年末調整で保険料控除を受けるには?対象者や計算方法、申告の仕方など全部教えます!

税金関連

会社・企業に所属して給与を受け取っている場合、毎年11月〜12月に年末調整が行われます。

このとき保険料控除を受けると納税すべき所得税の金額が下がり、還付金として払い過ぎていた税金が戻ってくるかもしれません。

保険料控除には4つの種類がありますが、それぞれに要件が設けられており、その要件を満たさなければ適用対象外となってしまいます。

本記事では4つの保険料控除・控除額の計算方法・申請書の書き方・パートタイマーの保険料控除について説明するので、参考にしてください。

年末調整における保険料控除とは?

年末調整における保険料控除とは、どのような制度なのでしょうか。

年末調整と4つの保険料控除について解説します。

そもそも年末調整って?

年末調整とは
1年間で源泉徴収した合計金額と、本来支払うべき所得税の金額を比較して調整する手続きのことです。
対象者は以下のような企業・会社にて源泉徴収済の給与・賞与を受け取っている従業員です。

・正社員
・契約社員
・アルバイト
・パート
など

年末調整は毎年11月〜12月の間に実施され、源泉徴収税のほうが多かった場合は給与で還付され、少なかった場合は給与で給与から徴収される仕組みです。

1月1日〜12月31日までの1年間で一定の所得があった場合は所得税を申告して納税しなければなりません。

この手続きは本来なら納税者である従業員が行わなければなりませんが、年末調整という形で所属する会社・企業が代行し、納税まで一括で行ってくれています。

4つの保険料控除

年末調整時に保険料控除を適用されると課税所得が減少し、本来納めるべき所得税の金額も下がるので節税対策としても有効です。

その保険料控除には、以下の4つがあります。

  • 生命保険料控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 地震保険料控除

それぞれの保険料控除の内容をみていきましょう。

生命保険料控除

生命保険料控除とは
対象年に支払済の生命保険個人年金保険介護保険の金額に応じて所得税と住民税の負担額が減額される控除制度です。

生命保険料控除は所得控除のなかでも昔から存在しますが、2012年の税制改革を受けて控除の区分・上限額などが変更されました。ただし、それまでの制度内容が撤廃されたわけではありません。

2012年1月1日以降に新規で契約した生命保険に対しては新制度2011年12月31日までに契約したものについては旧制度が適用されます。

・2012年1月1日以降に締結済の生命保険を対象にした新制度の控除額は、以下の通りです。

所得税
住民税
年間支払済保険料の合計額
控除額
年間支払済保険料の合計額
控除額
2万円以下 支払済保険料全額 1万2千円以下 支払済保険料全額
2万円超4万円以下 支払済保険料×1/2+1万円 1万2千円超3万2千円以下 支払済保険料×1/2+6千円
4万円超8万円以下 支払済保険料×1/4+2万円 3万2千円超5万6千円以下 支払済保険料×1/4+1万4千円
8万円超 一律4万円 5万6千円超 一律2万8千円

(出典:旧生命保険料と新生命保険料の支払がある場合の生命保険料控除額|国税庁税金の負担が軽くなる「生命保険料控除」|生命保険と税金|知っておきたい生命保険の基礎知識|生命保険を知る・学ぶ|公益財団法人 生命保険文化センター

・締結された日が2011年12月31日までの生命保険に適用される旧制度の控除額をみてみましょう。

所得税
住民税
年間支払済保険料の合計額
控除額
年間支払済保険料の合計額
控除額
25,000円以下 支払済保険料全額 1万5千円以下 支払済保険料全額
25,000円超5万円以下 支払済保険料×1/2+12,500円 1万5千円超4万円以下 支払済保険料×1/2+7,500円
5万円超10万円以下 支払済保険料×1/4+2万5千円 4万円超7万円以下 支払済保険料×1/4+17,500円
10万円超 一律5万円 7万円超 一律3万5千円

