新規事業コンサルとは?費用・選び方・おすすめ会社まで徹底解説

ビジネス・経営

新規事業の立ち上げや推進において、外部のコンサルタントへの依頼を検討する企業が近年増加しています。しかし「どのコンサル会社を選べばいいのか」「費用はどれくらいかかるのか」と悩む担当者の方も多いのではないでしょうか。この記事では、新規事業コンサルの基本的な定義から費用相場、失敗しない選び方、スタートアップ・大企業それぞれに合ったコンサル会社の特徴、さらに実際の成功事例まで徹底的に解説します。コンサル導入を検討しているすべての方に役立つ情報をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。

今回は新規事業コンサルについて、費用相場から選び方、おすすめ会社まで分かりやすく解説しますね。

新規事業コンサルとは

新規事業コンサルの定義

新規事業コンサルとは、企業が新たなビジネスを立ち上げる際に、外部の専門家(コンサルタント)が戦略の立案から実行支援まで幅広くサポートするサービスです。自社だけでは補いにくい知見や経験を外部から取り入れることで、新規事業の成功確率を高めることが主な目的です。

具体的には、市場調査・競合分析・事業計画の策定・収益モデルの設計・社内への展開支援など、新規事業の立ち上げに関わるさまざまなフェーズを対象とします。コンサルタントが伴走することで、自社リソースの不足を補いながら、スピード感を持って事業を前進させることができます。

新規事業コンサルは「戦略を考えるだけ」というイメージを持たれがちですが、近年は実行支援・プロジェクト管理・人材育成まで一括して担うケースも増えています。依頼する会社によって対応範囲が大きく異なるため、何を任せたいのかを事前に整理しておくことが重要です。
支援フェーズ 主な内容
戦略立案 市場調査、競合分析、事業コンセプトの設計
事業計画策定 収益モデルの構築、KPIの設定、ロードマップの作成
実行支援 プロジェクト管理、パートナー開拓、組織体制の整備
検証・改善 仮説検証、ピボット判断、事業の軌道修正

新規事業のコンサルを活用するメリット・デメリット

新規事業にコンサルを活用することで、社内だけでは得られない知見や視点を取り入れられる一方、使い方を誤ると期待した成果が得られないケースもあります。導入を検討する前に、メリットとデメリットの両面をしっかりと把握しておくことが大切です。

メリット

新規事業コンサルを活用する主なメリットは、外部の専門家ならではの客観性と、豊富な経験に裏打ちされたノウハウを活かせる点にあります。

客観的な視点で意思決定できる

社内のメンバーだけでプロジェクトを進めると、どうしても社内の慣習や感情的なしがらみが判断に影響しやすくなります。コンサルタントは社内政治や既存事業への配慮がない立場から、データや市場の実態に基づいて率直な意見を提示してくれます。思い込みや先入観を排除した客観的な意思決定ができることは、新規事業の成否を左右する重要な要素です。

専門ノウハウを活用できる

新規事業の立ち上げには、市場調査・事業計画の策定・収益モデルの設計など、幅広い専門知識が求められます。コンサルタントはこれらを複数の企業で繰り返し経験しているため、社内では持ちえない実践的なノウハウをすぐに活用できるのが大きな強みです。特に初めて新規事業に取り組む企業にとっては、試行錯誤のコストや時間を大幅に削減できます。

デメリット

一方で、コンサルを活用することによるデメリットも存在します。依頼する前に、起こりうるリスクを把握した上で適切に対処する準備をしておきましょう。

丸投げすると失敗しやすい

コンサルはあくまでも支援者であり、事業の当事者は依頼した企業自身です。「コンサルに任せておけば大丈夫」という姿勢でいると、現場の実態や自社の強みが反映されない提案になってしまうことがあります。プロジェクトを成功させるには、自社も主体的に関与し続けることが不可欠です。担当者を明確に決め、定期的にコミュニケーションを取ることが求められます。

社内にノウハウが残らない可能性がある

コンサルへの依存度が高くなると、プロジェクト終了後に社内に知識や経験が蓄積されないまま終わってしまうリスクがあります。次の事業展開や自走化を見据えるなら、コンサルタントと並走しながら社内メンバーも積極的にプロセスに関わる体制を最初から整えておくことが重要です。

