BtoB SEOコンサルの頼み方|依頼の形・費用・止まる型

BtoB SEOコンサルの頼み方|依頼の形・費用・止まる型 マーケティング

兼任でSEOまで手が回らないとき、外に頼むかは社内の体制と予算で決まり、依頼の形で費用と社内に残る仕事が変わります。専任を置けず、採用でも埋まらない会社ほど、外部の知見を入れる意味は大きくなります。ただし、戦略だけを頼むのか実行まで任せるのかで、月の費用も社内で担う仕事も変わるため、先に依頼の形を決めることが欠かせません。

この記事では、次のことが分かります。

  • 依頼の形ごとの違いと、自社に向く形
  • 料金体系ごとの費用の幅と、見積もりの確かめ方
  • 成果が見え始める時期と、契約時に合意する指標
  • 依頼先の見極め方と、初回の相談で聞く質問
  • 依頼前の社内の準備と、依頼した後に止まる型
  • 契約前に確かめる項目

BtoBのSEOコンサルが担う役割

BtoBのSEOコンサルが担う役割

BtoBのSEOコンサルは、検索から資料請求や問い合わせを増やすために、自社に合うSEOの方針を決め、施策の優先順位を付ける支援です。実行まで受け持つかどうかは、依頼先と契約の形で変わります。

BtoCと比べたBtoBのSEOの特徴

BtoBのSEOは、検索する人が少なく、1件のCV(資料請求や問い合わせなどの成果)の価値が大きい点がBtoCと違います。狙う語の検索数だけで良し悪しを決めず、1件のCVが売上にどうつながるかで判断します。

項目 BtoB BtoC
検索数 専門的な語が中心で少ない 暮らしの語が中心で多い
関わる人 担当者・上長・決裁者など複数 本人か家族が中心
検討期間 比較や社内の稟議を経るため長い その場で決まることも多い
CVの種類 資料請求・問い合わせ・セミナー申込 購入・会員登録

BtoBでは1件のCVが商談、受注へと進み、大きな売上になりえます。検索数が少ない語でも、受注につながる読者が集まるなら狙う価値があると見てください。

コンサルが受け持つ業務の範囲

SEOコンサルの業務は、現状の分析から効果測定までの7つに分かれます。どこまで受け持つかは依頼先ごとに違うため、見積もりの前に範囲をそろえて確かめます。

業務 主な中身
現状分析 順位・流入・CVの把握と課題の洗い出し
戦略設計 誰に何を届け、どの成果を目標にするかの決定
キーワード設計 狙う語の選定と、ページへの割り当て
コンテンツ制作 記事の企画・構成・執筆・リライト(既存記事の書き直し)
テクニカル サイトの構造や表示速度など技術面の改善
外部対策 他のサイトからの紹介や言及を増やす取り組み
効果測定 月次の数字の確認と施策の見直し

戦略だけの支援なら、制作やテクニカルは社内か別の依頼先が担います。見積もりは、この表のどの行まで含むかをそろえてから比べます。

AI検索が広がる中で頼む意味

AI検索が広がっても、SEOに取り組む意味は残ります。AIの回答は、検索で評価されている情報を土台に組み立てられることが多いと言われているためです。

読者の問いに正確に答えるページを積み上げると、検索結果での評価に加え、AIの回答で参照される候補にも入りやすくなります。LLMO(生成AIの回答で自社の情報が参照されやすくする取り組み)を依頼先に求めるときも、特別な施策より先に、読者の問いに答えるページがそろっているかを確かめます。効果の出方は分野や競合で変わるため、AI対応だけを理由に依頼を決めないでください。

SEOを外に頼むべきかの判断軸

SEOを外に頼むべきかの判断軸

SEOを外に頼むかは、社内の人材、使える予算、費用を回収できる見込みの3つで判断します。社内の人材が足りず、予算の中で回収の見込みが立つなら、外に頼む価値があります。

外部の知見を入れて変わること

外部の知見を入れると、流入を積み上げる順番が早く定まります。広告は出稿を止めると流入も止まりますが、SEOで作ったページは公開後も検索から読まれ続け、流入が積み上がっていきます。

社内だけで進めると、書きやすい記事から手を付けがちです。外部の担当者は、どの語が商談につながりやすいか、どのページを先に直すかといった優先順位を、他社の支援で得た知見をもとに付けられます。外に頼めば成果が出るわけではないため、優先順位が自社の事業に合っているかは社内で確かめ続けます。

