未経験からエンジニアへ！後悔しないポイントと成功するポイントを解説します。
本記事では、実際に未経験からエンジニアになった人が直面した「後悔」や「現実」を紹介。そのうえで、エンジニアに向いている人の特徴や、未経験でもチャレンジしやすい職種、おすすめのエンジニア企業の選び方などを解説していきます。
ほかにも、未経験からの転職で後悔しない方法や成功のポイントもまとめたので、ぜひ最後までご覧ください。
未経験からエンジニアに転職して後悔したこと
近年、未経験からエンジニアへの転職を考えている方が増えてきています。
しかし、実際には、未経験からエンジニアに転職したあと、後悔するケースも少なくありません。
ここでは、未経験からエンジニアに転職して後悔した代表的な事例をまとめました。
①勉強することが多い
IT業界で働くうえで欠かせないのが、継続的な勉強です。
IT技術の進化は速く、特にAIなどの新しい分野は日々アップデートされています。常に学ぶ姿勢を持たないと、現場で求められるスキルについていけず、キャリアの継続が難しくなるでしょう。
そのため、エンジニアは業務以外でも学習時間を確保する必要があります。こうした慣習は、勉強が苦手な人にとっては負担が大きく、想像以上の学習量に後悔した方も少なくありません。
②収入が低い
未経験からエンジニアに転職すると、最初の年収は「250〜350万円程度」にとどまるケースが一般的です。
たとえば、30代で他職種から移る場合、以前の収入と比べて、物足りなさを感じる人も多いでしょう。また、スキル習得のための勉強や長時間の労働が重なることもあり、収入とのバランスに不満を抱くケースも少なくありません。
③コミュニケーション能力が求められる
エンジニアというと一人で黙々と作業するイメージを持たれがちですが、実際にはコミュニケーション能力が欠かせません。
たとえば、社内での定例会議や進捗報告はもちろん、顧客と直接やりとりする場面も少なくないからです。デスクワーク中心だと勘違いして、入社後のギャップに悩むケースもあります。
特に開発現場では、要件の擦り合わせや問題の解決に会話力が必要とされます。そのため、コミュニケーションが苦手な方は、思った以上に負担を感じるかもしれません。
④残業が多い
エンジニアの仕事は残業が多い傾向にあります。
もちろん、計画通りに進むことが理想ですが、実際には納期前や繁忙期に遅れが生じることが多く、その分、残業が増えます。
特にシステムトラブルが発生した場合には、原因調査や復旧対応で深夜まで作業が続くケースも珍しくありません。こうした事情から、エンジニアの多くが残業を経験しており、働き方を重視する人にとっては大きな負担となります。
⑤プライベートの時間が確保しにくい
エンジニアは、プライベートの時間を確保しにくい職業といえます。
特に未経験から転職した場合は、日々の業務に加えて新しい知識の習得も必要となるため、余暇を勉強に充てることが多いです。
休日に独学で勉強したり、セミナーへ参加したりと、私生活が犠牲になるケースも少なくありません。もちろん経験を積めば余裕も生まれますが、最初の数年はプライベートが思うようにいかない点を理解しておくことが大切です。
未経験でエンジニアへの転職の現実とは
ここでは、未経験からエンジニアへ転職する際の現実を紹介していきます。
実際に、未経験からエンジニアへ転職すると、どのような困難が待ち受けているのか。
この章できちんと現実を理解しておけば、今後の転職活動に役立てることができます。
①ポートフォリオがないときつい
エンジニアの転職では、ポートフォリオの有無が大きな差となります。
特に未経験者は実績を示すものがなく、応募の段階で不利になりやすいです。そのため、スクールで制作した成果物や、自主的に作ったWebサイトやアプリをポートフォリオとしてまとめておく必要があります。
つまり、完全に未経験ではなく、転職前に最低限のアウトプットを形にしておくことが大切です。熱意だけで採用される業界もありますが、エンジニアでは実績の提示が欠かせないと理解しておきましょう。
②仕事は「コーディング」よりも「ミーティング」が基本である
エンジニアの仕事は、意外にもコーディングより、ミーティングが中心です。