(出典:旧生命保険料と新生命保険料の支払がある場合の生命保険料控除額|国税庁税金の負担が軽くなる「生命保険料控除」|生命保険と税金|知っておきたい生命保険の基礎知識|生命保険を知る・学ぶ|公益財団法人 生命保険文化センター

・新制度と旧制度では、生命保険各種の控除上限額が以下のように異なります。

保険の種類
所得税
住民税
新制度 旧制度 新制度 旧制度
一般生命保険料 4万円 5万円 2万8千円 3万5千円
個人年金保険料 4万円 5万円 2万8千円 3万5千円
介護医療保険料 4万円 2万8千円
合計の上限金額 12万円 10万円 8万4千円 7万円

(出典:税金の負担が軽くなる「生命保険料控除」|生命保険と税金|知っておきたい生命保険の基礎知識|生命保険を知る・学ぶ|公益財団法人 生命保険文化センター

旧制度では「一般生命保険」と「個人年金保険」の2種類でしたが、新制度からは「介護医療保険」が追加されて3種類になりました。

・新制度と旧制度を併用した場合の上限額は以下の通りです。

所得税
住民税
一般生命保険 5万円 3万5千円
個人年金保険 5万円 3万5千円
一般生命保険・個人年金保険・介護医療保険を合算した場合 12万円 7万円

3つの保険を合算した場合の上限は、単純に各保険の上限額を足したものではない点に注意してください。

生命保険料控除の計算

生命保険料控除には、新制度と旧制度の2種類があります。
ここでは新制度のみが適用される場合と、新制度と旧制度の両方を併用する場合の2パターンの計算例をみてみましょう。

新制度が適用される場合

Aさんが1年間で支払った保険料

一般生命保険の年間保険料:21万円
個人年金保険の年間保険料:17万円
介護医療保険の年間保険料:4万2千円

保険の種類
所得税
住民税
一般生命保険料 4万円(上限) 2万8千円(上限)
個人年金保険料 4万円(上限) 2万8千円(上限)
介護医療保険料 4万2千×1/4+2万円=30,500円 4万2千×1/4+1万4千円=24,500円
控除額
110,500円 7万円
新制度と旧制度の両方が適用される場合

Bさんが1年間で支払った保険料

一般生命保険料:新制度7万円/旧制度17万円
個人年金保険料:14万円(旧制度のみ)
介護医療保険料:3万8千円(新制度のみ)

保険の種類
所得税
住民税
新制度 旧制度 新制度 旧制度
一般生命保険料 7万円×1/4+2万円=37,500円 5万円 2万8千円 3万5千円
適用される控除額は上限の5万円 適用される控除額は上限の35,000円
個人年金保険料 5万円 3万5千円
介護医療保険料 3万8千円×1/2+1万円=2万9千円 3万8千円×1/4+1万4千円=23,500円
控除額
12万円(上限)
(5万円+5万円+2万9千円=12万9千円)
7万円(上限)
(3万5千円+3万5千円+23,500円=93,500円)

社会保険料控除

社会保険料控除とは
1年間の支払済社会保険料に応じて所得控除が受けられる制度です。

適用される主な社会保険料として、以下のようなものがあげられます。

・(国民)健康保険・船員保険
・年金(国民・厚生両方)
・後期高齢者医療保険
・介護保険
・共済組合
・労働者災害補償保険
(参考:No.1130 社会保険料控除|国税庁

なお上記にあげた社会保険料の種類は一部であり、実際には適用範囲として14項目が定められています。さらに詳しい適用範囲をお知りになりたい場合は、参考のリンク先から国税庁のサイトをご確認ください。

対象者は納税者本人と生計を同一とする配偶者や親族であり、控除額は対象年に支払った上記の保険料全額です。

小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済等掛金控除とは
小規模企業共済法に基づいて締結された共済契約の年間掛金支出額を、課税所得から控除できる制度のことです。