社内だけで進めると詰まる理由

社内だけで進めて詰まる一番の理由は、SEOを専任で担える人が社内にいないことです。加えて、マーケターは市場に少なく、採用で埋めるのも難しいのが実情です。

SEOは、依頼の前に社内で誰も手を付けておらず、ほぼ全部を外に出す形がよくあります。他の業務なら「どこまで社内でやるか」の線引きがあっても、SEOは線を引く前の状態から始まることが多いのです。

採用で解決しようとしても、社内でマーケ人材を採用できた会社はほとんどありません。採用を続けるなら、並行して外部の知見で進める道を持っておくと、SEOの着手が採用の結果待ちで止まりません。

費用を回収できるかの計算方法

費用を回収できるかは、年間の費用から必要なリード数を逆算して判断します。必要なリード数が、今の流入とサイトの規模から見て届く範囲なら、依頼を検討する価値があります。

計算は次の2段階です。

  1. 年間の費用 ÷ 1件の受注の粗利 = 年間に必要な受注数
  2. 年間に必要な受注数 ÷ 商談からの受注率 ÷ リードからの商談化率 = 年間に必要なリード数

仮の数字で計算します。年間の費用が360万円、1件の受注の粗利が120万円なら、必要な受注数は3件です。商談からの受注率が25%、リードからの商談化率が20%なら、3件÷0.25÷0.2で年間60件、月5件のリードが要ります。

自社の数字を入れ、月に必要なリードの件数が現実的かを見てください。届かないなら依頼の範囲を絞るか、まだ頼まないという判断もあります。

依頼の形ごとの違いと向く会社

依頼の形ごとの違いと向く会社

依頼の形を選ぶと、外に任せる範囲と社内に残る仕事が決まります。社内でどこまで実行できるかを基準に、次の表から近い形を選んでください。

依頼の形 任せる範囲 社内に残る仕事 向く会社
コンサル型 戦略と助言 制作・実装・確認 社内に書き手や制作の手がある
一括支援型 戦略から制作・テクニカルまで 確認・判断・情報の提供 実行の手が無く予算がある
成果報酬型 狙う語の順位を上げる施策 成果の定義の確認 狙う語がはっきりしている
スポット 診断や設計など期間を区切った作業 終わった後の実行 方針を固めて社内で進めたい
業務委託の専門人材+社内 戦略と実行の一部 判断・確認 判断は社内に残し手を借りたい

戦略だけ頼むか実行まで任せるか

戦略だけを頼むか実行まで任せるかは、社内に記事を書き、ページを直す手があるかで決めます。手があるならコンサル型、手が無いなら一括支援型を選びます。

コンサル型は、戦略と助言を受けて社内が実行する形です。費用を抑えられる一方、社内の実行が止まると戦略も進みません。書き手や制作の担当が社内にいて、方向づけだけが足りない会社に向きます。

一括支援型は、戦略から記事の制作、テクニカルの改善まで外に任せる形です。社内の手が足りなくても進みますが、費用は上がり、社内には確認と判断の仕事が残ります。社内の実行力が読めないなら、一括支援型で始め、体制が整った段階でコンサル型に切り替える道もあります。

成果報酬型とスポット依頼の注意点

成果報酬型とスポットは、始めやすさの裏に確かめる点があります。成果報酬型は何を成果とするか、スポットは終わった後に誰が続けるかを、依頼の前に決めておきます。

成果報酬型では、狙う語の順位を成果とする契約が多く見られます。順位が上がっても、商談につながらない語なら事業の成果にはなりません。1語ごとの費用と、1年続けた場合の総額を出し、月額固定の形と比べてください。

スポットは、診断や戦略の設計を期間を区切って頼む形です。方針は固まっても、実行する人がいなければ進みません。終わった後に社内の誰が、どの頻度で施策を続けるかを決めてから頼みます。

業務委託の専門人材と社内で進める形

戦略と実行の一部を業務委託の専門人材に任せ、判断は社内が持つ形もあります。外部の会社に一括で任せるほどの予算は無いが、社内だけでは手が足りない会社に向きます。

業務委託の専門人材の経歴

業務委託で動く専門人材の経歴は、おおむね次の3つに分かれます。

  • 広告代理店や制作会社の出身で、独立したフリーランス
  • 事業会社でマーケティングや営業を経験し、複業を始めた人
  • 複数の会社を並行して支援するプロのパートナー

