在宅の副業で家賃や光熱費は経費にできる?誤った経費申請をしたらどうなる?

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副業を始めて稼げるようになってきた方が気になることといえばやはり、税金問題ではないでしょうか。副業で年間20万円以上の所得を得ると、確定申告が必要になります。在宅で副業をする場合、家賃や光熱費は経費にできるのでしょうか。

本記事では、副業で経費計上ができる所得の種類や確定申告の仕組みなどについて解説します。

  1. 副業における経費とは?
  2. 副業で経費を計算することがなぜ重要?
  3. 確定申告が必要になる場合
    1. 副業収入に源泉徴収税額表の課税限度額を超える収入が含まれる場合
    2.  副業の収入によって、合算課税所得が20万円を超える場合
  4. 会社員で副業していて確定申告が必要なケース
  5. 副業所得20万円以下でも確定申告が必要なケース
  6. 副業における確定申告の流れ
    1. 所得の計算
    2. 確定申告書の記入
    3. 納付の手続き
    4. 確定申告の提出
  7. 副業で認められる経費とは?
    1. 備品や材料の購入費用
    2. パソコンやプリンター、スマートフォンなどの購入費用
    3. インターネット回線や電話回線の利用料金
    4. 電気・ガス・水道などの光熱費
    5. 交通費(自動車や自転車、公共交通機関など)
    6. 雑誌や書籍、参考資料などの購入費用
    7. 事務所賃料や、自宅を事務所として使用する場合の一部の家賃
    8. 保険料や税金、手数料など
  8. 経費の証拠書類
    1. 領収書
    2. 請求書
    3. 支払い明細
    4. 預入証明書
    5. レシート
  9. 経費か個人的な支出か曖昧な支出はどうすれば良い?
    1. 支出が本当に副業に必要かどうかを考える
    2. 支出が業務外のものかどうかを考える
    3. 曖昧な支出は専門家に相談する
  10. 誤った経費申請をしたらどうなるのか
    1. 税務署から指摘を受ける
    2. 税金の不正申告として罰則を受ける
    3. 信用の低下
  11. 副業を確定申告する時のポイント
    1. 収支計算書の作成
    2. 経費の計算
    3. 源泉徴収税額表の確認
    4. 期限の確認
  12. まとめ

副業における経費とは?

副業における経費とは、副業のために必要な支出のことを指します。具体的には、以下のような経費が該当します。

主に、交通費・雑費・広告宣伝費・通信費・賃借料・給与や福利厚生費などです。

副業で経費を計算することがなぜ重要?

副業で経費を計算することは、副業にかかるコストを正確に把握し、収益を最大化するために非常に重要です

副業で支出した経費を正確に計算することで、支出を最小限に抑えることができます。また、必要な経費を把握し、その支出を副業の収益から差し引くことで、正確な納税額を計算することができます。このように、副業で経費を計算することで、所得税や消費税の納税金額を最小限に抑えることができ、副業の収益を最大化することができます。

確定申告が必要になる場合

確定申告が必要かどうかは、副業で得た収入の金額や事業形態、源泉徴収税額表などによって異なります。一般的には、確定申告の必要性は以下の通りです。

副業収入に源泉徴収税額表の課税限度額を超える収入が含まれる場合

副業で得た収入に対して源泉徴収された税金が不足する場合や納める必要のない税金が源泉徴収された場合など、差額の金額を確定申告で申告し納税する必要があります。

 副業の収入によって、合算課税所得が20万円を超える場合

副業で得た収入に加え、給与所得や年金所得などの他の所得がある場合、合算課税所得が20万円を超える場合は、確定申告が必要です。

ここで注目して頂きたいのが「所得」という言葉です。「所得」とは、収入から必要経費を控除したものです。つまり、副業の収入が20万円を超えていても「経費」を控除して20万円以下になれば確定申告の必要はありません

以上のように、確定申告が必要かどうかは、副業の収入の金額や事業形態、その他の所得があるかどうかなど、複数の要素によって判断されます。したがって、確定申告の必要性については、税務署や税理士に相談することがおすすめされます。

