確定申告で医療費控除を受けるためには?対象者や申請方法をわかりやすく解説!

控除

今回は確定申告の「医療費控除」について、対象となる費用や計算方法、実際の還付金シミュレーションまで分かりやすく解説しますね。

確定申告の時期になると「医療費控除」という言葉をよく耳にするものの、「自分は対象になるの?」「どうやって申請すればいいの?」と疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。医療費控除は正しく活用すれば税金の還付を受けられるお得な制度ですが、対象となる費用の範囲や計算方法が複雑で、申請をためらってしまう方も少なくありません。この記事では、医療費控除の基本的な定義から対象となる費用・対象外の費用、実際の還付金の計算方法、さらには所得別のシミュレーションまで、申請に必要な知識をすべて網羅的に解説しています。この記事を読めば、自分がいくら還付を受けられるかまで具体的に把握できますので、ぜひ参考にしてください。

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  1. 確定申告でよく見る「医療費控除」とは
    1. 医療費控除の定義
    2. 医療費控除と似て非なる「セルフメディケーション税制」とは
  2. 医療費控除の対象となる人やその条件は?
  3. 実際にどんな人が医療費控除で得をする?
    1. 医療費控除が特に有効なケース
    2. 所得が低いほど控除の効果が出やすい理由
    3. 家族の医療費をまとめて申告できる点が大きな強み
  4. 医療費控除の対象となる金額や使途を解説
    1. 通院・入院費用
    2. 医薬品・医療機器の費用
    3. 歯の治療に関する費用
    4. 目の治療に関する費用
    5. 妊娠・出産に関する費用
    6. その他の例
  5. 【要注意】医療費控除の対象外となる費用一覧
    1. 治療・入通院に直接かからない費用
    2. 美容・整形に関する費用
    3. 治療目的でないサプリメント・薬品の費用
    4. その他の対象外となる費用の例
  6. 実際の医療費控除の還付金計算額を徹底解説
    1. ①年間の医療費を合算する
    2. ②医療費控除額を算定する
    3. ③所得税率を確認する
    4. ④還付金額を実際に算定する
  7. 【実例】実際に所得金額別に医療費控除額をシミュレート
    1. Case1:所得金額180万円の場合の医療費控除計算
    2. Case2:所得金額350万円の場合の医療費控除計算
  8. 医療費控除を受けるときの注意点について
    1. 判断に迷う用途は必ず税理士・税務署に相談する
    2. 医療費控除に用いた領収書の保管期限について
  9. まとめ

確定申告でよく見る「医療費控除」とは

確定申告の手続きを調べていると、必ずといっていいほど目にする「医療費控除」という言葉。でも、実際にどんな制度なのか、自分が使えるのかどうか、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。まずは医療費控除の基本的な仕組みから、混同されやすい別の制度との違いまで、順を追って確認していきましょう。

医療費控除の定義

医療費控除とは、1年間(1月1日〜12月31日)に自分や家族のために支払った医療費が一定額を超えた場合に、その超えた分を所得から差し引くことができる制度です。所得から差し引かれることで課税対象となる金額が減り、結果として所得税や住民税の負担が軽くなります。

控除を受けるためには、毎年2月16日〜3月15日の確定申告期間中に申告を行う必要があります。会社員など給与所得者の方は、年末調整では医療費控除の手続きができないため、医療費控除を受けたい場合は自分で確定申告をする必要がある点に注意が必要です。なお、医療費控除の詳細については国税庁の公式ページでも確認することができます。

会社員でも自分で確定申告が必要なんですね。てっきり年末調整でできると思っていました。
そうなんです。医療費控除は年末調整では対応できないので、会社員の方でも必ず自分で確定申告をする必要がありますよ。忘れずに覚えておいてくださいね。

医療費控除と似て非なる「セルフメディケーション税制」とは

医療費控除と混同されやすい制度として、「セルフメディケーション税制」があります。これは、病院に行う代わりに市販の特定医薬品(スイッチOTC医薬品)を購入した場合、その購入費用が一定額を超えると控除が受けられる制度です。

通常の医療費控除と併用することはできず、どちらか一方を選んで申告する仕組みになっています。以下の表で2つの制度の主な違いを整理しました。

比較項目 医療費控除 セルフメディケーション税制
控除の対象 病院・薬局などでかかった医療費全般 特定の市販薬(スイッチOTC医薬品)の購入費
控除が受けられる下限額 10万円超(所得200万円未満の場合は所得の5%超) 1万2,000円超
控除上限額 200万円 8万8,000円
併用 どちらか一方のみ選択可能

どちらを選ぶかは、1年間にかかった医療費の内容や金額によって変わります。自分の状況に合った制度を選ぶことが、より多くの還付を受けるためのポイントとなります。

医療費控除の対象となる人やその条件は?