特定の1社に専従せず、専門のスキルを複数の仕事に提供している人たちです。別の仕事を並行して抱えているため、稼働の時間と範囲は最初に決めておきます。

専門人材に任せた事例

ある事例では、株式会社よつば商事が、テレアポ中心だった新規顧客の獲得にWeb集客を取り入れる際、社内に知識が足りなかったことから、Web集客に精通した人材を業務委託で迎えていました。依頼した範囲の作業だけでなく、社内の知識に合わせた説明や、成果を出すために必要な施策の提案と実施まで受け、Web集客の効果が安定して出始めたといいます。今後は運用のナレッジを社内に蓄積し、最終的には自社で対応できるようにしていきたいと語っていました。インタビューで語られているのはWeb集客全体の話で、SEOの成果を示したものではありません。同様の結果を保証するものではありません。

▼業務委託でWeb集客を進めながら社内にナレッジを残そうとした企業の話はこちら
【株式会社よつば商事様】SOKKIN MATCH企業インタビュー記事
SOKKIN MATCH 企業インタビューVol.7 株式会社SOKKIN(本社:東京都新宿区 代表取締役:本間亮平)は、マーケター・クリエイターに特化した人材マッチングサービス SOKKIN MATCHの業務委託人材を活用している企業に、...

マッチングを使う場合の条件

専門人材をマッチングで探す場合、相談から着手まではおおむね2週間が目安です。契約は最低3か月からで、解約には1か月前の予告が要ります。この予告は最低期間の後の話で、最低期間の途中でやめると残りの期間の分がかかります。頼む業務の範囲は事前に決め、範囲外の業務はマッチングの運営側を通して頼みます。この形でマーケター等の複業人財を業務委託で企業にマッチングするサービスに、SOKKIN MATCHがあります。

費用の幅と見積もりの見方

費用の幅と見積もりの見方

SEOの外注費用は、何を含むかで大きく変わります。戦略だけか、記事の制作まで含むかをそろえてから金額を比べてください。

料金体系ごとの費用の幅

料金体系ごとの費用の幅は、含む作業の範囲で決まります。戦略だけなら低く、制作や実装まで含むほど高くなるため、金額の差は作業の差として読みます。

料金体系 費用の幅 何を含む価格か
コンサル型(戦略中心) 月10〜50万円程度 戦略の立案と助言。実行は社内
一括支援型 月30〜100万円以上 戦略に加え、記事の制作やテクニカルの実行
外部パートナー全般 月50〜100万円程度 戦略の設計から伴走するか、制作だけかで差が大きい
スポット 数十万〜数百万円 診断や設計など期間を区切った作業
成果報酬型 初期費用+成果に応じた費用 成果の定義と対象の語の数で総額が変わる

業務委託の専門人材に頼む場合

業務委託の専門人材にSEOやコンテンツ制作を頼む場合は、月15〜30万円に収まることが多く、週10〜20時間の稼働が目安です。戦略の助言ではなく実作業の稼働を含む価格なので、上の表と金額だけで比べないでください。

自社で手薄な1領域を選び、その領域に合う行の幅を当てはめると、月の予算の概算が出せます。

見積もりで中身を確かめる項目

見積もりは、金額より先に中身を確かめます。次の5項目を上から順に確かめると、同じ金額でも中身の違いが見えてきます。

  1. 戦略だけか、記事の制作まで含むか
  2. 制作を含むなら、月に何本の記事か(新規とリライトの内訳も)
  3. 担当者が月に何時間動くか
  4. レポートと定例の打ち合わせの頻度
  5. 追加の費用がかかる条件(本数の追加・範囲外の作業・ツール代)

記事の本数だけで比べると、1本あたりの調査の深さや、戦略にかける時間の違いが見えなくなります。担当者の稼働時間と、戦略の見直しがどの頻度で入るかを並べて比べてください。

予算が限られるときの始め方

予算が限られるなら、依頼の範囲を絞って小さく始めます。戦略だけをコンサル型で頼む、診断をスポットで頼む、実行の一部だけを専門人材に任せる、のいずれかから選びます。