開発の方向性や要件を確認するために、社内外での打ち合わせやチャットでのやり取りが頻繁に発生します。そのため、一日中コードを書く時間は想像以上に少なく、情報共有や調整に多くの時間を割かれるのが実情です。
③エンジニアの転職は「一社目」が重要である
未経験からエンジニアを目指す際は、一社目の選択がキャリアを大きく左右します。
最初の会社でどれだけ実務経験を積めるかによって、その後の転職や独立のしやすさが変わるからです。労働時間が長いだけでスキルを身につけられない職場に入ってしまうと、次のキャリア形成に苦労することになります。
一方、教育体制が整った企業に入れば、早い段階でのスキルアップが期待でき、将来の選択肢も広がります。だからこそ、事前の勉強やポートフォリオ作りで準備を整え、慎重に最初の一社を選ぶことが大切です。
④IT需要は想像以上にある
エンジニアの転職における大きな魅力は、IT需要の高さです。
IT業界は、技術革新のスピードが速いため、新しいプロジェクトやサービスが次々と生まれ、常に人材が求められています。残業や勉強の多さにも、こうした需要が関係しています。
もちろん、需要に応えるにはスキルが欠かせませんが、学び続ける姿勢があれば将来性のある仕事といえるでしょう。しっかりと実力を身につければ、安定したキャリアを築ける点は大きなメリットです。
⑤30代でも未経験者で転職できる
30代からでもエンジニアに転職できるのは、IT業界ならではの特徴です。
セカンドキャリアとして挑戦する人が多く、30代前半で異業種から飛び込むケースも珍しくありません。実力主義のため、努力次第で成果が認められやすい環境といえます。
エンジニアに向いている人の特徴
エンジニアは、すべての人に向いている職業ではありません。
ここでは、エンジニアに向いている人の特徴を解説していきます。
現在の自分がどれくらい当てはまるか、ぜひこの章で確認してください。
コミュニケーション能力が高い
エンジニアには、高いコミュニケーション能力が求められます。
各種プロジェクトはチームで進めるため、社内メンバーとの情報共有や進捗確認は欠かせません。さらに、クライアントとの打ち合わせの場も多く、相手の意図を正しく理解し、伝える力が大切です。
エンジニアは一人で黙々と作業する仕事ではありません。会話を通じて成果を生み出す仕事でもあると覚えておきましょう。
論理的思考力がある
論理的思考力は、エンジニアに必須のスキルです。
顧客とのヒアリング内容を整理し、要件を明確にする場面から、システム設計や不具合の原因特定に至るまで、あらゆる業務に必要となります。
IT業界は数値やデータを扱うことが多く、感情に流されずに論理的に判断できるかどうかが成果を左右します。複雑な問題を分解して整理し、最適な解決策を導く力こそ、エンジニアとして長く活躍するために欠かせない能力です。
好奇心や学習意欲がある
好奇心と学習意欲は、エンジニアが成長し続けるための原動力です。
IT業界は変化が激しく、新しい技術やツールが次々に登場します。そのため、常に情報をキャッチアップし、知識やスキルを磨く姿勢が不可欠です。
たとえば、現在ならAI関連の知識が必須となりつつあります。自ら学びを楽しめる人は、変化の波に乗りながらキャリアを築くことができます。一方、学習を怠るとすぐに時代遅れとなるため、主体的に動けるかどうかが成功の分かれ目となるでしょう。
・コミュニケーション能力が高い
・論理的思考力がある
・好奇心や学習意欲がある
未経験からでもなりやすい職種
ここでは、未経験からでもなりやすい6つの職種について紹介していきます。
どれもエンジニア関連で、未経験でもなりやすい職種を選びました。
IT業界には、どのような職種があるかを確認して、自分自身の適性を判断してください。
プログラマー
プログラマーは、プログラミング言語を使って、システムやソフトウェアを開発する職業です。
扱う対象によって必要な言語や環境が異なるため、幅広い知識やスキルが求められます。エンジニアと混同されがちですが、エンジニアは設計から開発まで担当するのに対し、プログラマーは主に実装を担当します。
実力主義の世界ですが、スクールやオンライン講座などで学ぶ環境が整っているため、未経験からでも挑戦できる職種です。
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、サーバーの設計・構築から保守・運用までを担う職業です。