医療費控除は、誰でも無条件に受けられるわけではありません。対象となる人や、控除を受けるための条件があらかじめ定められています。自分が該当するかどうかをしっかり確認しておくことが、確定申告をスムーズに進める第一歩です。

医療費控除は、その年の1月1日から12月31日までの間に、自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費が一定額を超えた場合に受けられる所得控除です。対象となる主な条件を以下の表で確認してみましょう。

条件の項目 内容
申告者の範囲 給与所得者・自営業者・年金受給者など、所得のある人すべてが対象
医療費を支払った対象者 申告者本人、または生計を一にする配偶者・親族(別居していても仕送りをしている場合を含む)
年間医療費の下限 原則として年間10万円超(所得200万円未満の場合は所得の5%超)
保険金等の取り扱い 生命保険や健康保険から受け取った給付金・還付金は支払った医療費から差し引く必要がある

ここで注意したいのが「生計を一にする」という条件です。これは必ずしも同居していることを意味するわけではなく、別居している子どもや親であっても、日常的に生活費や学費を負担している場合は「生計を一にする親族」として認められます。たとえば、仕送りをしている一人暮らしの学生の医療費も、親が申告する際に合算することが可能です。

医療費控除は年末調整では手続きができず、必ず確定申告を行う必要があります。給与所得者(会社員)であっても、医療費控除を受けるためには自分で確定申告書を作成・提出しなければならない点を覚えておきましょう。詳しくは国税庁「医療費を支払ったとき(医療費控除)」でも確認することができます。

実際にどんな人が医療費控除で得をする?

医療費控除は、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に受けられる制度ですが、実際には「どんな人が申請すべきか」が分かりにくいと感じる方も多いでしょう。ここでは、医療費控除の恩恵を受けやすい代表的なケースを整理して解説します。

医療費控除が特に有効なケース

医療費控除は、年間の医療費が10万円(所得が200万円未満の場合はその5%)を超えた場合に申請できます。そのため、医療費の出費が多い年は積極的に申請を検討することが大切です。以下に、特に控除の効果が出やすい代表的なケースをまとめました。

ケース 具体的な例 ポイント
入院・手術を受けた人 病気やケガで入院し、高額な医療費がかかった 入院費・手術費は高額になりやすく、10万円を超えやすい
歯の治療を受けた人 インプラントや矯正など高額な歯科治療を受けた 保険適用外の治療でも対象になるものがある
妊娠・出産をした人 妊婦健診・分娩費用・入院費用などがかかった 出産一時金を差し引いた実質負担額が対象になる
家族をまとめて申告できる人 配偶者や子ども、親など生計を共にする家族の医療費をまとめた 家族全員分を合算することで10万円を超えやすくなる
慢性疾患などで通院が多い人 糖尿病・高血圧など定期的な通院・投薬が続いている 1回の費用は少なくても年間で合算すると大きくなる場合がある

所得が低いほど控除の効果が出やすい理由

年間所得が200万円未満の方は、10万円ではなく「所得金額の5%」を超えた部分が控除の対象となります。つまり、所得が低い方ほど控除を受けられるハードルが下がる仕組みになっています。たとえば年間所得が150万円の場合、7万5,000円を超えた医療費から控除が適用されるため、比較的少ない医療費でも恩恵を受けやすくなります。

所得が低いからと諦めず、まずは年間の医療費を確認してみることをおすすめです。意外と申告できるケースが多くありますよ。

家族の医療費をまとめて申告できる点が大きな強み

医療費控除では、生計を共にする家族全員分の医療費を合算して申告することができます。たとえば、自分の医療費が5万円、配偶者が3万円、子どもが4万円であれば合計12万円となり、10万円の基準を超えます。家族の誰か1人では基準に届かなくても、まとめることで申告できるケースは多いため、家族単位で医療費を把握しておくことが重要です。