業務委託の専門人材に頼む場合は、範囲を絞るほど担える人が見つかりやすくなります。稼働が週数時間と極端に短いのに幅広い専門性を求める依頼や、予算と稼働時間が見合わない依頼は、担える人が決まりにくい傾向があります。稼働の単位が細切れ過ぎる依頼や、専門外の業務まで求める依頼も同じです。

範囲を絞るなら、商談につながりやすい語の記事か、問い合わせの多いページの改善に集中します。何を頼まないかを先に決めると、少ない予算でも成果を確かめやすくなります。

成果が見え始める時期と指標

成果が見え始める時期と指標

成果が見え始める時期と、契約時に合意する指標は組で決めます。期間だけを決めると、何が動けば順調と言えるのかが分からないまま時間が過ぎます。

兆候が出始めるまでの目安

SEOは、専門の担当者が動き始めてから3〜6か月程度で、順位や流入に兆候が見え始めることが多く、一つの目安になります。成果を約束する期間ではなく、途中で判断するための目安です。

兆候とは、狙った語の順位が上がり始める、検索結果での表示回数が増えるといった動きです。問い合わせや商談の増加は、その後に続くのが一般的な順番です。期間は分野の競争の強さや、サイトのそれまでの状態で前後します。3か月の時点で動きが小さくても、すぐに失敗と決めつけず、動いていない理由を依頼先と確かめてください。

契約時に合意しておく指標

契約時の指標は、記事の本数ではなく検索順位と流入で最初から合意します。本数は作業の量を示すだけで、成果の指標にはならないためです。

段階 指標 見る時期
最初の段階 狙った語の順位・表示回数 開始から数か月
次の段階 検索からの流入 順位が動き始めた後
事業の段階 リード・商談の件数 流入が積み上がった後

契約時に、どの段階の指標をいつまでに見るかを決めておくと、「記事は出ているのに成果が見えない」状態を防げます。本数は、指標を達成するための手段として別に管理します。

続けるかを判断する途中の目安

最初の3か月は、成果より先に兆候で続けるかを判断します。狙った語の順位が動き、表示回数が増えていれば続けてよく、どちらも動かないなら施策の中身を見直します。

確認は次の順で進めます。

  1. 狙った語ごとに、開始時と3か月後の順位を並べる
  2. 検索結果での表示回数が増えているかを見る
  3. 検索からの流入が、狙ったページで増え始めているかを見る
  4. 動いていない語は、記事の中身が検索の意図に合っているかを依頼先と確かめる

表示回数が増えていれば、検索エンジンがページを評価し始めた段階と見られます。3か月でリードが増えていないことだけを理由にやめると、兆候の先の伸びを取り逃がします。

依頼先の見極め方

依頼先の見極め方

依頼先は、実績、自社の理解、支援の範囲、料金の内訳、連絡体制の5点で見ます。会社の知名度より、担当する人と体制で判断します。

実績と自社理解の確かめ方

BtoBの実績は、順位を上げた数ではなく、リードや商談にどうつなげたかで聞きます。順位だけの実績では、事業の成果との距離が分かりません。

初回の相談では、依頼先が自社の事業を質問してくるかを見てください。誰に売る商材か、受注までにどんな人が関わるか、商談の単価はどのくらいかを聞かずに施策を出す相手は、BtoBの事情を踏まえた提案をしにくくなります。

あわせて、提供の範囲、料金の内訳、連絡の体制が最初の相談の時点で明確かを確かめます。誰が担当し、どの頻度で報告があるかを答えられない相手では、依頼した後の進み方も見えにくくなります。

初回の相談で聞いておく質問

初回の相談では、指標、実行の担当、報告、契約の4点を質問で確かめます。答え方で、依頼した後の進み方が見えてきます。

聞く質問 危険な答え方の例
最初の3か月は、何の指標で成果を確かめますか 記事の本数だけを挙げる
戦略と制作と実装は、それぞれ誰が担当しますか 担当者が決まっていない
施策を変えるとき、変更の中身と理由を報告してもらえますか 結果の数字だけを報告する
月に何時間、誰が動きますか 時間の目安を出せない
最低の契約期間と、途中でやめるときの条件を教えてください 契約書を見るまで答えられない