国税庁では対象となる掛金の範囲を以下のように定めています。

・小規模企業共済法の規定により独立行政法人中小企業基盤整備機構と締結した共済契約掛金
確定拠出年金法に基づいた企業型または個人型年金加入者掛金
・地方公共団体の心身障害者扶養共済制度の掛金
(出典:No.1135 小規模企業共済等掛金控除|国税庁
控除額は対象に年に支払った掛金全額です。

地震保険料控除

地震保険料控除とは
地震保障の年間支払済保険料に応じて一定の所得控除が受けられる制度であり、2006年の税制改正により長期損害保険の代わりとして創設されました。

対象となる保険契約は以下の通りです。

・納税者本人または生計を同一とする配偶者や親族が所有する居住用家屋
・通常生活に必要な家具・衣服などの生活用動産を対象としているもの
(参考:No.1146 地震保険料控除の対象となる保険契約|国税庁
例えば事業スペースと居住スペースが一体型となっている居住用家屋の場合、対象となるのは居住スペースのみであり、事業スペースには適用されません。

・地震保険料控除の金額は以下の通りです。

所得税
住民税
支払済保険料
控除額
控除額
5万円以下 支払済保険料全額 支払済保険料全額
5万円超 一律5万円 一律2万5千円

(出典:No.1145 地震保険料控除|国税庁日本損害保険協会 – 損害保険Q&A – 共通 – Ⅵ.損害保険と税金について

・2006年に廃止された旧長期損害保険の控除金額をみてみましょう。

所得税
住民税
支払済保険料
控除額
支払済保険料
控除額
1万円以下 支払済保険料全額 5千円以下 支払済保険料全額
1万円超2万円以下 支払済保険料×1/2+5千円 5千円超1万5千円以下 支払済保険料×1/2+2,500円
2万円超 一律1万5千円 1万5千円超 一律1万円

(出典:No.1145 地震保険料控除|国税庁日本損害保険協会 – 損害保険Q&A – 共通 – Ⅵ.損害保険と税金について

旧長期損害保険料は廃止されていますが、
経過措置として以下の要件を満たす場合は、上記一覧の通り地震保険料控除の対象となります。
1.2006年12月31日までの締結分
2.満期返戻金等があるもので10年以上契約のもの
3.2007年1月1日以降に契約等の内容を変更していないもの
(参考:No.1145 地震保険料控除|国税庁

なお地震保険料と旧長期損害保険料を併用した場合の上限額は所得税が5万円、住民税は2万5千円です。

地震保険料控除の計算

以下の条件で地震保険料控除の計算をしてみましょう。

・支払済地震保険料:5万4千円
・支払済旧長期損害保険料:1万8千円

所得税
住民税
地震保険料 5万円(上限) 2万5千円(上限)
旧長期損害保険料 1万8千円×1/2+5千円=1万4千円 1万円(上限)
控除額
5万円(上限)
(5万+1万4千円=6万4千円)
2万5千円(上限)
(2万5千円+1万円=3万5千円)

保険料控除の申請手順

保険料控除の申請手続きは以下の手順で行います。

  1. 保険料控除証明書の準備
  2. 保険料控除申請書の記入
  3. 証明書と申請書の提出

それぞれの手順を詳しく確認していきましょう。

手順1 保険料控除証明書の準備

保険料控除の適用を受けるためには、証明書が必要です。主な証明書と手元に届く目安を確認してみましょう。
保険料控除の種類 必要な証明書 手元に届く時期
(一般)生命保険料控除 生命保険料控除証明書 10月中旬~下旬
社会保険料控除 国民年金保険料控除証明書 10月下旬~11月上旬
小規模企業共済等掛金控除 小規模企業共済等掛金控除証明書 11月頃
地震保険料控除 地震保険料控除証明書 10月下旬~

社会保険料控除には適用範囲として14項目が定められていますが、
それらのなかで証明書の提出が必要なものは国民年金保険料控除証明書のみであり、他の保険料の控除証明書は必要ありません。