家族全員分を合算できるんですね!それなら10万円を超えやすくなりそうです。
その通りです!国税庁の公式ページでも「生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費」が対象と明記されています。家族単位でしっかり把握しておくと損をしませんよ。

医療費控除の対象となる金額や使途を解説

医療費控除の申請を正しく行うためには、どのような費用が控除の対象となるのかをあらかじめ把握しておくことがとても大切です。対象となる費用の種類は幅広く、通院・入院費用から歯科治療、出産費用まで多岐にわたります。それぞれの詳細を確認していきましょう。

通院・入院費用

病院やクリニックへの通院、または入院にかかった費用は、原則として医療費控除の対象となります。具体的には、診察料・治療費・入院費・手術費などが該当します。また、通院のために利用した公共交通機関(電車・バスなど)の交通費も対象となります。ただし、自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代は対象外となるため注意が必要です。

費用の種類 対象 備考
診察料・治療費 保険診療・自由診療ともに対象
入院費・手術費 入院中の食事代(標準負担額)も対象
公共交通機関の交通費 領収書がない場合は記録を残しておく
ガソリン代・駐車場代 × 自家用車利用分は対象外

医薬品・医療機器の費用

医師の処方による医薬品の購入費用は医療費控除の対象です。また、薬局やドラッグストアで購入した市販薬であっても、治療を目的として購入したものは対象となります。一方で、ビタミン剤や栄養補助食品など、治療目的でない一般的なサプリメントは対象外です。医療機器については、医師が治療上必要と認めたものに限り対象となります。

歯の治療に関する費用

虫歯の治療や歯周病の治療など、歯科医師による治療にかかった費用は医療費控除の対象となります。治療に使用する金歯や銀歯などの材料費も含まれます。

内容 対象
虫歯・歯周病の治療費
金歯・銀歯など治療用の材料費
子どもの発育上必要な歯列矯正
審美目的のホワイトニング ×
美容目的の歯列矯正 ×
見た目をよくすることを主な目的とした審美目的のホワイトニングや、美容目的とみなされる歯列矯正は対象外となるケースがあります。一方、子どもの歯列矯正は発育上必要と認められる場合に対象となることがあります。

目の治療に関する費用

眼科での診察・治療費は医療費控除の対象となります。また、視力矯正を目的としたレーシック手術の費用も対象となります。一方、近視・遠視・乱視を矯正するための眼鏡やコンタクトレンズは、原則として対象外です。ただし、医師が治療上必要と認めた場合(斜視の矯正など)は対象となる場合があります。

妊娠・出産に関する費用

妊娠・出産にかかる費用も医療費控除の対象となるものが多くあります。

内容 対象 備考
定期検診・検査費用
分娩費用・入院費用
不妊治療費用
出産育児一時金 受け取った金額分は医療費から差し引く
出産育児一時金など、保険や補助金として受け取った金額は医療費から差し引く必要があります。不妊治療にかかる費用も対象となりますので、領収書はきちんと保管しておきましょう。

その他の例

上記以外にも、介護保険サービスの自己負担額や、あん摩・マッサージ・はり・きゅうなど国家資格を持つ施術者による治療費も医療費控除の対象となる場合があります。なお、健康増進や疾病予防を目的としたものは原則として対象外です。

判断に迷う場合は、国税庁が公表している医療費控除の対象となる医療費の一覧を参照するか、税務署や税理士に相談することをおすすめします。

【要注意】医療費控除の対象外となる費用一覧

医療費控除は、すべての医療にかかる費用が対象になるわけではありません。「治療のためにかかったお金だから当然控除されるだろう」と思っていても、実際には対象外となるケースは多くあります。申告前に対象外の費用をしっかり把握しておくことで、誤った申告を防ぐことができます。

治療・入通院に直接かからない費用

医療費控除の対象となるのは、あくまでも「治療」や「診療」に直接必要な費用に限られます。病院への通院に関連していても、治療そのものに紐づかない費用は控除の対象外となります。