答えを記録して、複数の依頼先で比べてください。同じ質問を投げると、依頼先ごとの違いが並べて見えます。

避けたほうがよい提案の特徴

順位の保証と、記事の本数だけを約束する提案は避けます。検索の順位は検索エンジンが決めるもので、依頼先が約束できるものではないためです。

順位を保証する提案は、何を根拠に保証するのか、外れたときにどうなるのかを尋ねても、納得できる答えが返りにくいものです。記事の本数だけを約束する提案は、作業の量は見えても、その記事が誰の検索に答えるのかが見えません。

約束の中身が、指標と進め方になっている提案を選んでください。

依頼前に社内で整えること

依頼前に社内で整えること

依頼の前に社内の準備が整っているほど、依頼先の動き出しは早くなります。準備は、先に渡すものと、社内に残す役割の2つに分けて考えます。

先に渡すと早く動き出せるもの

依頼先に先に渡すと動き出しが早くなるのは、CMS(記事やページを管理するシステム)などの権限、社内の窓口、過去の実績データの3つです。この順で用意すると、最初の数週間を待ち時間にしません。

  1. CMSなどの権限:記事の入稿やページの修正に使う管理画面の権限
  2. 社内の窓口:依頼先からの確認を受ける担当者を1人に決める
  3. 過去の実績データ:アクセス解析のデータや、これまでの検索の数字

窓口を1人に決めておくと、確認が複数の人に分かれて止まることを防げます。アクセス解析のデータがあれば、現状の分析を一からやり直さずに済みます。

外に頼んでも社内に残る役割

外に頼んでも、一次情報の提供、専門内容の確認、意思決定の3つは社内に残ります。成果と法律上の最終責任も、発注する側に残ります。

自社の商材の強み、顧客の声、現場の事例は、社内にしか無い情報です。記事の専門的な中身が正しいかを確かめるのも社内の仕事です。外に頼んだ後、社内の担当者は自分で作業する側から判断をする側に回り、空いた時間を他の業務に使えるようになることがよくあります。判断まで依頼先に預けるとこの変化は起きにくいため、何を社内で決めるかを依頼の最初に決めておきます。

見込み客が少ない段階での依頼

見込み客がほとんどいない段階からでも、SEOを頼んでかまいません。SEOを外に頼む会社は、依頼の時点で見込み客がほとんど集まっていなかったことが多いためです。

見込み客が少ない段階では、集める仕組みを作るところから始まります。まずは商談につながりやすい語で読まれるページを作り、問い合わせの入口を用意します。集まった見込み客を育てる仕組みは、流入が増えてから整える順番でかまいません。

外注したSEOが止まる型

外注したSEOが止まる型

支援の現場で見てきた中では、SEOを外に頼んだ後に止まる型は3つに分かれます。記事の本数だけを目標にする、社内の確認が滞る、兼任の担当者1人で抱える、の3つです。

記事本数だけを目標にした場合

記事の本数だけをノルマにして始めると、検索の意図に沿わない記事が増え、成果につながらないまま費用がかかります。防ぐには、契約時に検索順位と流入で指標を合意します。

本数の目標があると、依頼先は期限までに本数をそろえることを優先しやすくなります。その結果、読者が何を知りたくて検索するのかを調べる時間が削られ、似た記事が並びます。指標は順位、流入、リードの段階で合意し、本数はその指標を上げるための手段として後から決めます。

社内の確認が滞った場合

実行を依頼先に任せても、社内の意思決定者が忙しく確認が止まると、施策も止まります。防ぐには、依頼の前に社内の確認の流れを決め、窓口を1人に絞ります。

記事の公開や修正に社内の確認が要る場合、確認を待つ間は依頼先も次に進めません。誰が何日以内に確認するか、窓口が不在のときは誰が代わるかまで決めておくと、止まりにくくなります。

ある事例では、人材サービスの会社がオウンドメディアを立ち上げたものの更新が半年止まり、記事の企画から任せられる人を探していました。更新を続けるには、企画と確認を誰が担うかを先に決めておく必要があります。どの会社も同じ経過をたどるとは限りません。

兼任の担当者1人で抱える場合

マーケティングの担当者が1人で全領域を兼任していると、手が回らず、依頼先の言いなりになりやすくなります。防ぐには、判断だけは社内に残す体制を作ります。

依頼先が悪いわけではありません。社内に判断する時間と材料が無いと、提案の良し悪しを確かめられず、任せきりになるということです。担当者が1人なら、SEOのどの判断を自分が持つかを絞り、作業は外に出して判断の時間を確保します。

