エンゲージメントサーベイとは、従業員の視点から見た「会社とのつながり」を可視化するための調査です。エンゲージメントサーベイを行うことで、離職防止や優秀な人材の確保、業績アップなどにつなげることが期待できます。
今回の記事ではエンゲージメントサーベイの定義や、実施する目的、質問例、注意点などをご紹介します。
【今回の記事でわかること】
1:エンゲージメントサーベイとは
2:エンゲージメントサーベイを実施する目的
3:エンゲージメントサーベイの質問例
4:エンゲージメントサーベイを実施する際の注意点
本記事を読めばエンゲージメントサーベイの概要がわかります。エンゲージメントサーベイのの具体的な質問例が知りたいという方も、本記事でご紹介しているのでぜひ最後までご覧ください。
エンゲージメントサーベイとは
エンゲージメントサーベイとは
エンゲージメントサーベイとは、従業員の視点から見た「会社とのつながり」を可視化するための調査です。従業員が会社や仕事に対して、どれだけポジティブな感情を持っているのかを図ることで、具体的な人事施策へつなげるのに有効な手段とされています。
従業員満足度調査との関係性
「従業員満足度調査」はエンゲージメントサーベイと一見似ている調査ですが細かな違いがあります。「従業員満足度」は主に従業員の職場環境や人間環境など働きやすさにおける満足度を調査するのに対し、「エンゲージメントサーベイ」は従業員と会社の関係性を調査する点が異なります。
エンゲージメントサーベイ | 従業員満足度調査 | |
①指標 | 企業に対する愛着や信頼 | 企業に対する満足度 |
②調査項目 | ・組織への貢献意欲 ・上司/部下の関係 ・社内コミュニケーション 等 |
・働きやすさ ・福利厚生の充実 ・ワークライフバランス 等 |
③目的 | 離職防止、優秀な人材の確保など | 労働環境改善 |
エンゲージメントサーベイを実施する目的
エンゲージメントサーベイを実施する目的とは一体何なのでしょうか。主な3つの目的について解説します。
①従業員と組織の関係性を明確化するため
②従業員のモチベーションを維持するため
③リファラル採用の活性化のため
④離職率を下げるため
①従業員と組織の関係性を明確化するため
エンゲージメントサーベイの主な目的は、従業員と組織の関係性を客観的に明らかにすることです。関係性を明確化することで、従業員が組織に抱いている感情や現実と期待とのギャップを把握することができます。
具体的には、組織のミッション・ビジョン・バリューがどれくらい従業員に浸透しているのかや、職場環境において従業員が良好な関係を築けているのかを確認します。
②従業員のモチベーションを維持するため
エンゲージメントサーベイを実施することで、従業員のモチベーション維持も期待できます。
売上や利益などの財務的視点からだけでなく、従業員のモチベーションなど内部環境にも気を配らなければ長期的な事業の成長は見込めません。特に、近年のテレワーク普及によるコミュニケーション不足や孤独感の増加など、従業員のコンディションを把握することは非常に重要です。
エンゲージメントサーベイは、定期的に行うことで、従業員のモチベーションや組織に対する印象の推移を把握することができます。授業員のモチベーションに良くない変化が見られた際は、1on1のミーティングや人事面談などの適切なフォローを行うことで、モチベーションの維持が期待できます。
③リファラル採用の活性化のため
エンゲージメントサーベイ実施の目的の1つに、「リファラル採用活性化のため」と言うことが挙げられます。「リファラル採用」とは、企業が自社の社員に人材の紹介を受ける採用手法です。
エンゲージメントサーベイを通じてエンゲージが高い従業員が把握できれば、その社員は「積極的に組織に貢献する意識を持っている」状態と言え、自社を他の人に推奨する可能性も高いと言えます。そういった社員を通じてリファラル採用を行えば、企業とのマッチング率が高い人材を確保できる可能性も高まります。
エンゲージメントサーベイの質問例
ここではエンゲージメントサーベイの質問項目の例をご紹介します。
1:eNPS