また上記一覧表の手元に届く時期はあくまで目安であり、保険会社などによっては遅れて届く場合もありますが、11月下旬には届きます。もし12月に入っても控除証明書が手元に届かない場合は、保険会社などに問い合わせをしてください。

手順2 保険料控除申告書の記入

年末調整に必要な保険料控除申告書は勤務先から配布されるので、自分で入手する必要はありません。

もし紛失してしまった場合は国税庁の「A2-3 給与所得者の保険料控除の申告」から対象年の申告書をダウンロードしてください。

では次の見出しから各項目の書き方を確認していきましょう。

1.氏名、住所など

氏名・住所などは、勤務先から申告書が配布された場合はすでに印刷されています。記載されている内容に誤りがないか確認してください。

2.生命保険料控除

生命保険料控除欄の各項目の解説と記載内容は、以下の通りです。

大項目 小項目 記載内容
一般の生命保険料 保険会社等の名称 保険会社名
保険等の種類 「養老」など
保険期間 保険払込期間
保険等の契約者の氏名 契約者名
保険金等の受取人 受取人名と続柄を記入
新旧の区分 いずれかに丸印
支払った保険料等の金額 1年間の支払済保険料
(a)のうち新保険料等の金額の合計額 区分が「新」の保険料の合計額
(b)のうち旧保険料等の金額の合計額 区分が「旧」の保険料の合計額
①の欄 計算式Ⅰ(新保険料等用)にAの金額を当てはめて算出
②の欄 計算式Ⅱ(旧保険料等用)にBの金額を当てはめて算出
③の欄 ・①+②の金額
・最高額は4万円
(イ)の欄 ②と③を比較して大きい金額を記入
介護医療保険料 保険会社等の名称 契約している保険会社名
保険等の種類 「介護」など
保険期間 保険支払期間
保険等の契約者の氏名 契約している人の氏名
保険金等の受取人 受取人の氏名と続柄を記入
(a)の欄 1年間の支払済保険料
(C)の欄 (a)欄の合計金額
(ロ)の欄 計算式Ⅰ(新保険料等用)に(C)の金額を当てはめて算出
個人年金保険料 保険会社等の名称 契約している保険会社名
保険等の種類 「確定年金」など
保険期間 保険支払期間
保険等の契約者の氏名 契約者の氏名
保険金等の受取人 受取人の氏名・支払開始日・続柄を記入
新・旧の区分 「新」「旧」いずれかに丸印
(a)の欄 1年間の支払済保険料
(D)の欄 (a)のうち区分欄で「新」を選択した金額の合計
(E)の欄 (a)のうち区分欄で「旧」を選択した金額の合計
④の欄 ・計算式Ⅰ(新保険料等用)に(D)の金額を当てはめて算出
・最高額は4万円
⑤の欄 ・計算式Ⅱ(旧保険料等用)に(E)の金額を当てはめて算出
・最高額は5万円
⑥の欄 ・④+⑤の合計金額
・最高額4万円
(ハ)の欄 ⑤と⑥を比較して大きいほうの金額を記入
生命保険料控除額 ・(イ)+(ロ)+(ハ)の合計額
・最高額12万円

(出典:令和5年分 給与所得者の保険料控除申告書|国税庁

なお、記載例の「計算式Ⅰ」や「計算式Ⅱ」は申告書の下部に掲載されています。

3.地震保険料控除

地震保険料控除の項目と記載内容を確認していきましょう。

項目名 記載内容
保険会社等の名称 契約している保険会社名
保険等の種類(目的) 「地震(建物)」など
保険期間 控除証明書に明記された保険期間を記入
保険等の契約者の氏名 契約者の氏名
保険等の対象となった家屋等に居住または家財を利用している者等の氏名 対象者の氏名
続柄 契約者から見た続柄
区分 「地震」「旧長期」いずれかに丸印
(A)の欄 1年間の支払済保険料の金額
(B)の欄 (A)のうち地震保険料の合計
(C)の欄 (A)のうち旧長期損害保険料の合計
地震保険料控除額 ・計算式にそれぞれの金額を記入
・最高額に注意

