SEO外部委託の進め方|頼む時期・範囲・権限と見直し方

SEO外部委託の進め方|頼む時期・範囲・権限と見直し方 マーケティング

外に任せたのに成果が見えない事態を避けるなら、SEOの外部委託は頼む前の土台と頼んだ後の切り分けで差がつきます。ここでいう「外部」は、被リンクを集める外部対策ではなく、SEOの作業を社外に任せることを指します。

結論から言うと、差がつくのは依頼先の選び方よりも、頼む前に計測の土台と時期・範囲・権限を決めることと、頼んだ後にどこで止まったかを切り分けることです。ここが決まっていれば、成果が出ないときに委託先を責めるべきか、自社を直すべきかを自分で判断できます。

この記事で分かるのは、頼む前に入れる計測、頼む時期と範囲、被リンクだけを頼む前の確認、権限の渡し方、成果が出ないときの切り分けと、続ける・替える・社内に戻すの決め方です。

SEOを頼む前の判断と先に整える計測

SEOを頼む前の判断と先に整える計測

頼むかどうか、どこに頼むか、いくらかかるかは、別の記事で詳しく扱っています。ここでは結論だけを表にまとめ、この記事は頼んだ後の成果を測るための土台から始めます。

頼む前の論点と結論

項目 結論 詳しい記事
頼むかの判断軸 社内に確認と判断を受け持つ窓口を1人置けるなら頼める BtoBのSEOコンサルの頼み方
依頼先の種類 戦略だけ頼むか実行まで任せるかで、合う依頼先が変わる コンテンツSEOの外注
費用の幅 総合・戦略系の月額は月10万円から100万円以上まで開き、差は戦略だけか実行まで含むかで生まれる BtoBのSEOコンサルの頼み方
メリットとデメリット 動き出しが速く手も増えるが、費用は払い続ける形になり、進め方の知見は意識しないと社内にたまらない コンテンツSEOの外注
依頼先の選び方 会社の名前より、担当者が施策の理由を説明できるかと体制で見る BtoBのSEOコンサルの頼み方

費用の幅は、支援会社などが公開している料金を2026年10月時点で比べたもので、サイトの規模や支援の範囲で変わります。

詳しい記事とこの記事で扱う土台

▼判断軸・費用の幅・依頼先の見極め方を詳しく知りたい方はこちら
BtoB SEOコンサルの頼み方|依頼の形・費用・止まる型
兼任でSEOまで手が回らないとき、外に頼むかは社内の体制と予算で決まり、依頼の形で費用と社内に残る仕事が変わります。専任を置けず、採用でも埋まらない会社ほど、外部の知見を入れる意味は大きくなります。ただし、戦略だけを頼むのか実行まで任せるの...
▼外注のメリットとデメリット、依頼先の形態ごとの違いを知りたい方はこちら
コンテンツSEOの外注で決めること|費用・範囲・KPI
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この記事が足すのは、整っていないと頼んだ後の成果を測れない土台です。

検索の管理画面とアクセス解析が入っているか

頼む前に、Googleの検索の管理画面(Search Console)とアクセス解析(Googleアナリティクスなど)が入っているかを確かめ、入っていなければ先に入れます。この2つが無いと、頼んだ後に成果が出ないとき、どこで止まったかを数字で確かめられません。

Search Consoleでは検索結果での表示回数・順位・クリックが、アクセス解析ではサイトに来た後の動きが分かります。どちらかが欠けると、順位が上がらないのか、来た人が問い合わせずに帰っているのかを区別できず、委託先の施策の問題なのか自社のサイトの問題なのかを切り分けられません。

アカウントは自社名義で作り、委託先にはそこへの権限を渡します。委託先の名義で作ると、契約が終わったときに数字の履歴ごと手元から離れます。

問い合わせの入口と件数を数える仕組み

問い合わせフォームや資料請求の受け口があり、その件数を検索経由で数える設定が入っているかも、頼む前に確かめます。数える仕組みが無いうちは、流入が増えても成果につながったかを判断できません。

