元入金とは?計算方法・資本金の違いも徹底解説!

用語解説

会社を設立する際に、開業資金にあたるものを「資本金」と言い、個人事業主の場合、会社にあたる「資本金」におけるものを「元入金(もといれきん)」と言います。

「資本金」と「元入金」、どちらも事業を始める時の運転資金となるものですが、両者に違いはあるのでしょうか?

そこで今回の記事では、「元入金とは」という基本的な解説から、「元入金と資本金の違い」、「元入金の計算方法・仕分け方法」などをご紹介します。

【今回の記事でわかること】
・元入金とは
・元入金と資本金の違い
・元入金の計算方法
・元入金の仕分け方法

「そもそも個人事業主とは?」「会社員で副業をしているけど個人事業主として開業をする必要があるの?」という疑問を抱えている方は以下の関連記事をご一読ください。
【関連記事】個人事業主とは?副業をしている会社員は個人事業主としての開業が必要?

元入金とは?

元入金とは、個人事業主の元手となる資金であり、法人における「資本金」にあたるものを指します。個人事業では、事業主の元入によって、事業がスタートします。いわゆる開業資金ですね。

事業を開始するためには、パソコンや周辺機器などの仕事に必要なものを購入する必要があります。事務所の家賃などがかかる場合もあり、さらにお金が必要になります。その際、必要な資金を元入金から調達します。

元入金と資本金の違い

そもそもの違いとして、「元入金」は個人事業主における開業資金、「資本金」は法人における開業資金という違いがあります。加えて、両者にはいくつかの細かい違いがあります。

元入金 資本金
出資元はどこか 事業主本人が資金を用意する必要がある。 株式でも開業資金を確保できる。
金額が変動するか 事業に都運輸した資金と事業で得た資金の合計。毎年変動。 基本固定。ただ、増資・減資で変動する場合もある。
開業時に必要とされるか 開業届を出す際に、必ずしも資金を用意する必要はない。 開業時に資本金を必ず用意する必要がある。
会計の仕組み マイナスになる可能性がある。 マイナスは存在しない。最低1円以上。

出資元はどこか

個人事業主の場合、株式を発行することはできないため、元入金は個人事業主自身で用意する必要があります。一方で、法人は株式を発行することができるため、株式の販売によって開業資金である資本金を確保することができます。

金額が変動するか

当然ながら、事業で発生した損益はその年ごとに変動します。元入金は、その年に発生した損益の金額と事業に投入した資金の合計で計算するため、毎年金額が変わります。一方で、法人の場合は、利益余剰金と資本金を区別して記帳するため、金額は基本固定です。ただし、手続きを行なって増資・減資をした場合は、変動する場合があります。

まとめると、元入金とは、資本金と利益余剰金の両方を含んだ勘定科目であると言えます。

開業時に必要とされるか

資本金において、個人事業主が開業届を税務署に提出する際に、必ずしも用意する必要はないです。一方で資本金においては、会社設立時に事業用口座に存在している必要があります。

会計の仕組み

元入金の会計では、その年に赤字が出た場合は、元入金がマイナスになるケースがあります。一方で、開業時に1円以上の資本金が必要とされ、かつ資本金は基本固定であるため、マイナスになることはありません。

元入金の計算方法

元入金の計算方法は以下の通りです。

元入金=期首の元入金+事業主借−事業主貸+当期純利益
  • 開業した年の場合、「期首の元入金」は、開業時の元入金の金額のことを指します。
  • 「事業主借(じぎょうぬしかり)」とは、個人事業主が事業に使うパソコンの購入費用などを個人の財布から出した場合などに用いる勘定科目です。
  • 「事業主貸(じぎょうぬしかし)」とは、個人事業主が事業用の預金口座から生活費として使うお金を引き出した際に使う勘定科目です。文字通り「個人事業主」に「貸し付けた」お金だと言えます。「事業主貸」が「事業主借」よりも少なければ、差額を計算した結果、元入金が増えると言えます。

  • 「当期純利益」は、1年間の事業活動を通して得た利益から、経費などを引いた金額のことを指します。ただし、当期純利益は法人に使う用語のため、厳密には個人事業主には用いないこともあります。また、当期純利益は青色特別申告控除を差し引く前の金額であるので、注意が必要です。

元入金の仕分け方法

ここでは、元入金の仕分け方法についてご紹介します。

期中は「事業主貸」と「事業主借」を使用するため、基本的に「元入金」を使用することはありません。元入金の計算は決算の際に行われます。

個人事業の開業時

個人事業の開業時に、開業資金を入金した場合は、「元入金」の勘定科目を使用して処理を行います。

元手となる資金を30万円入金した

借方 貸方
普通預金 300,000 元入金 300,000

上記の仕訳は、資産の勘定科目である普通預金が増加するため、借方勘定科目を普通預金とします。
貸方は純資産の勘定科目である元入金が増加するため、貸方勘定科目を元入金とします。

期末に「事業主借」100万円を元入金と相殺した

借方 貸方
元入金 1,000,000 事業主貸 1,000,000

上記の仕訳は、純資産の勘定科目である元入金が減少するため、借方勘定科目を元入金とします。
貸方は資産の勘定科目である事業主貸が減少するため、貸方勘定科目を事業主貸とします。

事業主貸が事業主借より多い場合

「事業主貸」の残高が200万円、「事業主借」の残高が50万円であったので、相殺した

借方 貸方
事業主借 500,000 事業主貸 2,000,000
元入金 1,500,000

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回の記事では、「元入金とは」という基本的な解説から、「元入金と資本金の違い」、「元入金の計算方法・仕分け方法」などをご紹介しました。

元入金と資本金は似た意味を持ちますが、元入金は資本金と利益余剰金の両方を含んだ勘定科目であるのに対し、資本金は、利益余剰金とは別に計算される勘定科目であるという厳密な違いがあります。

個人事業主の方は、確定申告の際に必ず決算内容を精算する必要があるので、その際に本記事が参考になれば幸いです。

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この記事の監修者SOKKIN MATCH事業責任者/倉田 裕貴
SOKKIN MATCH事業責任者:倉田裕貴 株式会社SOKKIN 人材事業責任者

株式会社サイバーエージェント、シニアアカウントプレイヤーとして大手企業のコンサルに従事。WEB・アプリ問わず、運用ディレクションをメインに幅広い業種のお客様の課題へ対応してきた実績を持つ。2022年、株式会社SOKKIN入社後、SOKKIN MATCH事業責任者に従事。

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