(出典:令和5年分 給与所得者の保険料控除申告書|国税庁

4.社会保険料控除

社会保険料控除の項目と記載内容を確認します。

項目名 記載内容
社会保険の種類 「国民年金保険」など
保険料支払先の名称 保険料を支払っている機関等の名称
保険料を負担する人 ・氏名:負担することになっている人の氏名
・続柄:納税者から見た続柄
本年中の支払済保険料 1年間で支払った保険料
合計(控除額) 「本年中の支払済保険料」の合計額

(出典:令和5年分 給与所得者の保険料控除申告書|国税庁

5.小規模企業共済等掛金控除

4種類それぞれに対応する支払済金額の合計を記入します。

例えば会社員で個人的に行っている人が多いiDeCoがある場合は、
「確定拠出年金法に規定する個人型年金加入者掛金」の欄に年間支払済金額を記入してください。

手順3 証明書と申告書の提出

年末調整で保険料控除の申告をする際、提出しなければならない申告書や必要書類は以下の通りです。

  • 扶養控除等(異動)申告書
  • 保険料控除申告書
  • 各保険料控除の証明書

「扶養控除等(異動)申告書」は、所属している会社・企業から「保険料控除申請書」と一緒に10月中旬〜11月上旬頃に配布されます。

多くのケースでは11月上旬〜12月上旬の間に2種類の申告書と合わせて、各保険料控除の証明書を一緒に提出してください。

▼ 年末調整のやり方についてもっと詳しく知りたい方はこちら
年末調整のやり方まとめ!対象者や提出書類、忘れた場合の対処法まで徹底解説!

保険料控除を受けるときの注意点

保険料控除を受ける際には、以下の点に注意したほうが良いでしょう。

  • 控除証明書の紛失
  • 保険料控除対象
  • 年金保険料控除の要件
  • 保険料控除の申告忘れ
  • 転職した場合

それぞれの注意点を解説するので、参考にしてください。

控除証明書を紛失しない

保険料控除を申請する際には、契約している各保険会社から送付されてくる控除証明書が必要です。

控除証明書がなければ、申告書に必要事項を正しく記入していても認められません。

「保険料控除の申告手順」の手順1にて、各保険料控除に必要な証明書が手元に届く目安の時期を紹介しました。

10月中旬〜11月上旬の間に順次保険会社から発送が始まり、自宅に届き始めます。

もし紛失してしまった場合には、契約している保険会社に連絡をすれば再発行は可能です。

郵送依頼をした場合には保険会社によって再発行から発送まで時間がかかることがあり、会社・企業で設定されている申告書・控除証明書の提出期限に間に合わないかもしれません。
保険会社の窓口に直接赴けば即日発行してもらえます。提出まで時間がない方は窓口で発行してもらいましょう。

保険料控除の対象にならない生命保険がある

生命保険にはさまざまな種類がありますが、そのすべてが保険料控除の対象になるわけではありません。

例えば以下のような生命保険は、控除対象外です。

・保険の契約期間が5年未満の財形保険など
身体障害のみ保険金の支払いが行われる傷害特約など
・保険料払込・年金受取の期間が10年未満の個人年金生命など
国税庁の「No.1141 生命保険料控除の対象となる保険契約等」では、控除対象の生命保険契約について細かく定められています。
年末調整で生命保険の控除を受ける場合は、対象かどうか事前に確認してください。

年金保険料控除を受けるには条件がある

個人年金保険料控除を受けるためには、「個人年金保険料税制適格特約」を付加することが前提ですが、そのためには以下の条件を満たさなければなりません。

1.年金受取人は契約者か配偶者
2.払込期間10年以上
3.確定年金・有期年金の場合、年金受取開始60歳以上で受取期間10年以上

上記3つの条件をすべて満たしていない場合は、控除適用外になるので、注意してください。

保険料控除の申告を忘れない

会社・企業で行われる年末調整の手続き時には、保険料控除の申告を忘れないようにしてください。

仮に申告を忘れてしまっても、毎年2月16日〜3月15日に実施される確定申告を行えば保険料控除は適用されます。

勤務先で年末調整の手続きが完了すると1月上旬ごろまでに源泉徴収票が発行されるので、これも入手して保険料控除のための確定申告を行いましょう。

▼ 確定申告についてもっと詳しく知りたい方はこちら
【初心者向け】確定申告を1からわかりやすく解説!