確かめるのは2点です。1つ目は、問い合わせの完了画面か送信の操作を、アクセス解析で成果として数えているか。2つ目は、その件数を流入元ごとに分けて、検索から来た人の分だけを取り出せるか。どちらも、テストで1件送ってみれば入っているかが分かります。

検索の管理画面とアクセス解析、問い合わせの計測のどちらも整っていないなら、依頼は待ち、先に整えます。土台が無いまま頼むと、数か月後に続けるかを決める材料が残りません。

依頼が効く時期と場面ごとの頼み方

依頼が効く時期と場面ごとの頼み方

依頼が最も効くのは、サイトの開設やリニューアルを計画している時期です。それ以外の場面でも頼めますが、最初に頼む範囲を場面に合わせて変えます。

サイトの開設やリニューアルの計画時

サイトを新しく作る、または作り直す計画があるなら、デザインや構成が固まる前にSEOの依頼先を入れます。後から入ってもらうより、作り直しが少なく済みます。

Googleも「SEO 業者の利用を検討する」の中で、サイトの再構築を検討しているとき(早ければ早いほどよい)や新しいサイトの開設を計画しているときを、SEO業者の利用を始めるのに最適なタイミングとしています。その時期なら、最初から検索エンジンとの相性を考えてサイトを設計できるという理由です。同じページで、優秀な業者なら既存のサイトも改善できるとも書かれています。

作り直しが減るのは、URLの付け方、ページの階層、ページどうしのリンクが設計の段階で決まるからです。公開後にURLを変えると、転送の設定と検索での評価の引き継ぎが必要になります。リニューアルの予定があるなら、制作会社に要件を伝える前の段階で相談するのが効率のよい順番です。

立ち上げ期に頼んだあとで止まりやすい点

新規事業の立ち上げ期は、頼んだ後に「成果を待ちきれずに止める」ことが一番の落とし穴です。頼む前に、いつ・何を見て続けるかを決めておきます。

新規事業の立ち上げ期の集客全般では、自社でやってみたもののうまくいかず、プロの力を借りたいという理由で外に頼む流れが多くあります。頼んだ後の最初の3か月は、マーケティング戦略から入り、誰に何を伝えるかを詰め、小さくテストを始める進め方になります。そこで起きやすいのが、効率やリードの質が良くなるのを待ちきれず、取り組みそのものが止まることです。

SEOは施策の効果が検索結果に出るまで時間がかかるため、この止まり方に重なりやすいと考えます。止めないためには、契約の前に「どの時点で、どの数字を見て、続けるか見直すかを決める」と社内で合意しておきます。見込み客がまだ少ない段階で頼むこと自体より、この合意が無いまま始めることのほうが、止まる原因になります。

流入が落ちたときと担当者が抜けたとき

すでにサイトがある場合は、場面ごとに最初に頼む範囲を変えます。流入が落ちたなら原因の診断から、担当者が抜けたなら引き継ぎと運用の代行から始めます。

場面 最初に頼む範囲 頼み方
検索からの流入が落ちた 原因の診断(どのURL・どの検索語で落ちたか、技術面の不具合が無いか) Search Consoleの閲覧権限を渡し、落ちた時期と直前の変更を伝えて、診断と直す順番の提案までを頼む
SEOの担当者が抜けた 引き継ぎと日々の運用の代行 残っている記録(狙っていた検索語・公開中の記事の一覧・変更の履歴)を渡し、まず現状の把握と月ごとの運用を頼む