eNPS(Employee Net Promoter Score)とは、「Employee Net Promoter Score(エンプロイー・ネット・プロモーター・スコア)」の略称であり、「親しい知人や友人にあなたの職場をどれくらい勧めたいか」を尋ね、「職場の推奨度」を数値化したものです。
具体的には、「現在の職場で働くことをどの程度親しい人に勧めたいか」を0~10点で評価し、0~6点を批判者といい、7~8点を中立者、9~10点を推奨者とします。推奨者の割合から批判者の割合を引いた値がeNPSとなります。
2:Q12(キュートゥエルブ)
Q12とはアメリカのギャラップ社が提供する、エンゲージメントを診断するための12個の質問項目です。米ギャラップ社が、アメリカの心理学者フランク・L・シュミット博士とともに開発しました。
具体的に質問項目は下記のようなものです。
1.職場で自分がなにを期待されているのかを理解している
2.職務を効率よく遂行するためのワークスペースを与えられている
3.もっとも得意なことをする機会を毎日与えられている
4.この7日の間に、よい仕事をしたと認められたり、ほめられたりした
5.上司や職場の同僚が、自分のことを気にかけてくれている
6.自分の成長を応援してくれる人が職場にいる
7.自分の意見は職場で尊重されている
8.会社のビジョンに共感できる
9.周りの従業員が質の高い仕事をしている
10.職場に親友がいる
11.この6ヶ月の間に、職場の誰かが自分の成長について話してくれた
12.この1年のうちに、仕事を通じて学んだり成長したりする機会があった
【参考】
The Employee Engagement Group「THE RELATIONSHIP BETWEEN ENGAGEMENT AT WORK AND ORGANIZATIONAL OUTCOMES」
この12の質問に対して、
- 完全にあてはまる(5点)
- ややあてはまる(4点)
- どちらともいえない(3点)
- やや当てはまらない(2点)
- 完全に当てはまらない(1点)
の5つの選択肢から回答し、平均スコアを計算します。平均点は「3.6点」で、「3.8点以上」はエンゲージメントが高め、「3.2点以下」は要注意となっています。
エンゲージメントサーベイを実施する際の注意点
エンゲージメントサーベイの効果を最大限発揮するためには、実施する際にいくつかの注意点があります。ここでは、主な3つの注意点をご紹介します。
エンゲージメントサーベイを実施する際の注意点
1:実施目的を明確化する
2:従業員へのフィードバックを行う
3:継続して行う
1:実施目的を明確化する
これはどの調査にも言えることですが、「実施目的を明確にすること」は重要なポイントだと言えます。調査をした後に、「どのデータをどのように活用するのか」、「どんな問題を解決したいのか」を明確にしましょう。
また、実施目的に応じて質問項目を設けることで、無駄なコストや負担を減らすことができます。
2:従業員へのフィードバックを行う
当然ですが、エンゲージメントサーベイは実施するだけでは意味がありません。実施した後に、必ず従業員へフィードバックを行うことが重要です。調査結果が出たら、従業員に分析結果を伝えましょう。さらに、従業員が仕事に対してのモチベーションが低下している状態であれば、面談を実施するなどの対策を行いましょう。
調査に対してのフィードバックがきちんとあることで、従業員が調査に協力的になることが期待できます。
3:継続して行う
エンゲージメントサーベイを行うことで明らかになる課題は毎回異なります。エンゲージメントサーベイは半年〜1年のスパンでPDCAを回しながら定期的に実施することが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では、エンゲージメントサーベイについてご紹介しました。調査を行う目的を事前に明確にして適切な質問を問いかけることで、従業員が組織に抱いている感情や現実と期待とのギャップを把握することに活かしましょう。また実施後には、従業員への適切なフィードバックも忘れずに行い、従業員のエンゲージメント向上を達成しましょう。
その際に、本記事が少しでも参考になれば幸いです。
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