私たちが日常的に使うインターネットの裏側を支え、常に安定した稼働を実現しています。
主に設計・構築と保守・運用に業務が分かれ、それぞれで求められるスキルも異なります。専門的な知識が不可欠で、未経験から挑戦する場合でも事前学習は必須です。
インフラ系のエンジニアのなかでは比較的挑戦しやすいですが、継続的に学び続ける姿勢がなければ、長く活躍するのは難しい職業です。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、ネットワークの設計・構築から保守・運用を行う職業です。
サーバーエンジニアと同じく専門知識が求められるほか、顧客や社内メンバーとの調整も多いため、コミュニケーション能力も重要です。未経験から目指す場合でも、基礎知識や実践的な経験が必要となります。
まずは、専門書で学ぶ、あるいは自分でネットワーク環境を構築してみるなど、転職前に準備しておくといいでしょう。基礎を固めてから挑戦することで、キャリアの入口を広げられます。
Webエンジニア
Webエンジニアは、WebサイトやWebサービスの開発を担う職業です。
主にフロントエンドとバックエンドに分かれ、前者はユーザーが操作する画面を作り、後者はデータ処理やシステムの裏側を担当します。
フィールドエンジニア
フィールドエンジニアは、顧客先で製品の導入やサポートを行う職業です。
具体的には、機器の設置や動作の確認、定期的なメンテナンスやトラブル対応などを担当します。この職種は技術力だけではなく、顧客と信頼関係を築くためのコミュニケーションが大切です。営業や接客経験がある人は適性を発揮しやすいでしょう。
ただし、自社製品に関する深い知識が求められ、多忙な場面も少なくありません。柔軟性と責任感を持って取り組める人に向いています。
テストエンジニア
テストエンジニアは、システムや製品が正しく動くかを検証する職業です。
主な業務は、テスト計画の作成から実施、結果の分析・改善の提案まで幅広く、成果物の品質を守る重要なポジションです。目立つ仕事ではありませんが、テスト工程が不十分だと大きなトラブルにつながるため、何よりも責任感が大切です。
正確さが求められる地道な作業を得意とする人に向いており、経験を積むことで上流工程の品質管理など、キャリアの幅を広げることもできます。
未経験者におすすめのエンジニア企業の選び方
未経験者の場合、何らかの指標があるとエンジニア企業を選びやすいです。
ここでは、未経験者におすすめのエンジニア企業の選び方を3つご紹介します。
それぞれの指標を参考に、自分自身に適した企業を選んでください。
選び方1：教育制度で選ぶ
未経験からエンジニアを目指すなら、教育制度が整った企業を選ぶことが重要です。
研修や勉強会、資格取得の支援がある会社を選べば、入社後も安定してスキルを伸ばせます。特に未経験の場合、実務とのギャップに戸惑いやすいため、教育環境の充実度は大きな支えとなります。
応募前には必ず制度内容を確認し、自分自身の成長につながるサポートがあるかをチェックしましょう。教育制度を軸に企業を比較することで、キャリア形成がスムーズになります。
選び方2：福利厚生で選ぶ
福利厚生の充実は、エンジニアとして長く働き続けるための大切な要素です。
プロジェクトの納期前や繁忙期には業務が立て込み、心身への負担が大きくなることもあります。そのため、休暇制度や健康サポート、住宅・家族手当などが整っているかを確認しましょう。
また、育休やリモートワークなど、ライフスタイルに合わせた働き方を支援してくれる企業を選べばより安心です。働きやすい環境があってこそ、思う存分スキルを発揮できます。
選び方3：企業規模で選ぶ
エンジニアの働き方は、企業規模によって大きく変わります。
大企業は、制度や案件が安定している反面、採用基準が高く、未経験から入るのは難しい傾向にあります。
中小企業は、幅広い業務を経験できる一方、下請け業務が中心となり、思うようにスキルアップできない可能性があります。
ベンチャー企業は、自由度が高く裁量も大きいですが、その分、スピード感や高いスキルが求められます。
自分の成長段階や働き方に合った企業規模を見極めて選ぶことが大切です。
1. 教育制度：研修や資格取得支援の有無
2. 福利厚生：休暇制度や健康サポート
