資格を保有して社会福祉士の仕事をするかたわら、副業をしてさらに収入を増やしたいと考える人は多いようです。
しかしその反面、「社会福祉士は副業をしてもいいのか」「稼げる副業はどれなのか」といった疑問・不安を抱えている人も少なくありません。同じ副業をするのなら、安心・安全に行いたいものです。

本記事では、社会福祉士として活躍する人向けの副業事情を紹介します。副業の可否・おすすめの仕事・注意点なども網羅して解説するので、ぜひ参考にしてください。
社会福祉士は副業できるの?
社会福祉士に従事する人のなかには、副業を始めてみたいと思う人も一定数存在します。しかしその反面、はじめの一歩が踏み出せない人も少なくありません。その理由のひとつが、社会福祉士は副業できるのかどうかです。
結論から申し上げますと、原則として社会福祉士における副業・兼業について法律上は制限が設けられていません。国は基本的にさまざまな職種・業界に対して副業・兼業を推奨するように通告しており、社会福祉士もそのなかに含まれています。
そのため、原則的には社会福祉士として本業で活躍するかたわら、副業をしても問題ありません。
社会福祉士が副業を始める主な理由は?
社会福祉士が副業を始める主な理由として、収入増加があげられます。
厚生労働省が公表している「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、社会福祉士の平均月給は37万7,210円であり、年収に換算すると約452万円です。
国税庁が公開している「令和5年分民間給与実態統計調査」では、給与所得者の平均給与は460万円であり、社会福祉士の年収は平均を下回っていることがわかります。
国家資格職であり、業務内容が体力的・精神的に厳しい点を考慮すると、社会福祉士の年収は低いでしょう。
この差を埋めて生活・将来に潤いをもたらすことが、副業を始める主な理由といえます。
社会福祉士の副業をおすすめする理由
社会福祉士の副業をおすすめする理由を紹介していきましょう。
収入が増える
副業をおすすめする主な理由のひとつが収入増加です。
副業を始める理由でも取り上げましたが、社会福祉士の平均年収は給与所得者のそれと比較すると低くなっています。
副業をすれば給与所得者との平均年収の差は埋まりますし、副業収入を趣味・貯蓄などに回すことも可能です。
このように全体的な収入額が増えれば、生活・将来に潤いがもたらされて心にもゆとりが生まれます。
スキルアップできる
スキルアップができる点も、副業をおすすめする理由としてあげられるでしょう。副業を通して本業とは異なる経験ができるからです。
このように副業をすることで、社会福祉士としても活用できるスキルの習得と向上が目指せる点はメリットといえます。
選べる副業の種類が多い
選べる仕事の種類が多い点も、副業をおすすめする理由です。
一部の職種を除き、副業では自由に仕事が選べます。例えば社会福祉士としての本業をこなしながら、副業でWebデザイナー・プログラマーといったIT関連を選択することも可能です。
副業は医療福祉業界とは異なる業界・職種を選択できるので、ほかの世界を経験したいと考える人にも理想的な働き方といえるでしょう。
社会福祉士におすすめの副業7選!
副業は選択肢が豊富になることから、社会福祉士と両立できる仕事がどれかわからないと思う人もいるかもしれません。
ここでは、社会福祉士としての資格・知識・経験を活かせる副業にフォーカスして紹介します。本業を活かしながら副業をしたい人、手軽に副業を始めたい人もぜひ参考にしてください。
成年後見人
成年後見人とは、判断能力が不充分な人を対象に財産管理・法律行為のサポートをする人のことです。
例えば、認知症を患っている人の財産を管理する必要があったとしましょう。依頼者本人は認知症のため、充分な判断能力があるとはいえません。その場合、家庭裁判所によって選任されたうえで本人に代わって財産管理を行います。
成年後見人は社会福祉士の独占業務のようなものであり、本業での知識・スキル・経験が活かせるのでおすすめです。ただし、以下の条件を満たしておかなければなりません。
・日本福祉会主催の基礎研修1~3を修了
・権利擁護センターで成年後見人等候補者名簿に登録
上記3つを満たしたうえで家庭裁判所から後見人指名を受ければ、成年後見人としての仕事に従事できます。
講師
講師も社会福祉士の副業におすすめの仕事です。
社会福祉士として現役で活躍している人が講師を勤めれば、現場のリアルな状況も伝えられます。国家試験合格を目指す人にとって現場の声を聞くことは貴重な情報であり、試験勉強にも活かせるので重宝されるでしょう。
また社会福祉士として特別優秀であれば、大学から非常勤講師として声がかかる可能性もあります。
外部委員
外部委員とは、利害関係のない立場として委員会・組織のなかで役割を担う人のことです。
社会福祉士における主な例として、介護認定審査会委員・人権擁護委員などがあげられます。これらは、社会福祉士としての資格を保有し、かつ社会福祉士会に所属していなければなりません。
外部委員は社会貢献度が高く、本業での立場・知識・経験が活かせる社会福祉士のための副業といえるでしょう。
Webライター
Webライターも、社会福祉士の副業としておすすめする仕事です。
Webライターの相場は作成する内容によって異なるため、一概にはいえません。ただし社会福祉士の資格・知識を活かすことを前提に案件を探した場合、専門的な内容になることから高額報酬が期待できる可能性はあります。
グループホームの世話人
グループホームの世話人とは、認知症対応型共同生活介護施設でのサポート要員です。主な仕事内容として、以下のようなものがあげられます。
・認知症高齢者の介護プラン作成
・行政・医療機関との連携
グループホームは入居者が9人以下なので、大人数を担当するようなことはありません。その人にあった介護・サポートができる点にやりがいを見い出せるでしょう。
求人サイト・地元情報に特化した求人広告などで、グループホームの世話人の仕事が掲載されています。
カウンセラー
カウンセラーとは、相談者が抱える悩み・問題に寄り添い、解決に向けたサポートをする仕事です。カウンセラーにはさまざまな立場があり、1種類ではありません。また、勤務先も多種多様です。
例えばスクールカウンセラーの場合は勤務先は学校・教育施設であり、主な相談者は生徒やその保護者です。業務内容としては、学校生活・進路指導といった内容の相談が多いです。
また産業カウンセラーとして活躍する場合、特定の企業・会社にて社員・従業員の相談に対応します。仕事内容は、キャリア相談・メンタルヘルスケアなどがメインです。