会社員で副業していて確定申告が必要なケース

会社員やアルバイト・パートなどの給与所得者は、会社が年末調整をしてくれるため、副業で20万円以上の所得を得ていなければ、確定申告が不要なケースがほとんどです。

ただし、以下の要件に該当する場合は個人で確定申告をしなければならないので注意しましょう。

・給与所得者で確定申告が必要なケース
・給与所得が2,000万円を超える
・本業のほかに20万円を超える収入がある場合
・2ヶ所以上から給与を受けていて一定の収入がある場合

副業所得20万円以下でも確定申告が必要なケース

副業所得が20万円以下でも下記のケースでは確定申告をする必要があります。

・医療費控除や住宅ローン控除などを受けるとき
・確定申告で税金の還付を受けるとき

医療費控除や住宅ローン控除を受けるときには、個人で確定申告をする必要があります。これらの控除を適用することで税負担を抑えることができます。

また、副業が給与所得で源泉徴収の対象となっている場合、確定申告を行うことで、払い過ぎた税金の還付を受けられる可能性があります。

副業所得が20万円以下である場合、確定申告の義務はありません。しかし、上記のように確定申告をすることで節税につながるケースもあるので、確認したうえで確定申告をするべきか検討しましょう。

副業における確定申告の流れ

副業における確定申告は、副業で得た収入に対する税金の申告と納付を行う手続きです。以下に、副業における確定申告の手順を示します。

所得の計算

副業で得た収入から、必要経費を差し引いた所得を計算します。必要経費の計算には細かいルールがあり、確定申告の際には専門家のアドバイスを仰ぐことがおすすめされます。

確定申告書の記入

税務署で配布されている確定申告書に、所得や経費、控除などを記入します。また、副業で使った経費の領収書など、必要な書類を用意します。

納付の手続き

確定申告で計算された税金を納付するために、振り込み用紙など必要な手続きを行います。納付期限に注意し、期限を過ぎないようにすることが重要です。

確定申告の提出

確定申告書と必要な書類を税務署に提出します。提出期限は毎年2月16日までとなっています。

副業における確定申告は、必要経費の計算や控除の申請など、複雑な手続きが必要です。税務署や税理士に相談することで、適切な手続きを行い、確定申告に関するトラブルを回避することができます。

この流れからもわかるように経費の計算は確定申告を行う際に非常に重要になってきます。

副業で認められる経費とは?

副業で明らかに経費になる支出としては、以下のようなものが考えられます。

備品や材料の購入費用

せどりを行う方などは、商品の購入費用を経費申請することができます。せどりを行う方は、仕入れが必須です。

パソコンやプリンター、スマートフォンなどの購入費用

・10万円未満→購入費用を全て経費にすることができる
・10万円以上→減価償却の対象

副業で使用するパソコンは経費計上することができますが、その金額については一定のルールがあります。具体的には、資産として活用できるものであれば、通常は減価償却として扱われ、一度に全額を経費として計上することはできません。

購入価格が10万円未満の場合は、原則として一度に全額を経費として計上できますが、10万円以上の場合は、減価償却のルールに従って、複数年にわたって経費として計上することになります。具体的には、減価償却資産の種類や期間によって異なりますが、原則として数年に分割して経費計上する必要があります。

インターネット回線や電話回線の利用料金

副業で使用するインターネット回線利用料は、必要な支出である場合に限り経費として計上することができます。例えば、副業でウェブデザインライティングなど、インターネットを利用した業務を行っている場合、インターネット回線利用料は経費として計上することができます。

ただし、自宅でインターネット回線を利用している場合は、プライベートでの利用もあるため、副業で利用する部分のみを経費として計上する必要があります。具体的な計算方法については、経費の計算方法に関する税務署のガイドラインなどを参考にするとよいでしょう。(

また、副業によって使用するインターネット回線の通信速度や規模などによって、経費として計上できる金額が異なる場合があります。確定申告に際しては、専門家に相談することをおすすめします。

電気・ガス・水道などの光熱費

副業で自宅を使用している場合、家賃や光熱費は一定範囲内で経費として計上することができます。ただし、これらの支出を経費として計上するためには、自己都合で支出したものではなく、必要な支出であることを証明できる必要があります。