3. 企業規模：自分の成長段階に合った規模
未経験からのエンジニアの転職で後悔しない方法
未経験からエンジニアへ転職する際、入社前後のギャップを解消しておくことが大切です。
ここでは、未経験からのエンジニア転職で後悔しない方法を解説していきます。
できるだけ事前に準備や心構えをしてから転職を考えてください。
業界・企業研究をする
エンジニア業界は、ほかの業種と異なる構造を持っています。
特に未経験から転職する場合、業界の仕組みを理解しておくことが大切です。
エンジニア業界の多くの仕事は、上流企業から下請け企業へと流れる構造で、下層に行くほど待遇や収入が低くなる傾向があります。未経験者は下請け企業でキャリアを始めることが多く、そこでどれだけ成長できるかがポイントです。
自社開発中心の企業であれば、下請け構造の影響は少ないですが、経験を重視されるため転職難易度は高くなります。
まずは業界の全体像を把握したうえで、企業研究を行って、自分に合った会社を選ぶことが後悔しない転職への第一歩です。
学習を継続する
未経験からエンジニアに転職するうえで最も重要なのは学習を継続することです。
IT業界は常に変化しており、スキルの差が成果に直結する実力社会です。転職後に学習を怠ると、経験者との差はすぐに広がります。だからこそ、日々の勉強を習慣化し、独学やオンライン講座、セミナー参加など、あらゆる手段を駆使してスキルを磨くことが大切です。
さらに、モチベーションを維持する方法を整えておくと、未経験でも着実に成長できます。継続的な学習が、エンジニアとしての成功を左右します。
教育制度を把握する
未経験から転職する場合、企業の教育制度は今後のキャリア形成に大きく影響します。
大企業では、新人向けの研修や資格取得の支援などが整っていることが多く、安心してスキルを学べます。一方、中小企業やスタートアップでは、経験者重視で、教育制度が十分でない場合があります。
また、多くの制度は新卒向けに設計されているため、いずれにせよ未経験者は自発的な学習が必須です。入社後にどれだけ自律的に勉強できるかが成長のカギとなります。制度に頼るのではなく、自分自身の成長を意識してスキルアップする姿勢が求められます。
未経験からエンジニア転職を成功させるポイント
最後に、未経験からエンジニア転職を成功させるポイントを解説していきます。
主な成功ポイントを理解すれば、通常よりも転職活動の成功率を上げることが可能です。
さっそく、2つのポイントを確認していきましょう。
プログラミングスキルを向上させる
未経験からエンジニアへ転職する場合、プログラミングスキルは最も重要な武器です。
転職前に独学で基礎を固めることで、入社後の業務もスムーズに対応できます。また、学んだ成果はポートフォリオ作りにも活かせるので無駄にはなりません。
独学に不安がある場合は、プログラミングスクールで基礎を学ぶのもおすすめです。スクールで土台を作ると、その後の独学も効率的に進められます。まずは、基礎スキルの習得を目標にして取り組みましょう。
転職エージェントを使う
未経験でのエンジニア転職では、転職エージェントの利用がおすすめです。
業界に詳しい担当者から、企業選びや面接対策のアドバイスをもらえるため、転職活動に悩む時間が減ります。余った時間を有効に使い、プログラミングスキルを磨けば、転職活動の成功率も高まります。
まずは転職エージェントに登録し、自分のスキルや適性を整理してもらいましょう。そのうえで、最適な企業の紹介やサポートを受けながら、効率的に転職活動を進めてください。
まとめ
本記事では、未経験からエンジニアを目指す人に向けて、後悔しないためのポイントや成功のポイントを解説しました。
実際に転職した人が感じた後悔や現実を知っておくことで、入社後のギャップに悩まされる心配がなくなります。
また、エンジニアに向いている人の特徴や、未経験からでも挑戦しやすい職種、企業選びのポイントなども紹介しました。これらを理解したうえで行動すれば、キャリアのミスマッチを防ぎ、自分に合った環境で確実に成長できます。
▼ IT系で、他の業種に関しても詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
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