どちらの場面も、最初から戦略の作り直しまで頼まないほうが判断しやすくなります。診断や引き継ぎの結果を見てから、範囲を広げるかを決めます。

施策ごとに依頼先と社内で分ける基準

施策ごとに依頼先と社内で分ける基準

SEOの施策は、領域ごとに外に出すか社内に残すかを分けます。分ける基準は、その領域に社内で判断できる人がいるかと、失敗したときに元へ戻しやすいかの2つです。

技術・記事・リンク・計測・導線の振り分け

5つの領域を、外に出しやすい条件・社内に残すもの・戻しやすさで並べると次のようになります。戻しにくい領域ほど、社内に判断する人を残しておきます。

5領域の振り分け表

領域 外に出しやすい条件 社内に残すもの 戻しやすさ
サイトの技術面 診断と改善案の作成 提案を実装する人と、変更の最終承認 低い(URLや転送の変更は戻すのに手間がかかる)
記事 狙う検索語と記事の設計が決まっている 狙う語の最終判断と、自社の商品・事例の事実確認 高い(記事ごとに直せる)
外部リンク 手法と掲載先をすべて開示できる依頼先 依頼してよいかの判断と、掲載先の一覧 低い(外すには相手のサイトへの依頼が要る)
計測と報告 設定と月ごとの報告の作成 管理画面の所有者権限と、数字から次の施策を決める場 高い(自社名義なら引き継げる)
問い合わせ導線 導線の改善案の作成 フォームや営業への引き渡しの変更 中くらい(営業部門との調整が要る)

依頼の形とAI検索で変わること

どの領域でも、戦略だけを頼んで実行は社内に残すか、実行まで任せるかを先に決めます。社内に手を動かせる人がいる領域は戦略だけ、いない領域は実行まで、が基本の分け方です。

AI検索が広がっても、この5つの分け方そのものは変わりません。変わるのは記事に求められる中身で、自社しか持たない事例や数字の素材を出せるのは社内なので、素材集めは社内に残す側に入ります。

手は動いているのに狙いがない領域の見分け方

社内で作業は回っているのに、何を狙ってやっているかが決まっていない領域は、戦略から外に出します。実行する人がいるので、実行まで外に任せる必要はありません。

マーケティング全般の支援を見てきた中では、戦略だけを請けて実行までは担当しなかった案件は、社内に実行する人が元々いて、戦略のないまま実行していた型でした。SEOの施策でも、領域ごとに同じ状態が起きます。

領域ごとの空回りのサイン

  • 記事:公開は続いているが、記事ごとに狙う検索語が決まっていない
  • 技術面:指摘されたら直すが、どれから直すかの優先順位が無い
  • 外部リンク:掲載を増やす動きはあるが、どのページの評価を上げたいかが決まっていない
  • 計測と報告:報告書は毎月できるが、そこから次の施策が決まらない
  • 問い合わせ導線:フォームを直しているが、どの記事から問い合わせを取るかが決まっていない

当てはまる領域は、狙いと優先順位を決める部分だけを外に頼み、作業は今の担当者に続けてもらいます。作業まで外に出すと、社内の人の手が空くだけで、狙いの無さは残ります。

被リンク対策だけを依頼する前の確認

被リンク対策だけを依頼する前の確認

被リンクを増やす対策だけを外に頼むことはできます。ただし、リンクを買う・交換する施策はGoogleのポリシー違反になるので、何をするのかを確かめられない依頼先には頼みません。

Googleのポリシーで違反になるリンク

Googleは「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」で、検索の順位を操作することを主な目的にリンクを作る行為をリンクスパムとしています。違反になる例と、違反にならない扱いは次のとおりです。

扱い 内容
違反になる 順位を上げる目的で、リンクやリンクを含む投稿に金銭を払う、または物品やサービスと引き換えにする
違反になる 「リンクする代わりにリンクしてもらう」過剰な相互リンク
違反にならない 広告やスポンサー活動としてのリンクに、rel=”nofollow” か rel=”sponsored” の属性を付ける

同じポリシーには、違反しているサイトは検索結果での掲載順位が下がったり、まったく表示されなかったりすることがあると書かれています。その影響を受けるのは依頼したサイトの側です。外に任せても、成果とその法律上の最終的な責任は発注した側に残ります。