項目 内容
メリット① 社内の先入観に左右されない客観的な意思決定が可能
メリット② 豊富な実績に基づく専門ノウハウをすぐに活用できる
デメリット① 丸投げすると自社の実態に合わない提案になりやすい
デメリット② 社内にノウハウが蓄積されず、自走できなくなるリスクがある
メリットだけでなく、丸投げのリスクもあるんですね。自社も主体的に関わる姿勢が大切なんですね。

新規事業コンサルの費用相場

新規事業のコンサルを依頼する際、気になるのがやはり費用です。コンサル費用は契約形態や支援範囲によって大きく異なるため、事前に相場感を把握しておくことが重要です。ここでは費用の決まり方と、契約形態別の目安をわかりやすく整理して解説します。

コンサル費用の内訳と決まり方

コンサル費用は主に「コンサルタントの稼働時間」と「担当者のランク」によって決まります。支援の範囲が広くなるほど、また上位のコンサルタントがアサインされるほど費用は高くなる傾向があります。

費用の内訳としては、大きく以下の3つの要素が関わってきます。

人件費(コンサルタントの稼働工数):費用の大部分を占める要素で、関わる人数や稼働時間に応じて変動します。
調査・分析費用:市場調査や競合分析などを外部データベースや調査機関に依頼する場合に発生します。
ツール・システム費用:プロジェクト管理ツールや分析ツールの使用料が含まれるケースもあります。

また、新規事業の支援フェーズによっても費用感は変わります。アイデア創出・市場調査などの「戦略策定フェーズ」と、実際に事業を立ち上げる「実行支援フェーズ」では、後者のほうが期間も長く費用が高くなりやすい点に注意してください。

契約形態別のコンサル費用相場

コンサルの契約形態は主に3種類あり、それぞれ費用の水準が異なります。自社の支援ニーズや予算規模に合わせて、どの契約形態が適切かを判断することが大切です。

契約形態 概要 費用相場(目安) 向いているケース
月額顧問契約 毎月一定額を支払い、継続的に支援を受ける形態 月額30万〜200万円程度 長期的な伴走支援を求める場合
プロジェクト契約(スポット) 特定のテーマや期間を区切って依頼する形態 総額100万〜1,000万円程度 戦略策定など特定フェーズだけ依頼したい場合
成果報酬型 事業の成果(売上・利益など)に応じて報酬が決まる形態 成果の数%〜数十%(契約により異なる) 初期費用を抑えつつ実行支援を受けたい場合
大手の戦略系コンサルファームに依頼する場合は、プロジェクト単位で数千万円規模になることも珍しくありません。一方、中小規模の特化型コンサルや個人コンサルタントであれば、比較的リーズナブルな費用感で依頼できるケースもあります。予算と支援内容のバランスを見ながら選ぶのがおすすめです。

新規事業のコンサル会社の選び方

コンサル会社は数多く存在しており、どこに依頼すればよいか迷ってしまう方も多いでしょう。会社によって得意な業界や支援フェーズ、費用感はさまざまです。ここでは、新規事業のコンサル会社を選ぶ際に押さえておきたいポイントを5つに絞って解説します。

失敗しないための5つのポイント

コンサル会社選びで失敗する多くのケースは、自社のフェーズや目的と合わない会社を選んでしまったことが原因です。以下の5つのポイントを確認することで、自社に合ったコンサル会社を選びやすくなります。

① フェーズに合っているか

新規事業の支援といっても、アイデア創出・市場調査・事業計画策定・実行支援・グロースなど、フェーズによって求められる支援内容は大きく異なります。自社が今どのフェーズにいるかを明確にした上で、そのフェーズに対応できるコンサル会社を選ぶことが重要です。戦略立案だけが得意なコンサルに実行支援を求めても、期待する成果は得られません

② 過去の実績(業界・事業領域)があるか

コンサル会社の支援実績は、自社と同じ業界や事業領域であるほど再現性が高まります。過去に類似した業界や事業モデルで成果を出した実績があるかを確認しましょう。実績が公開されていない場合は、初回の相談時に具体的な事例を聞いてみるのがおすすめです。

③ 実行支援まで対応可能か

コンサル会社の中には、戦略の立案までは対応するものの、実行フェーズには関与しないところもあります。計画を作るだけでなく、実行支援・伴走型の支援まで対応できるかどうかを事前に確認することが大切です。特に社内リソースが限られているスタートアップや中小企業にとって、この点は重要な判断基準になります。