費用の種類 具体例 対象外の理由
自家用車での通院にかかるガソリン代・駐車場代 病院までの駐車場代、ガソリン代 公共交通機関での交通費は対象だが、自家用車利用にかかる費用は対象外
入院中の差額ベッド代(自己都合の場合) 希望して個室に入院した際の差額料金 治療上の必要がなく、自己都合で選択した場合は対象外
入院中の食事代(一部を除く) 病院外から取り寄せた食事代 入院時食事療養費の標準負担額は対象だが、それを超える部分は対象外
健康診断・人間ドックの費用 定期健康診断、人間ドックの受診費用 疾病が発見されず治療に至らなかった場合は対象外
ただし、健康診断や人間ドックで異常が発見され、その後に治療を受けた場合は、健診費用も医療費控除の対象となります。受診結果と治療の有無をあわせて確認しておきましょう。

美容・整形に関する費用

美容や外見の改善を目的とした施術にかかる費用は、医療費控除の対象外です。医師による施術であっても、「治療目的」ではなく「美容目的」と判断された場合は控除が認められません。

費用の種類 具体例 対象外の理由
美容整形の費用 二重まぶた手術、鼻を高くする施術など 治療ではなく美容目的のため対象外
審美歯科の費用 歯のホワイトニング、見た目を整えるセラミック治療など 機能回復ではなく外見改善が目的のため対象外
医療脱毛の費用 クリニックでの永久脱毛施術 治療目的ではないため対象外
ケガや病気の治療に付随して行う形成手術など、医療上の必要性がある場合は対象となることもあります。判断が難しい場合は税務署や税理士への確認を推奨します。

治療目的でないサプリメント・薬品の費用

サプリメントや市販の薬品であっても、「治療や療養のために必要」と認められないものは医療費控除の対象外となります。健康の維持や予防を目的とした購入は、どれだけ高額であっても控除には含まれません

費用の種類 具体例 対象外の理由
健康維持を目的としたサプリメント ビタミン剤、コラーゲン、プロテインなど 治療ではなく健康増進目的のため対象外
予防目的のワクチン接種費用 インフルエンザワクチン(任意接種) 治療ではなく予防目的のため対象外
栄養ドリンク・健康食品 滋養強壮ドリンク、青汁など 医薬品として認められないものは対象外
市販の風邪薬や痛み止めなど、治療や療養のために使用したと認められる医薬品は対象となる場合があります。購入時のレシートや領収書で「医薬品」として分類されているか確認しておくと安心です。なお、セルフメディケーション税制との併用はできないため、どちらを適用するか事前に検討しておきましょう。

その他の対象外となる費用の例

上記のほかにも、医療費控除の対象外となりやすい費用はいくつかあります。判断に迷いやすいものをまとめて確認しておきましょう。

費用の種類 具体例 対象外の理由
疾病予防・健康増進のためのスポーツジム費用 フィットネスジムの月会費など 治療目的ではないため対象外
近視矯正を目的としたコンタクトレンズ・眼鏡の購入費 日常生活用の眼鏡・コンタクトレンズ 治療器具ではなく日常生活用品とみなされるため対象外
医師への謝礼・心付け 担当医師への個人的な謝礼金 正規の医療費ではないため対象外
海外旅行中の治療費(保険で補てんされた分) 旅行保険で支給された治療費相当額 保険金等で補てんされた金額は控除額から差し引く必要がある
医療費控除の対象・対象外の判断基準は、国税庁のウェブサイトでも詳しく確認できます。迷った際は必ず公式情報をもとに判断するようにしてください。

実際の医療費控除の還付金計算額を徹底解説

医療費控除による還付金がいくらになるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。計算の流れは大きく4つのステップに分かれており、順番に確認することで誰でも算出できます。ここでは各ステップをわかりやすく解説します。

①年間の医療費を合算する

まずは、1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費をすべて合算します。自分だけでなく、生計を一にする家族全員の医療費を合算できる点がポイントです。領収書をもとに漏れなく集計しましょう。なお、保険金や給付金で補填された金額がある場合は、その分を差し引く必要があります

②医療費控除額を算定する

合算した医療費をもとに、実際に控除の対象となる金額(医療費控除額)を計算します。計算式は年間所得が200万円以上か未満かによって異なります。それぞれのケースを確認しましょう。