転職した際は手順が異なる

転職した際には年末調整で保険料控除を受ける手順が異なります。

対象年の途中に転職した場合は前職の勤め先で源泉徴収票を受け取り、現職の勤め先に提出してください。
現職の勤め先で前職分の収入もあわせて年末調整も保険料控除の手続きもしてもらえるので、自分で確定申告する必要はありません。
対象年の途中で退職して年内中に転職しなかった場合は、自分で確定申告をする必要があります。
前職の勤め先で源泉徴収票を手に入れ、申告期間中に保険料控除も含めて確定申告を行いましょう。

パートタイマーの保険料控除

パートタイマーで給与を受け取っていた場合、保険料控除はできるのでしょうか。

年末調整の必要性とあわせて確認します。

パートタイマーにも年末調整が必要?

パートタイマーにも年末調整が必要なのでしょうか。パートタイマーでも以下の条件に当てはまる際には年末調整をしなければなりません。

1.勤務先にて源泉徴収された給与を受け取っている場合
2.年収が103万円以下の場合
3.パートを掛け持ちしている場合
4.「扶養控除等(異動)申告書」を勤務先に提出済の場合
「2」の年収が103万円を超えない場合であっても、「1」の条件を満たしている場合は年末調整をしてもらうと払い過ぎていた税金が還付金となって返って来るので年末調整はしておいたほうが良いでしょう。
・「3」は掛け持ちしている両方で「1」を満たしている場合です。
年末調整は1従業員に対して1社でしか手続きができないため、主たる勤務先にもう一方の勤務先の源泉徴収票を提出して年末調整をしてもらいましょう。
・「4」は年末調整をしてもらうことを前提として提出しているため必要です。

パートタイマーは保険料控除を受けられるのか?

パートタイマーの場合の保険料控除について解説します。

生命保険料控除や地震保険料控除は保険料を払っている人が控除適用であることから、自分で保険料を支払っている場合は対象です。
契約者が自分であったとしても保険料支払者が夫である場合は、夫側で生命保険料控除の申請をしなければなりません。

社会保険料控除の適用を受けるためには、社会保険への加入が必要です。

パートが社会保険に加入するためには以下の条件を満たす必要があります。

・1週間の労働時間が20時間以上
・月額給与が8万8千円以上
・雇用期間が2カ月超
・学生ではない
・101人以上の従業員勤務の事業所(2024年10月からは51人以上)

上記の条件を満たしていない場合は社会保険に加入できず、控除は世帯主側での申請が必要です。

まとめ

年末調整で保険料控除を受ける際の、対象者や申告の仕方などを解説しました。

年末調整時に申請可能な保険料控除は4種類ありますが、手続きには控除証明書などが必要です。必要書類は早めに入手し、勤め先の必要書類提出期限に間に合わせるようにしてください。

仮に年末調整で控除申請を忘れても確定申告での申請が可能ですが、手続きは面倒なので年末調整で会社・企業にまとめて手続きしてもらいましょう。

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この記事の監修者SOKKIN MATCH事業責任者/倉田 裕貴
SOKKIN MATCH事業責任者:倉田裕貴 株式会社SOKKIN 人材事業責任者

株式会社サイバーエージェント、シニアアカウントプレイヤーとして大手企業のコンサルに従事。WEB・アプリ問わず、運用ディレクションをメインに幅広い業種のお客様の課題へ対応してきた実績を持つ。2022年、株式会社SOKKIN入社後、SOKKIN MATCH事業責任者に従事。

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