④ 担当コンサルの質が高いか

同じコンサル会社であっても、実際に担当するコンサルタントのスキルや経験によって成果は変わります。提案時に実際に担当するメンバーの経歴や役割を確認し、プロジェクトを通じて担当者が変わらないかも合わせて確認しましょう。

シニアコンサルが提案し、実務はジュニアが担当するというケースもあるため注意してください。

⑤ 費用対効果が見込めるか

コンサル費用は決して安くありません。だからこそ、費用に見合った成果が期待できるかを慎重に見極める必要があります。単に費用が安いかどうかではなく、支援内容・実績・担当者の質を総合的に判断した上で費用対効果を評価することが大切です。複数の会社から見積もりを取り、比較検討するのがおすすめです。

選定ポイント 確認すべき内容 注意点
① フェーズに合っているか 自社の現在のフェーズと支援範囲の一致 フェーズ外の支援は成果につながりにくい
② 過去の実績があるか 同業界・類似事業での支援実績 実績非公開の場合は直接確認する
③ 実行支援まで対応可能か 戦略立案〜実行支援の対応範囲 計画止まりのコンサルには要注意
④ 担当コンサルの質が高いか 担当者の経歴・プロジェクトでの役割 担当者が途中で変わらないか確認
⑤ 費用対効果が見込めるか 支援内容・実績・費用の総合評価 複数社から見積もりを取り比較する

【ペルソナ別】コンサル企業の選び方(スタートアップ/大企業)

 

新規事業のコンサル会社を選ぶ際は、自社の規模や置かれている状況によって、重視すべきポイントが大きく異なります。スタートアップと大企業では、事業フェーズも社内リソースも異なるため、それぞれに合ったコンサル会社を選ぶことが成功への近道です。

比較項目 スタートアップ 大企業
重視するポイント スピード・実行力 戦略設計・社内調整力
コンサルの規模感 小規模・特化型 大手・総合型
費用感 比較的低コスト 高額になりやすい
求める支援内容 実行支援・MVP検証 戦略立案・PoC設計

スタートアップの場合

スタートアップが新規事業コンサルを活用するときは、意思決定の速さと実行力がカギになります。リソースが限られている分、コンサルに求める役割も「提案するだけ」ではなく、現場に入り込んで一緒に動いてくれるパートナーであることが重要です。

スピード・実行力を重視する

スタートアップでは、市場の変化に素早く対応することが求められます。戦略を丁寧に練るよりも、まず仮説を立てて素早く検証するサイクルを回すことが優先されるケースが多いです。そのため、アジャイル型のアプローチで動けるコンサルかどうかを確認しておくことが大切です。提案書を作るだけでなく、実際の事業推進まで伴走してくれるかを選定基準にしましょう。

小回りの効くコンサルを選ぶ

大手コンサルはブランド力や知見は高い一方、スタートアップのスピード感に対応しきれないケースもあります。それよりも、担当者が直接動いてくれる小規模・特化型のコンサルファームの方が、スタートアップのフェーズには合っていることが多いです。費用面でも柔軟に対応してもらいやすく、関係を構築しやすい点もメリットです。

大企業の場合

大企業が新規事業に取り組む場合、社内の既存事業との調整や承認プロセスの複雑さが大きな壁になりがちです。コンサルには、戦略の立案にとどまらず、社内のステークホルダーを巻き込みながらプロジェクトを前進させる力が求められます。

戦略設計・社内調整力を重視する

大企業における新規事業は、経営層への説明責任や他部門との利害調整が伴います。そのため、ロジカルな戦略設計はもちろん、経営陣や現場への説得材料を整える能力も重要です。経営視点での提言と現場レベルでの実行支援を両立できるコンサルを選ぶことが、プロジェクトを円滑に進めるうえで不可欠です。

実績・ブランド力があるコンサルを選ぶ

大企業では、コンサル会社の選定自体が社内での信頼獲得につながることがあります。「どこのコンサルと組んでいるか」が、社内承認を得やすくするための材料になるケースも少なくありません。業界内で実績や知名度が高いコンサルファームを選ぶことで、プロジェクトの推進力が上がることもあります。大手戦略系・総合系のコンサルを中心に検討するとよいでしょう。

スタートアップと大企業で、選ぶべきコンサルの種類がこんなに違うんですね。会社の規模で選び方が変わるのは意外でした。

新規事業に強いコンサル会社一覧

新規事業のコンサルを依頼する際には、どのタイプの会社に相談するかが成否を大きく左右します。大きく分けると「戦略系」「総合系」「特化型」の3種類があり、それぞれ得意とする領域や支援スタイルが異なります。自社の課題やフェーズに合わせて、最適な会社を選ぶことが大切です。