Case1:年間所得が200万円以上の場合

年間所得が200万円以上の場合、医療費控除額は以下の式で求めます。

項目 内容
計算式 (年間医療費の合計 - 保険金等の補填額)- 10万円
控除上限額 200万円

たとえば年間医療費が25万円、保険金などの補填が0円の場合、医療費控除額は「25万円 - 10万円 = 15万円」となります。差し引く10万円は「自己負担となる基準額」と覚えておくとわかりやすいでしょう。

Case2:年間所得が200万円未満の場合

年間所得が200万円未満の場合、差し引く金額が10万円ではなく「年間所得の5%」に変わります。

項目 内容
計算式 (年間医療費の合計 - 保険金等の補填額)- 年間所得 × 5%
控除上限額 200万円

たとえば年間所得が180万円の場合、差し引く金額は「180万円 × 5% = 9万円」です。所得が低いほど控除を受けやすくなる仕組みになっているため、低所得の方にも医療費控除は有効な制度です。

③所得税率を確認する

医療費控除額が決まったら、次に自分の所得税率を確認します。所得税率は課税所得の金額によって異なり、税率が高いほど還付金も多くなります。国税庁が定める所得税の税率は以下のとおりです。

課税所得金額 所得税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超 330万円以下 10% 9万7,500円
330万円超 695万円以下 20% 42万7,500円
695万円超 900万円以下 23% 63万6,000円
900万円超 1,800万円以下 33% 153万6,000円
1,800万円超 4,000万円以下 40% 279万6,000円
4,000万円超 45% 479万6,000円
ここでいう「課税所得」とは、給与所得などから各種控除を差し引いた後の金額です。源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を引いた数字で確認できます。

④還付金額を実際に算定する

最後に、②で求めた医療費控除額に③の所得税率をかけることで、還付される金額が算出できます。

還付金額の計算式医療費控除額 × 所得税率 = 還付金額たとえば医療費控除額が15万円、所得税率が10%であれば、「15万円 × 10% = 1万5,000円」が還付される目安となります。

還付金は所得税から戻ってくるお金であるため、そもそも税金を納めていない場合は還付を受けられない点に注意が必要です。また、所得税の還付に加えて、翌年度の住民税も軽減される場合があります。

【実例】実際に所得金額別に医療費控除額をシミュレート

ここでは、実際に所得金額が異なる2つのケースを用いて、医療費控除額と還付金がどのように変わるかをシミュレーションしていきます。計算の流れを一度具体的に追っておくことで、自分のケースに当てはめたときもスムーズに理解できるようになります。

Case1:所得金額180万円の場合の医療費控除計算

まず、年間所得が200万円未満となるCase1を見ていきましょう。所得が200万円を下回る場合は、医療費控除額の計算式が異なります。このケースでは、年間の医療費を30万円と仮定して計算を進めます。

医療費控除額の計算

年間所得が200万円未満の場合、医療費控除額は以下の計算式で算定します。

項目 金額
年間医療費合計 300,000円
保険金などで補填された金額 0円
所得金額の5%(控除の足切り額) 90,000円(180万円 × 5%)
医療費控除額(上記の差額) 210,000円

年間所得200万円未満の場合は、「年間医療費 − 補填額 − (所得金額 × 5%)」で医療費控除額を求めます。このケースでは、医療費控除額は21万円となります。

実際の還付金は?

次に、算出した医療費控除額をもとに、実際に戻ってくる還付金を計算します。所得金額180万円に対応する所得税率は5%です。

項目 金額
医療費控除額 210,000円
所得税率 5%
所得税の還付金 10,500円(210,000円 × 5%)
住民税の軽減額(目安) 21,000円(210,000円 × 10%)
合計の節税効果(目安) 31,500円

所得税の還付金に加え、翌年の住民税も軽減されます。住民税の税率は一律10%で計算するのが一般的です。所得税と住民税を合わせた節税効果の目安は約31,500円となります。

Case2:所得金額350万円の場合の医療費控除計算

続いて、年間所得が200万円以上となるCase2を見ていきます。所得が200万円を上回る場合は、足切り額が一律10万円となります。このケースでも、年間の医療費を30万円と仮定して計算します。

医療費控除額の計算

年間所得が200万円以上の場合、医療費控除額は以下の計算式で算定します。

項目 金額
年間医療費合計 300,000円
保険金などで補填された金額 0円
足切り額(一律) 100,000円
医療費控除額(上記の差額) 200,000円

年間所得200万円以上の場合は、「年間医療費 − 補填額 − 10万円」で医療費控除額を求めます。このケースでは、医療費控除額は20万円となります。

実際の還付金は?