依頼先に聞いておく項目と費用の幅

被リンクの対策を頼むなら、契約の前に次の質問を依頼先に聞き、答えが曖昧なら頼みません。

聞く項目 質問の例 危ない答え
どんなサイトに 「リンクはどんなサイトに載りますか」 「自社のネットワークなので開示できません」
何本 「月に何本、どう増やす計画ですか」 本数だけを約束し、増やし方を説明しない
どんな書き方で 「記事の中身とリンクの文言は誰が決めますか」 文言をこちらで確認できない
属性 「お金を払って載せるリンクに属性は付けますか」 「付けると効果が無いので付けません」
報告 「報告に掲載先のURLは載りますか」 本数だけを報告し、掲載先を出さない

費用は、外部リンクの対策として公開されている料金でおおむね月1万〜20万円程度で、月額で払う形と成果報酬の形があります(2026年10月時点の公開料金を比べた幅で、リンク獲得の作業の料金)。金額では中身の健全さは分からないので、表の質問への答えで判断します。

管理画面と計測ツールの権限の渡し方

管理画面と計測ツールの権限の渡し方

権限は、見るだけの閲覧から渡し始めます。編集と公開の権限は、頼む作業が決まってから段階を上げて渡します。

閲覧・編集・公開の3段で渡す順番

先に渡すのは閲覧権限で、編集と公開は作業が決まってから渡します。着手を早めたいときも、最初は閲覧までで足ります。

Googleは「SEO 業者の利用を検討する」で、SEO業者から監査の提案を受けたら、Search Consoleへの読み取り権限だけを付与し、その段階では書き込み権限を付与しないよう勧めています。この考え方を、CMS(記事を管理する仕組み)とアクセス解析にも広げ、閲覧・編集・公開の3段に分けて渡すと、各段の区切りが分かりやすくなります。

3段の権限と渡す時点

段 CMS Search Console アクセス解析 渡す時点
閲覧 渡さないか、閲覧用のアカウント 制限付きユーザー 閲覧者 提案・診断を頼むとき
編集 下書きまで作れる権限 フルユーザー 編集者 作業の範囲が契約で決まったとき
公開 公開できる権限 所有者は自社に残す 管理者は自社に残す 公開まで任せると決めた作業だけ

所有者や管理者の権限は、どの段でも自社に残します。委託先が別の人を追加したり、自社の人を外したりできる状態を作らないためです。

契約が終わったときの権限の回収

権限を渡し始めた日から、渡した権限の一覧を作っておきます。契約が終わる日に、誰が・どのツールの・どの権限を外すかを、契約の時点で決めておきます。

一覧に書くのは、渡した相手の名前とメールアドレス、ツール名、権限の段、渡した日の4つです。回収するときは、この一覧を上から順に外し、外した日を書き足します。社内のアカウントのIDとパスワードを共有して渡すと、1人だけ外すことができないので、委託先の担当者ごとにアカウントを発行します。

アカウントそのものを自社名義で作っておけば、回収は権限を外すだけで済みます。

依頼後に成果が出ないときの切り分け

依頼後に成果が出ないときの切り分け

成果が出ないときは、契約から何か月たったかではなく、表示から受注までのどの段で止まったかと、原因が委託先・自社・サイトのどの側にあるかで絞ります。続けるかを時点で判断する目安とは別に、止まった場所から原因を探す見方です。

表示から受注までの止まった段の見つけ方

検索の結果に表示されてから受注に至るまでを6つの段に分け、上の段から順に、前の期間と比べて動いていない段を探します。最初に止まった段に、原因があります。

段ごとの見る画面と原因の側

段 見る画面 委託先の側 自社の側 サイトの側
表示回数 Search Console 狙う語の選び方が合っていない 記事の確認が滞り公開が遅れる 検索に登録されていないページがある
順位 Search Console 記事の中身や改善が浅い 自社の事例など素材を出せていない 表示速度など技術面の不具合
クリック Search Console タイトルと説明文の設計 なし 検索結果での見え方
流入 アクセス解析 なし 計測の設定漏れ 計測タグの設置漏れ
問い合わせ アクセス解析 狙う語が問い合わせから遠い フォームや導線が無い フォームの不具合
受注 社内の営業記録 なし 営業への引き渡しと追客 なし

