組織が事業のビジョンを実現するために、適切に社員を評価することは必要不可欠です。「人事評価制度」とは、評価に基づき社員を育成して生産性の向上を図り、最終的には企業の目標達成や業績アップに繋げるためのシステムです。
しかし、「実際どのような基準で社員を評価すればいいのか?」「今の評価基準で本当に良いのか?」と悩んでいる人事担当者様も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、人事評価制度とは?という基本的な説明から、行う際のポイントなどをご紹介します。
【今回の記事でわかること】
1:人事評価制度とは
2:人事評価制度の3つの制度
3:人事評価制度の3つの種類
4:注目するべき評価要素3選
5:人事評価制度の運用におけるポイント
本記事を読めば人事評価制度の概要がわかります。方はぜひ最後までご覧ください!
人事評価制度とは
人事評価制度とは、社員それぞれの業績や能力を定量的・定性的に評価し、その結果に基づいて報酬や昇進などの処遇を決定する仕組みのことです。適切に人事評価を行うことで、人材の育成のみならず業績の向上も期待することができます。
人事評価制度は、フィードバックや面談などを用いて行われます。評価基準には業務遂行能力やコミュニケーション能力、リーダーシップなどが含まれます。
いかに主観的な要素を排除して、客観的かつ公平に評価できるかがポイントとなります。
人事評価制度の目的
人事評価制度を導入する目的は、主に以下の3つです。
①:企業のビジョンや経営方針の明示
人事評価を行うことによって、従業員に企業の経営方針が伝わります。「どのような会社になろうとしているのか」「社員にどのような人材に育って欲しいのか」「どのような価値観を大事にしているのか」こういったビジョンを従業員に伝える役割を担います。
②:目標設定による生産性向上
人事評価を行うにあたって、会社の目標、部署の目標、個人の目標を設定します。これらの目標を設定することで、社員は自分が何に優先的に取り掛かるべきか理解し、計画的に目標に対して行動することで、全体の生産性の向上も図ることができます。
③:人材の最適な配置
人材評価制度では、従来の年功序列型賃金体系や終身雇用ではなく、各社が定めた人事評価制度をもとに賃金を決定します。人事評価制度の評価基準は社員の能力や業績、貢献度、担当業務への適合性を客観的にみて判断したものです。その結果に伴って、人材配置や昇給・昇格等の処遇を決定するため、従来の制度に比べて適切な人材配置になることが期待できます。
人事評価制度の3つの制度
人事評価制度は「評価制度」「等級制度」「報酬制度」の3つから構成されています。以下にそれぞれの制度について詳しく解説します。
等級制度
能力や業務パフォーマンスに基づいて役割や職務といった社員の立場を決める制度のことを「等級制度」と呼びます。等級制度はさらに「職能資格制度」「職務等級制度」「役割等級制度」の3つの種類に分けられます。
- 職能資格制度とは、「職務を遂行する能力」によって授業員を評価する制度です。日本で生まれた評価方法であり、多くの企業でこの制度が採用されています。仕事をする過程で能力が蓄積されることを前提としているため、一般的に勤務年数が長いほど職能が高まると考えられます。能力が高いと判定される従業員は高い給料をもらうことができます。
- 職務等級制度とは、従業員の担当する業務によって、評価をする等級制度です。雇用形態や勤務年数にかかわらず、職務の内容や困難度によって待遇を決めます。
- 役割等級制度とは、与えられた役割に応じて等級を定める制度です。職能資格制度と職務投球制度のハイブリッド型システムとも言われています。
評価制度
評価制度とは、社員の能力や企業への貢献度を評価するための制度です。評価の結果によって等級や報酬額などが決まる重要な制度であるため、客観的な判断が求められます。
報酬制度
報酬制度とは、評価結果や等級をもとに社員の報酬を決める制度です。成果に応じて報酬を決定する「成果主義制度」が多く採用されています。
人事評価制度の3つの種類
ここでは、人事評価制度の3つの種類について解説します。
目標管理制度(MBO)
目標管理制度(MBO)とは「Management By Objectives」の略で、経営学者のピーター・ドラッガーが提唱した人材マネジメント手法の1つです。社員一人ひとりに個人目標を設定してもらい、その目標の進捗や達成度合いを基準に評価する制度です。
コンピテンシー評価
コンピテンシー評価とは、職務ごとに定義された行動特性(コンピテンシーモデル)をもとに行う人事評価のことです。コンピテンシー評価を用いると、社員の業務執行上のプロセスが明確化されるため、どのような能力が不足しているか把握することができます。
多面評価(360度評価)
多面評価とは別名360度評価とも言われ、「上司や人事担当者、同僚、部下などあらゆる立場から評価を行う手法」を指します。同僚や部下からも評価をされることで、上司や人事担当者だけでは判断しきれなかった部分などが見え、正当な評価につながるだけでなく、新たな才能の発見の可能性もあります。
注目するべき評価要素3選
人事評価は公平で客観的な評価基準を策定しなければなりません。代表的な評価の要素は、「業績評価」「能力評価」「情意評価」の3つです。以下に詳しくご紹介します。
業績評価
業績評価とは、売上や利益といった業績に関する貢献度で人材を評価する手法です。成果や目標への達成度を客観的に数値化していきます。企画部門であればKPIの達成率などが評価項目となります。達成度という明確な数字を用いて評価するため、客観的な評価方法だと言えます。
能力評価
能力評価とは、業務を遂行する上で必要とされる知識やスキル等の能力で評価する手法です。スキルの具体例としては、「企画力」「計画力」「実行力」などが挙げられます。通常、企業ごとに定められたルールに従って評価を行うことになります。
情意評価
情意評価とは、社員の意欲や行動、勤務態度などから評価する手法です。「積極的にチャレンジしたか」「責任感を持って業務に取り組んでいたか」などを評価します。業務の姿勢のみならず、日比野出退勤状況なども評価対象に含まれます。情意評価は明確な数字が基準ではなく、上司や人事担当者などの主観に左右されがちであるため、客観性は低いと言えます。
人事評価制度の運用におけるポイント
人事評価制度を正しく活用するためには、いくつかおさえておきたいポイントがあります。それぞれの詳細について見ていきましょう。
定期的に見直しをする
人事評価制度は評価する項目が明確で、社員にわかりやすく共有する必要があります。適切な人事評価を行うためにも、評価基準などを定期的に見直す必要があります。
絶対評価であるかどうか
人事評価制度では、他の社員と比べるのではなく、設定した目標に対する達成率に従って評価をすることが重要です。絶対評価は相対評価に比べて、社員からしても説得力や納得度が高いといえます。
できるだけ数値を用いる
売上や目標数値だけでなく、業務に関するあらゆることを「数値化」する必要があります。例えば、小さなタスク1つにも「今日の何時まで」といったように締め切りを設定することで、タスクを完了できたのか、そうでないのか表すことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では、人事評価制度について詳しく解説しました。適切な人事評価制度の導入は経営の効率化に欠かせません。適切な人事評価で社員を客観的に評価し、社員のやる気向上と事業全体のビジョン実現を達成していきましょう。
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