具体的には、副業で使用する部屋の広さや使用時間に応じて、家賃や光熱費を計算し、副業で得た収入に対して必要な分だけ経費として計上することができます。ただし、計算方法には細かいルールがあり、確定申告の際には専門家のアドバイスを仰ぐことをおすすめします。

また、副業で自宅を使用する場合には、自宅内での私用と副業での使用との区別を明確にする必要があります。家庭用電気機器などを使用する場合には、私用と副業での使用時間を明確にすることも重要です。

交通費(自動車や自転車、公共交通機関など)

  • 副業で使用した交通機関の費用
  • 自家用車の自動車保険料や自動車税など

副業での交通費は、必要な支出である場合に限り、経費として計上することができます。具体的には、副業で外出が必要な場合や、副業での業務で使用する交通機関の費用などが該当します。ただし、費用の計算方法には細かいルールがあります。

副業で自家用車を使用する場合には、距離に応じた交通費を計算し、その金額を経費として計上することができます。ただし、自家用車を所有している場合には、自動車保険料や自動車税も経費として計算することができます。

また、公共交通機関を利用する場合には、切符代や交通ICカードの利用料金、タクシー代などが経費として計上できます。ただし、交通手段によって、経費として計上できる金額に制限がある場合があります

雑誌や書籍、参考資料などの購入費用

副業で購入した雑誌や書籍、参考資料などは、必要な支出である場合に限り、経費として計上することができます。具体的には、副業で必要となる情報収集や技術習得のために購入したものが該当します

また、副業で購入した書籍や参考資料については、私用と副業での使用との区別を明確にすることが重要です。私用と副業での使用との比率に応じて、経費計上できる金額が異なる場合があります。

事務所賃料や、自宅を事務所として使用する場合の一部の家賃

副業で自宅を使用する場合、家賃は必要な支出である場合に限り、一定範囲内で経費として計上することができます。具体的には、自宅の一部を副業に使っている場合や、自宅兼事務所を持っている場合などが該当します。

ただし、家賃を経費として計上するためには、自己都合で支払ったわけではなく、副業で必要となる支出であること、また、副業で得た収入に対して必要な支出であることを証明する必要があります。

具体的な事業部分の計算方法としては、自宅の総面積の何割を副業に使っているかを測り、その割合を全体の家賃に掛け合わせて副業の経費部分んを算出する方法があります。

保険料や税金、手数料など

副業で支払う保険料や税金、手数料などは、必要な支出である場合に限り、経費として計上することができます。具体的には、副業で得た収入に対する保険料や税金、手数料などが該当します。

例えば、健康保険料や厚生年金保険料、国民年金保険料、所得税、住民税などが、副業の収入に対して必要な支出である場合には、経費として計上することができます。また、クレジットカードや銀行口座の手数料、振込手数料、電話代や郵便代なども、副業で必要な支出である場合には、経費として計上することができます。

ただし、経費として計上する際には、支払いの証拠を残しておくことが重要です。また、支払いの目的が副業であることを明確にする必要があります。さらに、計算方法には細かいルールがあり、確定申告の際には専門家のアドバイスを仰ぐことをおすすめします。

経費の証拠書類

経費の証拠書類としては、以下のようなものがあります。

領収書

副業にかかった諸経費に関するもので最も一般的な証拠書類です。特に、金額が1万円以上のものには、必ず領収書を取って保管しておくことが必要です。

請求書

副業で外注を依頼した場合や、業務に必要な道具や材料を購入した場合の証拠書類として使用します。

支払い明細

クレジットカードやデビットカードを使用した場合、支払い明細を証拠書類として使用します。

預入証明書

副業で得た収入を銀行口座に預けた場合、預入証明書を証拠書類として使用することができます。

レシート

交通費や宿泊費、通信費など、領収書が発行されない場合に使用する証拠書類です。1枚のレシート内で経費になるものとならないものが混在している場合は、経費になるものに線を引いておくなどして、後から見てもわかるようにしておくことがおすすめです。

以上のような証拠書類は、副業にかかった経費を計上する際に必要なものです。証拠書類は、紛失しないように保管し、必要に応じて添付することが重要です。また、証拠書類が不足している場合は、税務署から指摘を受けることがあるため、正確な計算と証拠書類の保管には十分な注意が必要です。

経費か個人的な支出か曖昧な支出はどうすれば良い?