戦略系コンサル

戦略系コンサルは、事業の方向性や競争優位性の設計など、上流の戦略立案を得意とする会社です。新規事業においても、市場調査や事業モデルの構築、参入戦略の策定といった領域で高い専門性を発揮します。費用は高額になりやすい反面、質の高いフレームワークと豊富なグローバル知見を活用できる点が強みです。

マッキンゼー・アンド・カンパニー

世界最大級の戦略コンサルファームの一つで、新規事業の戦略立案や成長戦略の策定において圧倒的な実績を持ちます。大企業・グローバル企業を主なクライアントとしており、データに基づく論理的なアプローチが特徴です。国内でも多くの大手企業との実績があります。

ボストン コンサルティング グループ(BCG)

「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)」などの著名なフレームワークを生み出したことでも知られる戦略系コンサルです。イノベーション領域にも注力しており、新規事業の創出支援において独自のメソドロジーを持っています。デジタル領域との掛け合わせにも強みがあります。

ベイン・アンド・カンパニー

「結果にコミットする」姿勢を掲げ、戦略立案だけでなく実行支援まで関与するスタンスが特徴的な戦略系コンサルです。新規事業においても、構想から実装フェーズまで一貫して伴走するスタイルを取ることが多く、実行力を重視する企業からの支持を得ています。

総合系コンサル

総合系コンサルは、戦略立案から業務改革、ITシステムの導入まで幅広い領域をカバーできる会社です。新規事業においても、構想段階から事業化・運営体制の整備まで一気通貫で支援できるため、社内リソースが限られている企業にとって心強いパートナーになります。

アクセンチュア

世界最大級の総合コンサルファームで、戦略・デジタル・テクノロジー・オペレーションと幅広い領域をカバーしています。新規事業においては、デジタルを活用した事業モデルの構築や、スタートアップとの共創支援にも強みを持ちます。国内での実績も豊富です。

デロイト トーマツ コンサルティング

監査・税務・法務・コンサルティングを包括的に提供するデロイト グループの一員として、多角的な視点から新規事業を支援します。特に大企業のコーポレートベンチャリングや新事業立ち上げにおいて、豊富な支援実績を持っています。

PwCコンサルティング

PwCグループのコンサルティング部門として、戦略から実行まで幅広いサービスを提供しています。新規事業においては、市場分析・事業計画策定・組織設計など多面的な支援が可能です。特に金融・ヘルスケア・製造業などの領域で強みを発揮します。

KPMGコンサルティング

KPMGグループのコンサルティング部門で、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進や新規事業開発を得意とします。データ分析やテクノロジー活用を組み合わせた支援が特徴で、特に中堅・大企業向けのサービスが充実しています。

EYストラテジー・アンド・コンサルティング

EYグループのコンサルティング部門として、戦略策定から実行支援まで一貫したサービスを展開しています。新規事業においては、イノベーション戦略やスタートアップとの協業支援にも対応しており、業界横断的なナレッジを活かした提案が強みです。

特化型コンサル

特化型コンサルは、特定の業界や領域に絞って専門的な支援を行う会社です。大手コンサルに比べて費用が抑えられる場合が多く、担当者との距離が近いため、スピーディーかつ柔軟な対応が期待できます。自社の事業領域に近い実績を持つ会社を選ぶことで、より実践的な支援を受けられます。

電通コンサルティング

電通グループのコンサルティング会社として、マーケティング戦略と事業開発を掛け合わせた支援を得意とします。特にBtoCの新規事業や、ブランド・顧客体験を軸とした事業モデルの構築において高い専門性を持ちます。広告・メディア・流通領域での実績が豊富です。

リブ・コンサルティング

中堅・成長企業に特化した経営コンサルファームで、新規事業の立ち上げ支援においても実績を積み重ねています。「経営の実行支援」を軸としており、戦略策定だけでなく、現場レベルでの実行まで伴走する姿勢が特徴です。中小・中堅企業にとって相談しやすい会社の一つです。