どの段でも、施策の中身と変更の理由が報告に出ない、変えた箇所の記録が無い場合は、委託先の側に原因がある前提で確かめます。

自社の数字で当てはめる手順

  1. 表示回数・順位・クリックをSearch Consoleで、流入と問い合わせをアクセス解析で、同じ期間の長さで前と比べる
  2. 上から見て、最初に横ばいか下がっている段を1つ決める
  3. その段の行で、委託先・自社・サイトの3つの側を順に確かめ、当てはまるものに印を付ける

流入が増えても問い合わせが増えないときの見どころ

流入は増えているのに問い合わせが増えないなら、委託先の施策より先に、受け皿の側を3点で確かめます。どれに当たるかで、直す相手が変わります。

1点目は、狙った検索語が問い合わせから遠いことです。言葉の意味を調べる人ばかりを集めていると、流入は増えても依頼にはつながりにくくなります。この場合は委託先に、狙う語の見直しを頼みます。

2点目は、記事から問い合わせへの導線が無いことです。記事を読み終えた人が次に何をすればよいかが示されていないなら、自社で導線を足します。

3点目は、問い合わせの計測が入っていないことです。問い合わせが来ていても、検索経由として数えられていない場合があります。頼む前の土台と同じく、テストで1件送って数えられているかを確かめます。

3点を直しても問い合わせが増えるとは限らないので、直した日を記録し、その後の数字の動きで判断します。

変更の記録と順位の動きを日付で突き合わせる

順位や表示回数が動いた原因を確かめるには、委託先の報告にある変更日と、Search Consoleで数字が動いた日を並べて見ます。動いた日の前後に変更の記録が無ければ、原因を委託先に問えません。

突き合わせの手順

  1. 委託先の報告の実物を開き、記事の公開・修正、URLの変更、技術面の修正をした日を書き出す
  2. Search Consoleの検索パフォーマンスで期間を広めに取り、順位や表示回数が大きく動いた日を書き出す
  3. 2つを日付順に並べ、動いた日の前後に何の変更があったかを見る

変更の記録が無い場合は、以後すべての変更を日付つきで報告に載せるよう依頼します。Googleも、業者に確かめる質問の例として、サイトに加えたすべての変更と、その理由を伝えてくれるかを挙げています。記録が残らないまま続けると、次に数字が落ちたときも原因を探せません。

続ける・替える・社内に戻すの判断

続ける・替える・社内に戻すの判断

依頼後に成果が出ないときの切り分けで、止まった段と原因の側が分かれば、続ける・範囲を絞る・依頼先を替える・やめる・社内に戻すのどれを選ぶかが決まります。切り分けの表で見つけた結果を、次の表に当てはめて読みます。

止まった段と原因の側で決める継続と見直し

選択は、止まった段と原因の側の組み合わせで決めます。原因が委託先にあり、指摘しても直らないときに初めて、替えることを考えます。

切り分けの結果 選ぶもの
原因が自社の側(確認の滞り・導線や計測の不足) 続けながら自社の側を直す
原因が委託先の側で、指摘すると直る 続ける
狙う語が問い合わせから遠いなど、一部の領域だけがずれている 範囲を絞り、ずれた領域の設計をやり直してもらう
原因が委託先の側で、施策の中身や理由が報告に出ないまま直らない 依頼先を替える
どの段も動かず、自社の側でも直す体制が取れない いったんやめ、体制を整えてから頼み直す
社内に判断できる人ができ、委託先の作業が決まった手順になった 社内に戻す