経費か個人的な支出か曖昧な支出については、次のような方法で判断することができます。

支出が本当に副業に必要かどうかを考える

支出が副業に必要なものであるかどうかを考えます。たとえば、パソコンや書籍といった、副業に欠かせない必要経費であれば経費として計上できます。ただし、「何割を副業に使用しているか」を計算し、その割合で経費処理を行う必要があります。

支出が業務外のものかどうかを考える

出が業務外のものであれば、個人的な支出として扱います。たとえば、旅行や食事代など、副業とは直接関係のないものは、個人的な支出として計算します

曖昧な支出は専門家に相談する

副業に必要かどうか、業務外かどうかが明確でない場合は、税務署や税理士に相談することがおすすめされます。

経費計上においては、必要経費以外のものを計上すると、不適切な計上と判断され、税務署から指導を受けることになります。したがって、経費の計上に関しては、正確かつ慎重に判断することが重要です。

誤った経費申請をしたらどうなるのか

誤った経費申請をした場合、以下のようなリスクが考えられます。

税務署から指摘を受ける

誤った経費申請を行った場合、税務署から指摘を受ける可能性があります。指摘された場合、再度計算し直し、必要な書類を提出したり、税金を納付したりする必要があります。

税金の不正申告として罰則を受ける

誤った経費申請が意図的である場合、税金の不正申告として罰則を受ける可能性があります。罰則の内容としては、税金の追加納付、罰金、刑事罰などがあります。

本来納めるべき所得税の納付に加えて、「無申告加算税」や「延滞税」といったペナルティが科されるおそれがあります。

また、故意に脱税したとみなされた場合は「ほ税」の対象となる可能性があります。ほ税は、不正な手段によって税金を納めない脱税行為であり、「5年以下の懲役もしくは最大500万円以下の罰金、またはその両方」が科せられます。

信用の低下

誤った経費申請が明るみに出ることにより、信用の低下につながる可能性があります。特に、個人事業主やフリーランスなど、自分自身がブランド化されているような場合には、信用を失うことが大きな問題となります。

以上のように、誤った経費申請は、税務署からの指摘や罰則、信用の低下などのリスクがあるため、慎重に行う必要があります。

副業を確定申告する時のポイント

収支計算書の作成

副業の収入と支出をまとめた収支計算書を作成し、申告書に記入します。収支計算書には、収入や支出の項目、金額、証拠書類の種類などを明確に記載する必要があります。

経費の計算

副業でかかった経費を計算し、申告書に記入します。経費の計算には、必要経費以外のものを計算しないように注意することが重要です。また、経費の証拠書類は必ず保管しておくことをおすすめします。

源泉徴収税額表の確認

副業収入によって、源泉徴収税額表の課税限度額を超える場合は、確定申告する必要があります。源泉徴収税額表に基づいて税金が源泉徴収された場合でも、不足した分や納める必要のない税金が源泉徴収された場合は、差額を確定申告で申告し納税する必要があります。

期限の確認

確定申告は、通常は翌年3月15日までに行う必要があります。ただし、副業の場合は、申告期限や特別控除の適用など、細かい点については税務署に確認することがおすすめされます。

以上のように、副業を確定申告する際には、収支計算書や経費の計算に加え、源泉徴収税額表や申告期限など、慎重に確認することが必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、副業で経費計上ができる所得の種類や確定申告の仕組みなどについてご紹介しました。

家賃の一部も経費に含めて良いことに驚いた人もいるのではないでしょうか。経費をしっかりと計算して収益を最大化しましょう。

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この記事の監修者SOKKIN MATCH事業責任者/倉田 裕貴
SOKKIN MATCH事業責任者:倉田裕貴 株式会社SOKKIN 人材事業責任者

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