以下に、各コンサル会社の特徴を整理した比較表を示します。

会社名 種別 得意領域 主な対象企業
マッキンゼー・アンド・カンパニー 戦略系 戦略立案・市場調査・成長戦略 大企業・グローバル企業
ボストン コンサルティング グループ(BCG) 戦略系 イノベーション・デジタル×戦略 大企業・グローバル企業
ベイン・アンド・カンパニー 戦略系 戦略立案〜実行支援の一貫対応 大企業・グローバル企業
アクセンチュア 総合系 デジタル・テクノロジー・スタートアップ協業 大企業・中堅企業
デロイト トーマツ コンサルティング 総合系 コーポレートベンチャリング・新事業立ち上げ 大企業
PwCコンサルティング 総合系 市場分析・事業計画・組織設計 大企業・金融・ヘルスケア・製造業
KPMGコンサルティング 総合系 DX推進・データ活用・新規事業開発 中堅・大企業
EYストラテジー・アンド・コンサルティング 総合系 イノベーション戦略・スタートアップ協業 大企業・中堅企業
電通コンサルティング 特化型 マーケティング×事業開発・BtoC新規事業 大企業・広告・流通・メディア企業
リブ・コンサルティング 特化型 新規事業立ち上げ・実行支援・経営伴走 中堅・中小企業・成長企業

どのコンサル会社が適切かは、自社の規模・業界・事業フェーズによって大きく異なります。上記の比較を参考に、まずは複数社に問い合わせてみるのがおすすめです。

こんなにたくさんのコンサル会社があるんですね!それぞれ得意分野が違うので、自社に合った会社を選ぶのが大切なんですね。

新規事業コンサルの導入の流れ

新規事業コンサルを導入する際は、いきなり業者に問い合わせるのではなく、事前に社内で準備を整えることが成功の鍵になります。ここでは、依頼前に行うべき準備と、実際の導入ステップをそれぞれ解説します。

依頼前に準備すること

コンサル会社への問い合わせ前に、社内で最低限の方向性を固めておくことが重要です。準備が不十分なまま依頼すると、的外れな提案を受けたり、費用が無駄になったりするリスクがあります。

目的・ゴールの明確化

まず「何のためにコンサルを活用するのか」を明確にしましょう。たとえば「新しい事業領域への参入検討」「既存事業の横展開」「事業計画の精度向上」など、目的によってコンサルに求める役割は大きく変わります。目的が曖昧なままでは、コンサル側も適切な提案ができず、プロジェクト全体が迷走してしまう可能性があります。担当者と経営層の間で認識をすり合わせた上で、依頼内容を言語化しておきましょう。

予算の設定

コンサル費用は契約形態や支援範囲によって大きく異なるため、あらかじめ社内で承認を得られる予算の上限を設定しておくことが必要です。予算感を事前に共有しておくことで、コンサル会社も現実的な提案を用意しやすくなり、商談がスムーズに進みます。「月額いくらまで出せるか」「プロジェクト全体でいくら以内に収めたいか」といった観点で整理しておきましょう。

社内体制の整理

コンサルを導入しても、社内に窓口となる担当者がいなければプロジェクトはうまく機能しません。コンサルと連携できる担当者・責任者を事前にアサインし、意思決定のラインを明確にしておくことが、導入後の推進力につながります。特に大企業では、部門をまたいだ調整が必要になるケースも多いため、社内のステークホルダーを事前に整理しておくことが重要です。

導入ステップ

準備が整ったら、実際にコンサル会社への接触を進めます。一般的には以下の4つのステップで導入が進んでいきます。各フェーズで確認すべきポイントを押さえておくと、導入後のトラブルを防ぐことができます。

ステップ 内容 確認ポイント
①問い合わせ・相談 コンサル会社のウェブサイトや紹介経由で初回相談を行う 担当者の質・初回対応の丁寧さ
②提案・見積もり ヒアリング内容をもとに支援範囲・費用の提案を受ける 提案内容の具体性・費用の透明性
③契約締結 支援内容・期間・費用などを契約書に落とし込む 成果物の定義・途中解約の条件
④プロジェクト開始 キックオフミーティングを行い、本格的な支援がスタートする 進捗報告の頻度・連絡体制の確認

①問い合わせ・相談

最初のステップは、コンサル会社への問い合わせと初回相談です。多くの会社では無料相談を受け付けており、支援範囲や得意領域についてヒアリングを行う場として活用できます。初回相談の段階で、担当者の理解力や提案の質をある程度見極めることができるため、複数社に相談して比較するのがおすすめです。