上長が月に1回、指標の進み具合を一緒に見るだけでも、任せきりの状態は避けやすくなります。

契約前に確かめる項目

契約前に確かめる項目

合わなかったときにやめられるかは、契約の中身で決まります。解約の条件と成果物の帰属の2つを、契約書に署名する前に確かめます。

最低期間と中途解約の条件

契約前には、最低の契約期間、解約の予告の期間、途中でやめた場合の費用の3つを確かめます。やめる場面になってから条件を知ると、想定外の費用がかかることがあります。

確かめる項目 聞き方の例
最低の契約期間 最低で何か月の契約になりますか
解約の予告 やめるときは何か月前に伝える必要がありますか
途中でやめた場合の費用 最低期間の途中でやめると、費用はどうなりますか

契約で揉めやすい項目の一つが、中途解約の条件です。口頭の説明だけで済ませず、契約書のどの条文に書かれているかまで確かめてください。

成果物とアカウントの帰属

契約が終わった後に、記事、分析のアカウント、データが誰の手元に残るかを確かめます。依頼先を替えるときに引き継げないと、積み上げた分を失います。

確かめる項目 確かめる中身
記事 書いた記事の権利が自社に残るか
分析のアカウント アクセス解析や検索の管理ツールを自社の名義で持てるか
データ レポートや調査のデータを契約後も使えるか
範囲外の作業 契約に無い作業を頼むとき、費用と手順はどうなるか

分析のアカウントは最初から自社の名義で作り、依頼先には権限だけを渡す形にしておくと、契約が終わっても手元に残ります。

よくある質問

SEOコンサルへの依頼を検討するときに出やすい質問に、結論から答えます。

Q. 大手のSEOコンサル会社に頼めば安心ですか。

会社の規模より、担当する人と支援の範囲で決まります。大手でも、担当者の経験やどこまで受け持つかは契約ごとに違います。初回の相談で、実際に担当する人の実績と支援の範囲を確かめてください。

Q. 検索数が少ない分野でもSEOを頼む意味はありますか。

1件のCVがどれだけの売上につながるかで判断します。BtoBは検索数が少なくても、1件の受注が大きければ費用を回収できることがあります。年間の費用と受注の粗利から必要なリード数を逆算し、届くかどうかで決めてください。

Q. 依頼した後はどんな流れで進みますか。

一般的には、ヒアリング、現状の分析と戦略の設計、施策の実行、月次の効果測定の順で進みます。実行は分析と戦略が固まってから本格化し、月次の効果測定で翌月の施策を見直します。

Q. 依頼先を途中で替えるときの注意点は何ですか。

分析のアカウントとデータの引き継ぎ、解約の予告の時期を確かめます。アカウントが依頼先の名義だと、替えた後に過去の数字を見られなくなることがあります。予告の期間から逆算し、次の依頼先の開始と途切れないように段取りを組んでください。

まとめ

BtoBのSEOを外に頼むかは、次の順で決めます。

  1. 頼むか:社内の人材・予算・回収の見込みで判断し、必要なリード数を逆算する
  2. 依頼の形:社内の実行力で、コンサル型・一括支援型・業務委託の専門人材と社内で進める形などから選ぶ
  3. 費用の幅:戦略中心なら月10〜50万円程度、制作込みなら月30〜100万円以上を目安に比べる
  4. 準備:CMSなどの権限、窓口の1人、過去の実績データを先に用意する
  5. 契約:最低期間、解約の条件、アカウントの帰属を確かめる

明日できる次の一歩は、依頼先の候補を複数挙げ、初回の相談で次の質問を投げることです。

  • 最初の3か月は、何の指標で成果を確かめますか
  • 戦略と制作と実装は、それぞれ誰が担当しますか
  • 最低の契約期間と、途中でやめるときの条件を教えてください
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この記事の監修者SOKKIN MATCH事業責任者/倉田 裕貴
SOKKIN MATCH事業責任者:倉田裕貴 株式会社SOKKIN 人材事業責任者

株式会社サイバーエージェントでは、シニアアカウントプレイヤーとして大手企業のコンサルに従事。WEB・アプリ問わず、運用ディレクションをメインに幅広い業種のお客様の課題へ対応してきた実績を持つ。また、マネージャーとして育成業務にも従事。
2022年、株式会社SOKKIN入社後、SOKKIN MATCH事業責任者に従事。

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