このようにさまざまな立場・職種によって対応する人・場所は異なりますが、相談者の話を聞くという点では変わりません。社会福祉士も仕事上、相手の話を聞く傾聴力が求められるので、このスキルが活かせるでしょう。
デイサービス
デイサービスとは、日帰り利用が可能な介護サービスのことです。
利用者は高齢者・障害者・要介護者などであり、社会福祉士の活躍が必要不可欠な職場でもあります。社会福祉士として本業で活躍していれば、資格・スキル・経験が活かせるでしょう。実務経験があることから、デイサービスの現場で重宝される可能性もあります。
社会福祉士の副業の実例と報酬の目安を紹介
社会福祉士の副業にはさまざまな種類があり、仕事内容や報酬も多岐にわたります。ここでは、副業としての実例とあわせて、時給や日給の目安についても確認していきましょう。
社会福祉士の基礎研修講師
社会福祉士が基礎研修講師を副業に選んだ場合、時給は1,500円〜5,000円までさまざまです。
地域福祉推進委員会での委員活動
副業として、地域福祉推進委員会での委員活動を選択した場合の時給は、内容・運営団体によって大きく異なるので一概にはいえません。またボランティアを前提としているところも少なくないため、報酬が発生しない可能性もあります。
訪問介護
訪問介護の副業では、時給はおおよそ1,700円程度が目安とされています。利用者の自宅を訪問し、身体介護や生活援助を行うのが主な業務です。
介護認定審査会委員会
介護認定審査会の委員会活動では、日給として約12,000円が支払われるケースがあります。こちらも地域や自治体ごとの基準により、報酬に差が出ることがあります。
これらの金額はあくまでも一例であり、必ずしもこの水準の報酬が得られるとは限りません。地域や業務の内容、経験・資格の有無によっても変動するため、あらかじめ確認しておくことが大切です。
社会福祉士が副業するときの注意点
社会福祉士が副業する際の注意点を確認していきましょう。
本業がおろそかになる
本業がおろそかにならないように注意してください。
本業あっての副業であることを忘れてはなりません。副業のほうが忙しくなったからといって本業をおろそかにすると、減給・解雇といった重い処分が下される可能性があります。
本業の収入を補てんするつもりで始めた副業が原因で本業の職を失ってしまっては本末転倒です。
就業規則を確認しよう
副業を始める前に就業規則を確認してください。
国は従業員の副業・本業を推進するようにすすめています。しかし従業員の労働環境などの理由で、就業規則にて副業を禁止しているところも少なくありません。
このような事態を避けるためにも、事前に就業規則は確認しておきましょう。
情報漏洩の危険性に注意を
情報漏洩の危険性についても認識しておく必要があります。
例えば副業でWebライターをしたとしましょう。記事を作成するなかで、実務で知り得た情報を含めてしまうと情報漏洩にあたります。
まとめ
社会福祉士の副業事情について解説しました。
社会福祉士が副業をすることは、法律上は問題ありません。ただし就業規則にて禁止している可能性があるので、事前に確認しましょう。

本記事で紹介したおすすめの副業・実例などを参考に、本業に影響を及ぼさない程度に副業を行ってください。
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