②提案・見積もり

初回相談後、コンサル会社から支援内容と費用の提案が届きます。この段階では、提案の具体性と費用の透明性を重視して確認しましょう。

「何をどこまで支援してくれるのか」「成果物は何か」が明確に示されていない提案は、後からスコープ外を理由に追加費用が発生するリスクがあります。不明点はこの段階で必ず確認してください。

③契約締結

提案内容に合意したら、契約書を締結します。契約書には支援範囲・期間・費用・成果物の定義に加え、途中解約の条件や秘密保持に関する取り決めが含まれていることを確認してください。特に成果物の定義が曖昧な場合は、後から「思っていたものと違う」というトラブルに発展しやすいため、契約前に認識をすり合わせることが大切です。

④プロジェクト開始

契約締結後はキックオフミーティングを行い、プロジェクトが本格的にスタートします。この時点で、進捗報告の頻度・連絡窓口・意思決定の流れを改めて確認しておくことが重要です。定期的な報告体制を最初に整えておくことで、プロジェクトが想定通りに進んでいるかを継続的にチェックしやすくなります。コンサルに任せきりにせず、社内担当者が主体的に関与していく姿勢が、プロジェクト成功の鍵になります。

新規事業コンサルの成功事例を紹介

新規事業コンサルの導入を検討する際、実際にどのような成果が出ているのかを知ることは、意思決定の大きな判断材料になります。ここでは、コンサル活用によって新規事業を成功させた企業の事例を3社ご紹介します。

コスモス食品株式会社

コスモス食品株式会社は、フリーズドライ食品の製造・販売を手がける食品メーカーです。既存事業の枠を超えた新たな収益源の確立を目指し、コンサルティング支援を導入しました。

コンサルの伴走支援を通じて市場調査・事業モデルの設計を進め、新規事業の方向性を明確化することに成功しました。外部の客観的な視点を取り入れたことで、社内だけでは気づきにくい市場機会の発見につながった事例です。自社の強みであるフリーズドライ技術を活かした新たな用途開発へと展開を図り、事業の幅を広げています。

イーデザイン損害保険株式会社

イーデザイン損害保険株式会社は、東京海上グループのデジタル保険会社です。既存の保険ビジネスの枠にとらわれない、テクノロジーを活用した新しい保険サービスの開発に取り組みました。

コンサルティング支援のもとで顧客体験(CX)の再設計を行い、スマートフォンを中心とした新しい保険サービス「&e(アンディー)」を開発・ローンチしました。単なる商品開発にとどまらず、ビジネスモデルそのものを見直すプロセスにコンサルが深く関わった点が特徴的な事例です。

株式会社ワンキャリア

株式会社ワンキャリアは、就職・転職情報プラットフォームを運営する企業です。急成長フェーズにおいて、新たな事業領域への参入を検討する中でコンサルティングを活用しました。

外部コンサルの知見を借りて事業戦略の整理と優先順位づけを行い、限られたリソースを最大限に活用できる体制を整えることができました。スタートアップならではのスピード感を損なわずに、戦略的な意思決定の精度を高めた好例といえます。既存サービスとの相乗効果を意識した新規事業の設計が、その後の成長につながっています。

まとめ

本記事では、新規事業コンサルの定義から費用相場、選び方のポイント、主要なコンサル会社の特徴、導入の流れ、そして実際の成功事例まで幅広く解説してきました。

「新規事業を立ち上げたいが何から始めればいいかわからない」「社内だけでは限界を感じている」といった悩みを抱える方にとって、コンサル会社の活用は心強い選択肢のひとつです。自社のフェーズや目的に合ったパートナーを選ぶことで、意思決定のスピードアップや成功確率の向上が期待できます。ぜひ本記事を参考に、自社に最適なコンサル会社を見つけ、新規事業の実現に向けて力強い一歩を踏み出してください。

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この記事の監修者SOKKIN MATCH事業責任者/倉田 裕貴
SOKKIN MATCH事業責任者:倉田裕貴 株式会社SOKKIN 人材事業責任者

株式会社サイバーエージェントでは、シニアアカウントプレイヤーとして大手企業のコンサルに従事。WEB・アプリ問わず、運用ディレクションをメインに幅広い業種のお客様の課題へ対応してきた実績を持つ。また、マネージャーとして育成業務にも従事。
2022年、株式会社SOKKIN入社後、SOKKIN MATCH事業責任者に従事。

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