やめる・替える時期は、契約の最低期間と、途中でやめたときにかかる費用で決まります。表で選んだ後に、契約書のこの2項目を確かめてから動きます。

替えた直後の順位低下に備えて残す記録

依頼先を替えるときは、契約の条項とは別に、SEOの運用でしか生まれない記録を手元に残します。替えた直後に順位が落ちたとき、変更の記録と順位の動きを突き合わせる材料になるからです。

残す記録 使い道
URLごとの変更履歴 どのページをいつ変えたかを、順位の動きと照らす
転送(リダイレクト)の対応表 古いURLから新しいURLへの転送が切れていないかを確かめる
ページどうしのリンクの変更記録 内部のリンクを外したことで評価が落ちていないかを見る
Search Consoleの所有者権限 替えた後も数字の履歴を自社で見続ける

新しい依頼先にはこの4つをそのまま渡し、引き継ぎの初月はまず前の作業との違いを確かめてもらいます。

▼記事の権利や、解約後に手元へ残るもの・残らないものを確かめたい方はこちら
コンテンツマーケティング外注の判断基準|工程別の可否と契約で残す条件
コンテンツマーケティングの外注を工程別に判定する手順を解説します。どこを出しどこを社内に残すか、記事の著作権と解約後の扱い、ノウハウを残す発注条件、見送る判断までまとめました。

社内に戻す順番と費用の比べ方

社内に戻すのは、社内に判断できる人ができた領域から順に行います。費用は、社内で担ったときの月の負担と委託費を、同じ範囲の作業で並べて比べます。

戻す順番の一例

一例として、計測と報告、記事、技術面の順に戻します。計測と報告は数字を読める人がいれば回せて、失敗しても戻しやすい領域です。記事は狙う語の判断ができる人がいれば戻せます。技術面は変更を戻しにくいので、最後まで外の診断を残しても構いません。

費用の比べ方

  1. 戻す領域の作業を書き出し、社内で担うと月に何時間かかるかを見積もる
  2. 社内で担う月の工数(時間)×社内の人件費(1時間あたり)で、社内の月の負担を出す
  3. 同じ作業の範囲で払っている委託費(月額)と並べる

比べるときは条件をそろえます。社内の側には覚えるまでの時間やツールの費用を、委託の側には社内で確認や指示に使っている時間を足します。社内の負担が委託費を下回り、判断できる人が続けて担えるなら、その領域は戻してよい時期です。

まとめ

SEOの外部委託は、頼む前に次の4つを決めておきます。

  • 計測の土台:検索の管理画面とアクセス解析、問い合わせの計測を自社名義で入れる
  • 時期:開設やリニューアルの計画時が最も効き、他の場面は最初に頼む範囲を変える
  • 範囲:社内に判断できる人がいるかと戻しやすさで、領域ごとに外と社内を分ける
  • 権限:閲覧から渡し、編集と公開は作業が決まってから上げる

頼んだ後は、どの段で止まったかと原因の側を切り分け、その結果で続ける・範囲を絞る・替える・やめる・社内に戻すを決めます。

明日できる一歩は次の2つです。

  • Search Consoleとアクセス解析が入っているか、問い合わせを検索経由で数えられているかを確かめる
  • 外部の人に渡している権限を書き出し、一覧を作る

この2つが整えば、頼むか、今の依頼先を続けるかを数字で判断できます。外の手を借りるときも、社内で判断できる人を育てるときも、ここが出発点です。

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この記事の監修者SOKKIN MATCH事業責任者/倉田 裕貴
SOKKIN MATCH事業責任者:倉田裕貴 株式会社SOKKIN 人材事業責任者

株式会社サイバーエージェントでは、シニアアカウントプレイヤーとして大手企業のコンサルに従事。WEB・アプリ問わず、運用ディレクションをメインに幅広い業種のお客様の課題へ対応してきた実績を持つ。また、マネージャーとして育成業務にも従事。
2022年、株式会社SOKKIN入社後、SOKKIN MATCH事業責任者に従事。

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