算出した医療費控除額をもとに、還付金を計算します。所得金額350万円に対応する所得税率は20%です。

項目 金額
医療費控除額 200,000円
所得税率 20%
所得税の還付金 40,000円(200,000円 × 20%)
住民税の軽減額(目安) 20,000円(200,000円 × 10%)
合計の節税効果(目安) 60,000円

Case1と比べると、所得税率が高い分だけ還付される所得税額も大きくなります。所得税と住民税を合わせた節税効果の目安は約60,000円となり、所得が高いほど医療費控除の恩恵が大きくなることがわかります。なお、所得税率は課税所得額によって細かく区分されているため、詳細は国税庁の公式ページで確認するようにしましょう。

同じ30万円の医療費でも、所得によって還付金が約2倍近く違うんですね!具体例があってとても分かりやすかったです。
そうですね。所得税率が高い方ほど還付の恩恵が大きくなります。自分の課税所得を源泉徴収票で確認して、ぜひシミュレーションしてみてください。

医療費控除を受けるときの注意点について

医療費控除は、正しく申告すれば税負担を大きく軽減できる制度です。しかし、判断が難しいケースや書類の管理など、いくつか押さえておくべきポイントがあります。申告後のトラブルを防ぐためにも、以下の注意点をしっかり確認しておきましょう。

判断に迷う用途は必ず税理士・税務署に相談する

医療費控除の対象かどうかは、費用の種類や目的によって異なります。たとえば、レーシック手術や不妊治療など、「治療目的かどうか」の判断が難しいケースでは、自己判断で申告してしまうと、後から税務署に否認されるリスクがあります

迷ったときは、最寄りの税務署や税理士に相談することを強くおすすめします。国税庁の公式サイトでも、医療費控除の対象となる費用の具体例が掲載されているので、まず参照してみましょう。

医療費控除に用いた領収書の保管期限について

確定申告で医療費控除を申請する際、現在は「医療費控除の明細書」を作成して提出する方法が主流です。領収書そのものを提出する必要はなくなりましたが、申告後5年間は領収書を自宅で保管しておく義務があります。税務署から求められた場合には、速やかに提示できるよう整理しておきましょう。

以下に、領収書の保管に関するポイントをまとめました。

項目 内容
保管期限 確定申告の提出日から5年間
保管が必要な書類 医療機関・薬局等の領収書、交通費のメモ・記録など
提出が求められる場面 税務署から確認を求められた場合
保管の注意点 年ごとに分けて整理しておくと管理しやすい
領収書はかさばりがちなので、年ごとに封筒や袋にまとめて保管しておくと、いざというときに慌てずに対応できます。日頃からこまめに整理しておく習慣をつけておきましょう。

まとめ

この記事では、医療費控除の基本的な定義から対象となる費用・対象外となる費用、実際の還付金の計算方法まで、幅広くご紹介してきました。

「医療費を多く支払ったのに、損をしているかもしれない」と感じていた方も、正しく申告すれば税金の還付を受けられる可能性があります。年間10万円を超えた医療費がある場合は、ぜひ確定申告での医療費控除に挑戦してみてください。判断に迷う費用が出てきた際は、税務署や税理士へ相談することで、確実に正確な申告ができます。正しい知識を持って、使える控除はしっかり活用しましょう

医療費控除は意外と活用できる場面が多い制度です。この記事を参考に、ぜひご自身の状況を確認してみてくださいね。

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この記事の監修者SOKKIN MATCH事業責任者/倉田 裕貴
SOKKIN MATCH事業責任者:倉田裕貴 株式会社SOKKIN 人材事業責任者

株式会社サイバーエージェントでは、シニアアカウントプレイヤーとして大手企業のコンサルに従事。WEB・アプリ問わず、運用ディレクションをメインに幅広い業種のお客様の課題へ対応してきた実績を持つ。また、マネージャーとして育成業務にも従事。
2022年、株式会社SOKKIN入社後、SOKKIN MATCH事業責任者に従事。

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