初に見るのは、表示回数、クリック率、クリック単価です。狙った検索語で表示され、クリックされているかがここで分かります。次に見るのは、CVの数とCPAで、データがたまるまでは週ごとの増減より月の流れで判断してください。
続けるか見直すかは、最低契約期間が終わる前に判断します。3か月目の時点で、CVの数とCPAが改善の方向に動いているか、動いていないなら理由と次の打ち手が依頼先から出ているかを見てください。どちらも無ければ、依頼先か任せ方を見直す時期です。
よくある質問
Q. Google広告自体をやめたほうがよいのはどんなときですか。
広告の数字は改善しているのに受注が増えない場合は、Google広告をやめる前に受注までの導線を見直してください。問い合わせのあとの連絡や情報提供の流れが無いと、広告費を増やしても受注に届きません。導線を整えても狙う検索語での問い合わせがほとんど無い場合は、広告以外の集客手段と比べて配分を見直す時期です。
Q. 将来は内製化したい場合はどう頼めばよいですか。
内製化を目指すなら、運用を任せながら、社内の担当者が判断の理由を聞ける形で頼んでください。ある事例では、株式会社SEIRYOが経験豊富なマーケターを業務委託で活用しながら社内人財の教育を並走させ、新規案件の獲得と社員の能力向上につなげました。定例で提案の理由を説明してもらい、レポートの読み方を社内に残すことが、内製化への近道になります。事業の状況による結果で、同様の効果を保証するものではありません。

頼める依頼先は多いですが、対応の範囲と費用は依頼先によって違います。検索広告だけの見積もりにYouTube広告やP-MAXの運用が含まれているとは限らないため、どの配信面まで任せるかを契約前に決め、見積書に書いてもらってください。動画の制作は別料金になりやすい点も確かめておくと安心です。
まとめ
Google広告の運用代行を検討するときの判断軸は4つです。
- 任せるかどうかは、判断できる人、運用に割ける時間、広告費の規模、LPと計測を直せる体制で決める
- 依頼先は、広告代理店、業務委託の個人のプロ、スキルマーケット、自社運用の継続を同じ軸で比べ、担当者で選ぶ
- 総額は、広告費+手数料+初期費用の月割り+制作費で出し、料金の型をまたいで比べる
- 契約前に、アカウントの名義と閲覧権限、解約時の引き継ぎ、中途解約の条件を確かめる
次の一歩として、明日からできることは次のとおりです。
- 広告アカウントと計測ツールの権限、過去の実績データをそろえる
- 社内の窓口を1人決め、確認の流れを決める
- 受注までの導線を1枚に書き出す
- 自社に合いそうな2〜3の型に相談し、同じ項目で見積もりを並べる
準備が整えば、最初の相談で担当者と条件を具体的に比べられます。
SOKKIN MATCHは、プロのマーケター・クリエイターを業務委託で活用できるマッチングサービスです。元大手広告代理店出身のトップマーケターが課題を整理し、最適なプロ人財をアサインします。
サービスの詳細を見る
SOKKIN ACADEMYは、マーケターを社内で育てるeラーニング(動画学習)サービスです。現役マーケターが設計したカリキュラムで学び、外注に頼らず判断できる人材を育てることをめざせます。
サービスの詳細を見る- class="cat-item cat-item-" //子カテゴリーのidを入れる

ある事例では、BtoBのSaaS企業が広告費を月200万円まで増やしたものの、運用できる人が社内にいない状態で相談に来ていました。広告費を増やす判断が先に進み、それを回す人の手当てが後になると、この状態になります。広告費を増やす計画があるなら、その前に誰が運用するかを決めておくのが順番です。